OW2新シーズン「SPOTLIGHT」、アメリカ Blizzard本社取材レポート 第6回

アメリカ・カリフォルニアにあるBlizzard本社でインタビュー

OW2新ヒーロー「フレイヤ」の魅力や誕生秘話を開発者に聞いた、実は昔の没案から生まれた!?

文●八尋 編集●ASCII

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ブリンクと攻撃をどう組み合わせるかがカギ

ブリンクとクロスボウでの攻撃を上手く使いこなせば、かなり強いという

──今回、クロスボウが武器で、垂直ジャンプとブリンクというシンプルだけど使い方の幅があると感じました。なぜこのような性能にしたのでしょうか?

Kenny Hudson氏:シフトで使うアビリティ(ブリンクする「QUICK DASH」)を、クロスボウの発射とどうにかして連動させられないかと考えました。横に移動してかわす理由を与えたい、その動作が自身の攻撃とうまくメッシュするようにしたいなと思っていたので、右クリックのボルトのチャージ速度を上げることによって、それを使うことによってそれが加速するので、うまくいい感じにシナジーができて、物語的にも合っている、一呼吸ついて大ダメージを与えるというようなヒーローに仕上がったと思っています。

──パークに敵を一時的に視認するアップグレードがあります。こちらは、彼女の物語と関係はあるんでしょうか?

Kenny Hudson氏:パークはキャラクターとの設定と結び付けたいというのが根本にあります。今回は、新ヒーローとパークを同時に作業しているので、まだまだ実装まで調整すると思いますが、パークはヒーローのバックストーリーに繋げたいと思っています。

Jude Stacey氏:パークはゲームプレイを向上させるだけでなく、ヒーローの話やゲームプレイをより深いものにしていきたいという意味で作ったので、フレイヤの場合は、戦場の敵が視認できるということは、誰でも探し出せるという物語における彼女のスゴさを体現できているなと思っています。やはり、最初に物語が来ても、ゲームプレイが来ても、開発としては何とかしてその2つを結び付けたいと考えています。

──ジャンプする能力がとても気になりました。同じダメージキャラのファラやエコーと比較したときに、どのような特徴があるのか教えてください。

Kenny Hudson氏:フレイヤのジャンプは、右クリックを使うタイミングがとても重要になってきます。ジャンプして、0.5秒後に右クリックで攻撃するとしたら、そのときに慣性が少し和らいで持続するので、相手にとって移動中いつ撃ってくるか、撃ったあとにどれだけ遠くに行くかということを考えさせないといけないというのを重視しました。縦方向の移動もあるので、それプラス攻撃のタイミングをコントロールすることが大切です。それに比べるとファラは移動が長かったり速かったりしますが、予測できるので、それに比べてフレイヤは攻撃のタイミングと織り交ぜることによって、予測が難しくなっていると思います。

垂直ジャンプと攻撃を上手く組み合わせることで、敵に攻撃のタイミングを予測させないようにできるとのこと

Jude Stacey氏:アニメーションも違いますし、最初のコードネーム「ワインドダッシャー」なので、自分が操作して移動している感が強いので、自分が有利な位置に行くために駆け抜けるというような操作感があります。エコーはふわふわ浮いている感じがしますし、ファラはロケットによるブーストといった感じなので、2人は操作性が少し違うと思っています。

──内部テストをされている間、どんなパークの組み合わせの人気がありましたか? また、2人のお気に入りのパークも教えてください。

Kenny Hudson氏:敵が見えるパークですね。壁の向こうが見えたり、ボルトが追跡してもいいと思ったのですが、やはりそれは強すぎると思ったので、今のバランスにしてあります。

Jude Stacey氏:パークではないですが、ウルトの回数が増えるパッシブがいいですね。

アルティメット「BOLA SHHOT」

──フレイヤと相性のいいヒーローや、物語上で関係深いヒーローはいますか?

Kenny Hudson氏:フレイヤは、例えばジャンクラットのような敵を足止めしたり、遅くしたりするヒーローとのシナジーがあると思います。なぜなら、敵が遅くなることにより、大ダメージを与えられる右クリック攻撃が当たりやすくなるからです。

Jude Stacey氏:物語的にはこれからどんどん掘り下げていきますが、今言えることは、昔のオーバーウォッチのチーム、アナやソルジャー76などとは関係があります。彼女が昔どういう人間だったかというのが垣間見えるし、今はどういう人間になったのかも、アナやソルジャー76との関係に注目してほしいです。また、昔と今で彼女が彼らを見る目がどう変わったかも見えてくると思います。