ネットワークカメラの映像を安全に取得してクラウドに転送 「SORACOM Relay」提供開始
ソラコムは7月6日、ネットワークカメラの映像を安全に取得、クラウドに転送できるサービス「SORACOM Relay」を提供開始した。
ネットワークカメラの導入台数が増加しているが、その多くがローカルネットワークに接続されており、それらをクラウド連携させるための準備や設定、開発が必要となる。さらに高いセキュリティーを保ちながらカメラを運用・データのクラウドへの転送、自社システムとの連携には一定の専門知識、開発期間とコストがかかることが一般的という。
SORACOM RelayはRTSP対応のネットワークカメラの映像・音声を、SORACOMを経由して安全にクラウドに転送できるサービス。ネットワークカメラにおいて標準的なRTSPによるシグナリング、RTPプロトコルによるメディアデータ転送に対応し、カメラへのSDKのインストールやファームウェアの変更をすることなくクラウド連携を実現。ウェブコンソールやAPI経由でのリクエストを受けて、オンデマンドに映像をクラウドに転送するため、必要な映像のみをクラウドに転送することで通信や保存のコストを最適化できる。
設置済みのネットワークカメラがあれば、SORACOM Relayを使うことで映像・音声データをクラウド上で解析・蓄積、リモートからリアルタイムに映像を確認でき。各種AIソリューションへの映像連携も容易としている。
クラウドへの通信経路には、セルラー通信(SORACOM Air forセルラー)、Wi-Fiや有線(SORACOM ArcによるインターネットVPN)を使うため、十分な認証機構やアクセス制限機構を持たないネットワークカメラであっても、インターネットに直接公開することなく安全な通信経路を確保可能。転送先にはデータ収集・蓄積サービスSORACOM Harvest Files、ソラコムが管理するAmazon Kinesis Video Streamsのほか、顧客が所有するAWSアカウントのAmazon Kinesis Video StreamsまたはAmazon S3が選択できる。
本サービスはLimited Preview版で提供されるため、利用に際しては利用の目的・使い方・導入時期などの申請が必要。利用希望者はSORACOMのウェブコンソールから申請する。また、継続的に動作確認済みネットワークカメラやレコーダー、ルーターの拡充、メディア転送先の拡充を予定。