アップルは3月5日(現地時間)、iOS 17.4の配信を開始した。「iPhone 15 Pro」でOTA利用時のファイルサイズは1.71GB。本バージョンでは新機能追加や既存機能の強化、バグ修正などが実施されている。アップデートの対象機種は「iPhone XS」以降のiPhoneだ。
新機能
●文字起こしやテキストからの再生位置指定機能(Apple Podcast)
「Apple Podcast」アプリには、新たに英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語に対応した文字起こし機能が追加された。
文字起こしで作成されたテキストは、音声の再生に合わせてハイライト表示されるほか、単語や語句の検索、テキストをタップした位置からの音声再生、表示サイズの変更などにも対応する。
●絵文字の向きのオプションや5つの新しい絵文字
絵文字キーボードでは18個の人と身体の絵文字に対し、右向きと左向き双方のオプションを追加。
さらに新しい絵文字として、「キノコ」「不死鳥」「ライム」「切れた鎖」「首を振っている顔」が加わった。
機能の強化
すでに搭載済みの機能についても、以下のとおり、一部が強化されている。
・「ミュージック認識」で発見した曲を「Apple Music」のプレイリストやライブラリ、「Apple Music Classical」追加する機能を実装
・「Siri」に対応言語で受信メッセージを読み上げるオプションを追加
・「盗難デバイスの保護」がすべての場所でセキュリティを強化する機能に対応
・「iPhone 15/Pro」でバッテリーの充放電回数、製造日、最初の使用日の表示が可能に
バグ修正など
バグやセキュリティー関連の修正内容は次の通りだ。
・「探す」アプリで連絡先の写真が空白になる問題を修正
・デュアルSIM使用時に電話番号が主回線から副回線に変更され、メッセージの送信先グループに表示される問題を修正
・アプリが機密の位置情報を読み取ることができる可能性がある問題を修正(CVE-2024-23243)
・任意のカーネル読み取りおよび書き込み機能を持つ攻撃者が、カーネルメモリ保護をバイパスできる可能性がある問題を修正(CVE-2024-23225/CVE-2024-23296)
・ロックされたプライベートブラウズを有効化した際、タブグループの切り替え中にユーザーのロックされたタブが一時的に表示される場合がある問題を修正(CVE-2024-23256)
その他
iOS 17.4では欧州連合(EU)の「デジタル市場法(DMA)」施行に伴い、「App Store」以外のアプリストアや、アップル以外の決済手段も導入可能となるが、こちらはEU圏内のユーザーが対象。日本からは利用できない。