ROG CROSSHAIR X870E HERO、TUF GAMING X870-PLUS WIFI、ROG Strix X870-F Gaming WiFiをレビュー
Ryzen 9000シリーズにオススメしたい、ASUSのX870/X870Eマザーボード3選
2024年10月23日 13時00分更新
最上位のスペックを求める人に
ROG CROSSHAIR X870E HERO
●実売価格:13万円前後
●製品URL:https://rog.asus.com/jp/motherboards/rog-crosshair/rog-crosshair-x870e-hero/
ROG CROSSHAIR X870E HEROは、ASUSのX870マザーボードの中でフラッグシップにあたるマザーボード。ROGブランドのマザーボードは同社のハイエンドモデルとなり、最新の技術などが特に多く盛り込まれる傾向にある。
今回の世代では、より組み立てやすさを追求した「Q-Design」や、最新の自作PC界隈に合わせた設計が盛り込まれている。特に印象的なのがM.2スロット周りだ。
ROG CROSSHAIR X870E HEROでは、PCIe 5.0 x4のスロットが最大3基(Ryzen 9000/7000シリーズ搭載時)、PCIe 4.0 x4スロットが2基搭載されている。その最上段に位置する、CPUソケット直下にあるスロットでは、かなり大型のヒートシンクを装備する。
現在のPC市場では、PCIe 5.0接続の高速なM.2 SSDが市場に出てきている。こうしたSSDは通信速度が高速な一方、発熱が大きく大型のヒートシンクが必要になる。マザーボード自体でそこまでの大きさのヒートシンクを搭載しているものはこれまで少なかったが、今回のROG CROSSHAIR X870E HEROでは、かなり大型のヒートシンクを標準搭載している。
なお、一般的なM.2スロットのヒートシンクはネジを使って留めている場合が多いが、このマザーボードではワンボタンでロックの解除が可能な「M.2 Q-Release」という設計になっている。
これはヒートシンクを取り外す際はもちろんだが、つけなおす際もヒートシンクの下に隠れてしまうネジ穴を手探りで合わせる必要がないのが嬉しい。メインストレージを交換するような場合でも、この設計ならストレスなく取り換えられるだろう。さらに、SSDをネジなしで固定できる「M.2 Q-Latch」も採用されており、SSDの固定も簡単だ。
他のM.2スロットも、面積の大きなヒートシンクで覆っている。SATA3ポートも4基搭載しており、豊富なストレージを接続できるというのも魅力だろう。
他にも、ビデオカードを傾けるだけでロックを外せる「PCIe Slot Q-Release Slim」など、よりパーツのつけ外しが手軽にできるような設計が盛り込まれているのが印象的だ。
背面インターフェースは、すべてのポートがUSB 10Gbps以上であり、ハイエンドらしい高速なポートになっている。USB4も2基搭載。また、有線LANは2.5GbEに加えてより高速な5GbEの2ポートを備える。
無線LANはWi-Fi 7に対応しており、6GHz帯において帯域幅320MHzで通信が可能となっている。無線LANアンテナは従来のような回して固定するものではなく、差し込むだけの「Q-Antenna」を採用しているため接続も簡単だ。
パワーステージは18+2+2基と豪華な設計。メモリーも、Ryzen 9000シリーズを搭載することでDDR5 8200MT/sまで対応するなど、ハイスペックな構成を突き詰めたい人のためのマザーボードといえる。オーバークロックなどを視野に入れたユーザーもターゲットとしている他、大型のスクリーンも搭載することで、ド派手なアニメーションでPCを彩りたい人などにもオススメだ。