Core i7-14700KFの「LEVEL-R67A-LC147KF-VTX [RGB Build]」をチェック
4K+レイトレで快適に遊びたい人にイチオシなRTX 4080 SUPERのBTOPC、煌びやかに光るRGBも魅力
2024年07月31日 11時00分更新
ユニットコムのゲーミングパソコン「LEVEL∞ RGB Build」シリーズは、RGB LEDによる煌びやかなライティングに注力したゲーミングパソコンだ。前回の検証に引き続き、LEVEL∞ RGB Buildシリーズの1台、「LEVEL-R67A-LC147KF-VTX [RGB Build]」(以下、LEVEL-R67A-LC147KF-VTX)のゲーミング性能を見ていこう。
簡単にLEVEL-R67A-LC147KF-VTXのスペックを振り返ると、CPUにインテル「Core i7-14700KF」、GPUにNVIDIA「GeForce RTX 4080 SUPER」を搭載。高フレームレートでのゲーミングや4Kゲーミングが似合うハイエンド構成のゲーミングパソコンとなっている。
前回は軽~中量級のゲームタイトルを中心に検証を行い、200~300fps超のかなり高いフレームレートでゲームを楽しめるという結果が得られた。今回はレイトレーシング描画にも対応した重量級タイトルを中心に揃え、LEVEL-R67A-LC147KF-VTXの“本気”を引き出していけたらと思う。
レビュー機の主なスペック | |
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モデル名 | LEVEL-R67A-LC147KF-VTX [RGB Build] |
CPU | Core i7-14700KF(最大5.6GHz)、20コア(Pコア:8、Eコア:12)/28スレッド |
CPUクーラー | 360mm水冷クーラー |
グラフィックス | GeForce RTX 4080 SUPER GDDR6X 16GB |
メモリー | 16GB(DDR5-4800 8GB×2)※DDR5-4400動作 |
ストレージ | 1TB SSD(M.2接続/NVMe対応) |
内蔵ドライブ | ー |
チップセット | Z790 チップセット |
前面インターフェース | USB 3.0 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×2、ヘッドフォン、マイク |
背面インターフェース | USB 3.0 Type-A×4、USB 3.1 Gen2 Type-A×2、USB 3.2 Gen2x2 Type-C×1、USB 3.1 Gen2 Type-C×1、2.5GBASE-T LANポート×1、Wi-Fi 6無線LANアンテナポート、HD Audioコネクター、HDMI×2、DisplayPort×2 |
電源 | 1000W 80PLUS PLATINUM認証 ATX電源 |
サイズ | およそ幅213×奥行474×高さ495mm |
OS | Windows 11 Home(64bit) |
価格 | 43万4800円から |
重量級タイトルの最高画質設定でも快適なゲーミングを実証
今回用意したゲームタイトルは「F1 23」「バイオハザード RE:4」「サイバーパンク 2077」の3本。いずれもグラフィックス描画にレイトレーシングのオプションを持つ重量級タイトルだ。
数年前まではゲームのレイトレーシング描画は技術デモ的に捉えられていた部分も大きく、実際にプレイするときはオフにしてフレームレートを稼ぐ方が賢明という考えが主流だったように思う。それが現代のハイエンドゲーミングパソコンLEVEL-R67A-LC147KF-VTXにかかるとどういう結果になるだろう、楽しみなところだ。
なお今回の検証では、いずれのゲームタイトルも1920×1080ドット(フルHD)、2560×1440ドット(WQHD)、3840×2160ドット(4K)の3パターンの解像度でフレームレートを計測。またアップスケーリングにDLSSが用意されている場合は使用するようにしている。
では1本目のタイトルはF1 23から。レイトレーシング描画に対応し、リアルなF1マシンやコースの描写を特徴とするレースゲームだ。今回はゲーム内に用意されているベンチマーク機能を用いてフレームレートを計測した。
グラフィックス設定は、詳細プリセットに一番高画質の「超高」を選択し、異方性フィルタリングに「16x」、アンチエイリアスに「NVIDIA DLSS」「クオリティ」を設定した状態としている。ベンチマークではステージ「バーレーン」、天候「晴れ」を選択。以上の条件でベンチマークを実行した際の各解像度のフレームレートは以下のとおり。フルHDでは平均200fps超、WQHDでも平均160fps超という高いフレームレートをマーク。最小フレームレートも高い数値でキープされているので、レースゲームにとって重要な安定したフレームレートを高い領域で実現できている。
また、フルHDやWQHDと比較すると控え目に映るかもしれないが、4Kでも平均100fps超を記録しており十分スムーズな描画が行なわれている。レイトレーシング描画を含む最高画質設定での4Kゲーミングもまったく問題なしといっていいだろう。
続いて2本目のタイトルはバイオハザード RE:4。カプコンの人気アクションゲーム「バイオハザード 4」を同社の最新ゲームエンジン「RE ENGINE」でリメイクしたタイトルだ。レイトレーシングなどの最新グラフィックス技術に対応しているのも大きな特徴。
