ファーウェイ通信 第236回
音質、ノイズキャンセリング、デザインと、ファーウェイの最先端技術を凝縮!
ファーウェイの技術の粋を集めた最上位イヤホン 「HUAWEI FreeBuds Pro 4」レビュー
2025年02月21日 14時00分更新
洗練されたデザインがさらに音楽体験の心地よさを高めている
筆者は歴代のHUAWEI FreeBuds Proシリーズを取材しながら、新しいモデルが登場するたびにその進化を追いかけてきた。約1年半ぶりのアップデートを遂げた最新モデルのHUAWEI FreeBuds Pro 4もまた、音質とノイズキャンセリングによる消音性能の限界を突破した手応えがある。
HUAWEI FreeBuds Pro 4の洗練された新しいデザインは、「音楽体験の心地よさ」を高めることにも貢献している。HUAWEI FreeBuds Proシリーズは耳に装着した途端、まるでイヤホンが身体と一体になるような心地よいフィット感が得られる。最新モデルも耳に優しく触れる滑らかなラウンドフォルムが特徴だ。スティック形状のステム部分を保持しながら、充電ケースからスムーズに出し入れができる。
「スマート装着検出」の機能をオンにすると、耳からイヤホンを着脱するたびにオーディオの一時停止と再生再開が自動で切り替わる。ユーザーが余計な操作の手間をかけることなく、サウンドリスニングやハンズフリー通話だけに集中できる。「体験のデザイン」までもが巧みに練られている印象だ。
極限までリアルなサウンドチューニングは最新モデルにも継承
原音再生重視のチューニングだからこそ、アプリでのEQ機能が活きる
最新モデルも中低音域を受け持つダイナミック型ドライバーと、高音域用のマイクロ平面振動板ドライバーによるデュアルドライバー方式を採用する。種類が異なる2つのドライバーユニットの特徴を引き出すため、DSP処理によるデジタルクロスオーバー回路を配置。
入力された信号にフィルタリング処理をかけて、それぞれのドライバーに送り出す。チャンネル分離の明瞭度が向上することから、HUAWEI FreeBuds Proシリーズのトレードマークである極限までリアルなサウンドチューニングに仕上がる。
さらに本機は高音質なBluetoothオーディオのコーデックであるLDACによるハイレゾワイヤレス再生にも対応する。今回はLDACに対応するAndroidスマートフォンに接続して、Amazon Musicで配信されているMISIAのベストアルバムから『逢いたくていま』のハイレゾ音源を聴いた。
透明感あふれるボーカスの音像が迫りくる。声の質感、息づかいの細部までもが立体的に浮き彫りになる感覚が気持ちいい。ハイトーンの余韻が艶やかに伸びる。ストリングスのハーモニーと溶け合いながら広々とした音場を描く。特に深い低音域の表現力が従来のHUAWEI FreeBuds Proシリーズよりも豊かになった。抑揚感がダイナミックでもたつかない。クリアなベースラインが演奏の緊張感をとことん高めてくれる。
FreeBuds Pro 4はハウジングの前後方向に小さなベンチレーションポート(孔)を設けている。空気の流れを巧みにコントロールすることで、内部の不要な残響を押さえ込み、歪みのないサウンドを生み出す。ドライバーとハウジング、信号処理など高音質化のために必要なすべての要素を丁寧に追い込んだプレミアムイヤホンは、録音された音楽や映画、動画配信などあらゆるコンテンツのサウンドから時間と場所を越えて、リアルな情景を何度も蘇らせる。
HUAWEI FreeBuds Proシリーズのチューニングは原音再生を重視しているからこそ、「HUAWEI AI Life」アプリに搭載されているオーディオEQ(イコライザー)機能が活きる。
イヤホンの素の音が楽しめる「デフォルト」から、「低音強調/高音強調/音声/交響曲/Hi-Fiライブ」の5種類を設ける基本のプリセットを選択すると、FreeBuds Pro 4のサウンドのキャラクターを崩すことなく、コンテンツやリスニングシーンに最適化されたバランスに整えてくれる。
たとえば、外出時に電車の中でロックやジャズ、EDMのアグレッシブな楽曲を聴く際には「低音強調」のプリセットを選ぶと、サウンドが活き活きとしてきた。ユーザーが好みのバランスに調整したプリセットを保存して、繰り返し呼び出しながら使える「My sound effect」も積極的に活用したい。
そして今回のHUAWEI FreeBuds Pro 4には、中国中央音楽院のスペシャリストがチューニングを監修したプロフェッショナルEQのプリセットが2種類追加された。同じMISIAの楽曲を再生しながら、EQプリセットを「デフォルト」から新設された「バランス」に変えてみると、ボーカルの立体感と声の繊細なイメージが鮮やかに引き立った。ベースラインの輪郭が太さを増して、演奏の熱量がグンと高まる。空間の奥行きもさらに見晴らしが良くなる。
プロフェッショナルEQのプリセットには「クラシック」もある。角野隼斗のアルバム「Human Universe」に収録されているドビュッシー『月の光』を再生しながら聴き比べてみた。「デフォルト」から「クラシック」に変えるとピアノの高音域がさらに艶っぽくなった。余韻も華やかさを増す。ジャズボーカルにもぴったりなモードだと思う。岩崎宏美が歌う『WHEN I FALL IN LOVE』を聴くと、生の声に触れているようなリアリティに思わずゾクっとさせられた。
日常のポータブルオーディオリスニングには「デフォルト」以下、基本のイコライザー設定でも最良の体験が得られると思う。音楽リスニングにより深く集中したい時には、プロフェッショナルの2種類を含むイコライザーに楽しみ方の幅を広げてみるといい。FreeBuds Proシリーズのサウンドが大きく進化したことが直感的にわかるはずだ。

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