■筆者が期待したのに新iPad miniで実現しなかった3つのことは
■カメラの位置に防水対応、純正キーボードカバー
発表される前に筆者が期待していたのに、新しいiPad miniで「実現しなかったこと」も3つ紹介します。
1つはフロントカメラの位置です。アップルは5月に発売したiPad ProとiPad Airは、iPadを横向きにした時にフロントカメラがセンターの位置になるようにレイアウトを変えました。
第10世代のiPadは一足先にセンター位置に変更されているので、現行モデルではiPad miniだけが取り残されてしまいました。
筆者はM4搭載iPad Proでビデオ通話の映像が不自然にならず、画面の向こうにいる会話の相手に目線を向けやすくなるセンター位置のフロントカメラに慣れてしまったので、今はiPad miniをビデオ通話に使っていません。リモートビデオ通話はiPad miniのポータビリティが活かせる使い方の代表格なので残念です。
もう1つは筆者の唐突な願望かもしれませんが、防水対応の夢がかないませんでした。8.3インチのLiquid Retinaディスプレイと、横向きステレオスピーカーを搭載するiPad miniは“お風呂テレビ”として最高なデバイスです。
筆者はときどき防水カバーに入れて、湯船につかりながらNetflixを観ています。iPhone 16 Pro Maxよりもちょっと大きめなiPad miniを、防水対応のデバイスにすることはさほど困難ではないように思います。それとも単に筆者が思っているほどにはニーズがないのでしょうか。
最後はiPad mini専用のアップル純正カバー兼キーボードがないことです。こちらも単に筆者が思っているほどニーズがないだけかもしれませんが……。とにかく筆者はこれからもアップルにリクエストを投げ続けようと思います。
当面はiPad miniにSmart Folioのようなスタンドにもなるカバーを装着して、ロジクールのBluetoothキーボード「MX Keys Mini」を組み合わせた“原稿書きモード”で頑張ります。
■Apple Intelligenceを7万円台!から活用できるデバイス
■最新のiPhoneと比べれば断然安価
8.3インチのiPad miniはApple Pencil Proによるノートテイキングなど、デジタル文具的な感覚で軽快に使えるところが魅力です。筆者は今年11インチのiPad Proを買いましたが、大きな展示会などイベント会場を歩きながらiPad Proを片手にメモを取っていると、重い……とふと音を上げたくなるときがあります。第6世代のiPad miniを家族に譲渡してしまったので、自分用にまた新しいiPad mini買うべきか真剣に思案中です。
第6世代のiPad miniとサイズ感やデザインは変わらないものの、Apple Intelligence対応であることは新しいiPad miniの大きなメリットになりそうです。現状、Apple Intelligenceは2025年の日本語対応待ちですが、デバイスとSiriの言語を米国英語にスイッチすれば日本国内でも使えるようになります。
筆者は今iPadOS 18.1のパブリックベータ版でApple Intelligenceを試していますが、写真に写りこんだ不要な被写体をApple Pencilでタップしたり囲んだり、選択すれば素速く消せる「クリーンアップ」の機械学習を活かしたクリエイティブな機能。こうした機能は言語の壁を越えて使えるので、即戦力になりそうです。
ほかにも日本語に対応した後にはテキストの要約、Image Playgroundによる画像生成などがiPad+Apple Pencilのコンビネーションによってスマートに活用できそうです。
Apple Intelligenceが使えるiPhoneはA17 Proチップを搭載するiPhone 15 Pro/15 Pro Max、それからiPhone 16シリーズと新しい機種に限られます。すぐにiPhoneの買い換えを考えていない方にとっては、7万円台から買えるiPad miniは最も手軽にApple Intelligenceが活用できる要チェックなアイテムだと思います。