本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「SORACOM Flux 料金プランを発表しました」を再編集したものです。
皆様、こんにちは。ソラコムのブログをご覧いただきありがとうございます。
本日(2024年12月11日)、SORACOM Fluxの料金プランを発表しましたのでお知らせいたします。これまでのFreeプランよりも、よりお得に、より継続的に使っていただけるようになりましたので、ぜひ最後までご覧ください!
そもそもSORACOM Fluxとは
「SORACOM Fluxとはなに?」と聞かれると、私は「ローコードIoTアプリケーションビルダーですよ」とお答えしています。つまり、SORACOM Flux は IoT アプリをローコードで作れます!(言い換えただけ)。
「IoTアプリ」というのは、IoT デバイスや通信を応用して作るアプリケーションです。アプリケーションと言うからには何かしらの入力データがあり、そのデータを処理して結果を出力するのですが、IoT デバイス自体やそのデバイスから取得できるデータが非常に多様なので、アプリケーションの処理内容やその出力結果も多種多様なものとなります。
IoT アプリの構成要素としては、なにかしらの通信のできるデバイスがあり、それはセンサーかもしれませんし、カメラかもしれませんが、そこから送信されるのはセンサーデータ、カメラの動画や画像などで、これがアプリへの入力となります。入力されたデータに対して何かしらの処理を行い、たとえばセンサーデータがしきい値を超えているかどうかを判定したり、カメラの画像を生成 AI に読み取らせて何かしらの情報を取得したりといったことをします。その結果、何かしらのアクション、たとえば担当者にメールを送るとか Slack に通知をするとか外部の Web サービスを呼び出すとか別の IoT デバイスにコマンドを送るといったような出力が期待されます。
SORACOM Flux は、このようなさまざまな入力に対してルールとアクションを組み合わせた処理を行い、処理結果に応じて多様な方法で結果を出力するというアプリケーションを、ローコードでグラフィカルに構築できます。
↓ Fluxアプリで作成した処理
SORACOM Flux の内部で行う処理では生成 AI を活用できますが、実は生成 AI を使わなくても十分便利なんです。
たとえば、送信されたペイロードが一定値を超えていたら通知する、といったシンプルな使い方もコンソールをポチポチするだけで作成できます。他にも、5分置きに SORACOM IoT SIM を使用しているデバイスのpingを実行して応答がなければSlackに通知する(IoTデバイスの死活監視)、Slackのボタンをクリックすると監視カメラの画像を取得して表示する(監視カメラから画像を取得して表示)といった処理もローコードで作成できます。
SORACOM Fluxの料金プラン
本日(2024年12月11日)に発表した料金プランです。プレスリリースはこちらです。
当プランの適用は2025年3月4日からとなります。そして、以下はJPカバレッジの料金です。
プラン | Developer | Standard | Enterprise |
用途 | 小規模でシンプルな IoT の自動化に |
業務利用 幅広い IoT の自動化に |
ミッションクリティカルな IoT の自動化に |
基本料金 (月額) |
無料 | 50,000円 | Contact us |
作成できる Flux アプリ数 | 3アプリ | 10アプリ | 無制限 |
イベント数(*2) | バンドル(*1) 10,000 イベント/月 — 超過分 0.1 円/イベント |
バンドル(*1) 500,000 イベント/月 — 超過分 0.05円/イベント |
Contact us |
クレジット(*2)(*3) | バンドル(*1) 1,500クレジット/月 — 超過分 0.04円/1クレジット |
バンドル(*1) 1,000,000 クレジット/月 — 超過分 0.03円/1クレジット |
Contact us |
サポート | 障害/不具合の お問い合わせのみ |
Basic/Priority サポートを 前提とします |
Enterprise サポートを 前提とします |
その他 | 利用可能な機能(*4) スケジュールタイマー (Cron設定) |
利用可能な機能(*4) スケジュールタイマー (Cron設定) |
- (*1): バンドル分の翌月繰越は行いません。
- (*2): クレジット、イベント数は、バンドル分の上限値が設定されます。これを超えて使用したい場合は上限を更新してください。月のバンドル分を超える分は従量課金でご利用いただけます。
- (*3) 外部サービスのリクエスト数の上限は「クレジット」により管理されます。たとえば、Google Gemini 1.5 Flash では 1 リクエストごとに 4 クレジットを消費します。Azure OpenAI GPT-4o では 1 リクエストごとに 150 クレジットを消費します。AIモデルと消費するクレジットは「利用できるモデルと消費するクレジット」を参照してください。
- (*4) 「Standardプラン」で利用できる機能は今後拡張されます。
これまで利用いただいている Free プランは引き続きご利用いただけます。Freeプランのお客様は、2025年3月4日にDeveloperプランに切り替わります。
これまでのFreeプランは以下のとおりでした。
- 基本料金: 無料 (Developerプランも同様)
- クレジット: 初回利用時に 2,000 クレジット分が付与
- イベント数: 300 / 日 (Developerプランは月単位ですが実質同様)
Developerプランと異なる点は、Freeプランでは、使い切りで2,000クレジットでしたが、Developerプランでは毎月1,500クレジットが利用できます。
クレジットとは、AIアクションを利用した場合に、AI モデルによって決められた数のクレジットを消費します。たとえば、Google Gemini 1.5 Flashでは 1 リクエストごとに 4 クレジットを消費します。消費されるクレジットはモデルの進化などにより変更されますので、詳細は消費するクレジットは利用できるモデルと消費するクレジットをご覧ください。
Developerプランでは、毎月1,500クレジット分のAIモデル呼び出しができるようになります。Google Gemini 1.5 Flash の場合、毎月最大375回の呼び出しを無料で継続的に利用できますね。
さらに、Developerプランでは、バンドル分を超過した場合に従量課金でご利用いただけます。クレジット、イベント数は、毎月の呼び出し上限値が設定され、お客様自身で更新できますので、安心してご利用いただけます。
Freeプランをご利用のお客様に!
2025年3月4日の Developer プランの適用に先立って、2024年12月から2025年2月まで、前月月末時点の残クレジットが 1,500 クレジット未満のお客様を対象に、残クレジット数が 1,500 になるように月初数営業日までにクレジットを追加いたします。たくさん使ったほうがお得です!
2024年12月分につきましては順次追加いたしますので、今しばらくお待ち下さい。
SORACOM Advent Calendar 2024にも SORACOM Flux に関する記事もありますし、SORACOM Fluxプロダクトチームとしても今後いろんな情報を発信していきます。
ぜひ SORACOM Flux をご利用ください!
ソラコム江木(nori)
投稿 SORACOM Flux 料金プランを発表しました は SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。
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