今回の検証では、ゲーム開始直後の広場を特定のルートで1分間移動し続け、その間のフレームレートを計測する。フレームレートの計測には「CapFrameX」というアプリを使用。平均フレームレートの他にデータ全体を100分割して最小値から1%の数値を「min(1%)」とし、これを最小フレームレートの代わりに記載している。
画質設定は、グラフィックス自動設定に最上位の「限界突破」を選択。レイトレーシング描画に加え、大容量テクスチャ使用などでビデオメモリーの消費が激しい設定だ。RTX 4080 SUPERの16GBのビデオメモリーを活かせるシチュエーションだろう。なお、バイオハザード RE:4はアップスケーリング機能がFSRのみの対応なので、今回アップスケーリング機能はオフとしている。
以上の設定で実施した各解像度のフレームレート計測結果は以下のとおり。
まず、フルHDとWQHDでフレームレートがほぼ変わらないという面白い結果が得られた。バイオハザード RE:4はCPU負荷が高いのか、平均150fps前後のところでCPUがボトルネックとなってしまっているように見える。とはいえ、平均150fpsも出ていれば十分スムーズなゲーム体験を得られることに違いはない。
ただフルHDではRTX 4080 SUPERの性能を活かしきれていないということなので、できればWQHD以上のゲーミングディスプレーと組み合わせて楽しみたいところだ。
残る4Kでも多少フレームレートが落ちるとはいえ、3Dアクションゲームにおいて快適プレイのボーダーといえる60fpsは大きくクリアー。とくにmin(1%)が60fpsを大きく超えているのはポイントが高い。プレイ中に大きなカクつきはほとんどないということを意味し、4Kの最高画質を存分に楽しめるだろう。
最後のタイトルは、もっとも重くてリッチなグラフィックスを持つゲームタイトルの1つに数えられるサイバーパンク 2077。ゲームに付属するベンチマークを用いてフレームレートを計測する。
画質設定はクイックプリセットから「レイトレーシング:オーバードライブ」を選択。パストレーシングを用いたもっとも重い設定だ。DLSSはプリセットの初期値である「DLSS自動」を選択、フレーム生成の「DLSS FG」も有効にしている。
以上の設定で実施したベンチマークでの各解像度のフレームレートは以下のとおり。
フルHDとWQHDでは平均フレームレートが100fpsを大きく上回っており、パストレーシングで描かれる超高品質ゲーム世界を超スムーズな描画で堪能することが可能だ。
4Kでも平均フレームレートが60fpsを大きく上回っているので、ほぼ安定したスムーズな描画でのゲームプレイが可能だろう。ちなみにDLSS FGを無効にすると4Kの平均フレームレートは55fpsにまで落ち込んでしまうので、RTX 40シリーズから追加されたフレーム生成の大きな恩恵が伺えるテストとなった。
ストレージ容量は必要十分の1TB。拡張性もバッチリ!
最後にもう1つ、LEVEL-R67A-LC147KF-VTXのストレージ性能も見ておこう。LEVEL-R67A-LC147KF-VTXは標準構成で1TBのM.2 NVMe SSDを搭載しており、試用機にはKingstonの「OM8SEP41024Q-A0」が搭載されていた。PCI Express Gen4接続のM.2 NVMe SSDだ。
結果はシーケンシャルリード3783MB/s、シーケンシャルライト2545MB/sとなっている。数値的にはPCI Express Gen3接続の上位モデルに近い性能で、Gen4接続としては物足りない数値にも感じるが、Windowsやゲームの起動なども素早く処理され、実用上何か問題を感じるようなことは一切なかった。
ストレージ容量も1TBとゲーミングパソコンとして必要十分な容量が搭載されている。標準構成のままでも当面不足はないはずだが、注文時のオプションカスタマイズで2TBのM.2 NVMe SSDへグレードアップすることも可能。
また、LEVEL-R67A-LC147KF-VTXはM.2ソケットの空きが3基も残っているので、将来へ向けた拡張性という面でも安心ポイントが高い。とくにストレージが重要な用途としては動画編集が挙げられ、凝りだすと高品質大容量な素材ファイルの保存に高速なM.2 NVMe SSDがいくらでもほしくなってくる。将来的にゲーミングと動画編集の二足の草鞋で運用したいと考えているなら、LEVEL-R67A-LC147KF-VTXの空きM.2ソケット数はとても魅力的だ。
4Kレイトレゲーミングを楽しみたいならコレ!
LEVEL-R67A-LC147KF-VTXのゲーミング性能検証の後半戦となる今回は、レイトレーシング対応の重量級ゲームタイトルを揃えてパフォーマンスチェックを行なった。
4Kゲーミングをターゲットにしたハイエンド構成のゲーミングパソコンだけあって、今回検証を行なったゲームタイトルすべての4K最高画質設定で平均60fpsを大きく上回る値を記録しているのは流石といったところ。4Kレイトレーシングを実用できる高パフォーマンスが実証された形だ。
またフルHDやWQHDであればさらに高いフレームレートが狙え、画質設定を落とさずに100~200fpsの高フレームレートゲーミングを満喫できることも確認できた。
ゲーミングパソコンで遊ぶからにはすべてのゲームタイトルで画質設定を一切妥協したくない、とくに4Kレイトレゲーミングを楽しみたいと考える諸兄諸姉に是非検討していただきたい1台となっている。
なお今回の検証には含まれなかったが、LEVEL-R67A-LC147KF-VTXのスペックがあれば通常のゲーミング用途に限らずVRや生成AIといった高負荷用途全般で高いパフォーマンスが期待できる。こういった用途でパソコンを探している方にもオススメだ。