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場所を選ばず使える1台2役で、もう2台持ちは不要!

2in1モデル新シリーズ「レッツノートQR」ならオフィスも現場も1台でOK

2023年06月07日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●村野晃一(ASCII)

提供: パナソニック コネクト

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第13世代インテル® Core ™ プロセッサーの採用で、大幅に性能アップ!

 気になる性能がどのくらいなのか、定番のベンチマークソフトを使ってチェックしてみよう。

 使用したのは、QRシリーズの中でもCPUにインテル® Core ™ i7-1360Pプロセッサーを搭載した上位モデルとなる「CF-QR4BFPCR」。また、比較機として選んだのは、同じ2in1となるQVシリーズの2020年夏に発売された「CF-QV9KFNQR」だ。

 CPUはインテル® Core ™ i7-10710Uプロセッサーを搭載し、発売から3年と、そろそろ買い替えを考える時期に来たモデルとなる。

 主なスペックは以下の通りだ。

主なスペック比較
CF-QR4BFPCR CF-QV9KFNQR
CPU インテル® Core ™ i7-1360P
プロセッサー
インテル® Core ™ i7-10710U
プロセッサー
メモリー 16GB 8GB
SSD 512GB 512GB
バッテリー 50Wh 38Wh
画面 12.4型(1920x1280ドット) 12.0型(2880x1920ドット)
OS Windows 11 Pro Windows 10 Pro

 ベンチマークソフトを試す前に、少しCPUの説明をしておこう。第13世代インテル® Core ™ プロセッサーは、高性能なPコア(Performanceコア)と、電力効率の高いEコア(Efficientコア)という2種類の異なるコアを搭載しているのが特長。目的に応じて使用するコアを切り替えたり、組み合わせたりすることで、最大性能と電力効率の向上、省電力化などが実現できるというのがメリットだ。

 インテル® Core ™ i7-1360PプロセッサーというCPUは、このPコアを4つ、Eコアを8つ搭載したCPU。なお、Pコアはハイパースレッディングに対応するため、論理プロセッサーとしては8つに見える。つまり、コア/スレッド表記で表せば「12コア/16スレッド」CPUとなるわけだ。

「CPU-Z」で見ると、Coresが「4P+8E」、Threadsが「16」となっている

 対抗のQVが搭載するインテル® Core ™ i7-10710Uプロセッサーは、いうならばPコアのみ6つ搭載したCPU。6コア12スレッドとなるものの、高性能なコアがより多く搭載されているだけに、性能がどのくらい違うのかは気になるところだろう。

 ということで、さっそくこのCPUの性能差を「CINEBENCH R23」でチェック。このベンチマークソフトはCGレンダリング速度からCPU性能を調べてくれるものだ。結果はptsという単位の独自スコアで表示され、このスコアが高ければ高いほど高性能なCPUとなる。

 なお、CGレンダリングはマルチスレッド処理が得意とする分野となるため、コア数、スレッド数が多ければ多いほど性能が上がりやすい。また、ほぼCPU性能だけでスコアが決まるため、CPUの最大性能を比べるのに向いているテストとなる。

 テストは全スレッドを使用するMulti Coreと、1つだけ使用するSingle Coreの2種類あるが、今回は両方を試した。また、テスト時間はデフォルトのまま変更せず、約10分としている。

 ちなみにベンチマークテストでの電源モードは、QRは「最適なパフォーマンス」を選択。QVはプランとして「パナソニックの電源管理」を選び、「最も高いパフォーマンス」でテストしている。なお、省電力機能は可能な限りオフにした。

「CINEBENCH R23」の結果。Multi、Single共にQRの圧勝だ

 結果は見ての通りで、QRの圧勝。Multi Coreのスコアで約2.8倍、Single Coreでも約1.8倍となっており、3年間でCPU性能が大きく向上していることがよくわかる。

 もちろんPCの性能はCPUだけでは決まらず、メモリーやストレージ、グラフィックス性能といったものでも大きく変わる。特に体感性能はCPUがいくら速くてもそこまで差を感じないことが多い。

 そこで、より体感速度に近い性能を比較できる「PCMark 10」も試してみよう。総合スコアだけでなく、Web会議やブラウザーといった一般用途を想定した「Essentials」、主にオフィスソフトの性能を見る「Productivity」、動画や写真編集、CGレンダリングといったクリエイティブ用途となる「Digital Content Creation」という3つのサブスコアにも注目だ。

「PCMark 10」の結果。こちらもQRの圧勝で、明らかに速い

 CINEBENCH R23ほど差がつかないと予想していたものの、結果は総合スコアで約1.6倍という大差。サブスコアも圧倒しており、特にCPUとグラフィックス性能が大きく結果に影響するDigital Content Creationでは約2.2倍にまでなっていた。

 QV単体で操作しているときは遅さを感じないのだが、一度QRを操作し、その反応の良さに慣れてしまうと、QVの動作がもっさり感じてしまう。ベンチマークソフトのインストール時間も明らかにQRの方が速く、体感でも性能差の大きさを感じられた。

 今回は試せていないが、カスタマイズモデルとしてインテル® Core™ i7-1370P(14コア)を搭載したモデル(プレミアムエディション)も同時発表されている。QRシリーズのみならず、SR・FV各シリーズにも同様のCPUが搭載されるなど、性能面でより期待の高まるラインアップになっている。

グラフィックス性能をチェック

 ここまでCPUや総合ベンチマークソフトでスコア差があるとなると、グラフィックス性能の向上がどのくらいあるのかも気になってくる。そこで、軽めのゲームベンチマークソフトとして「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を試してみよう。

 設定は、解像度を「1920×1080」ドット、画質を「最高品質」とし、フルスクリーンモードで実行した。

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果

 QVのスコアは1085と低く、評価も当然「設定変更が必要」というもの。これは予想通りだ。

 しかし、QRのスコアは4456と予想を大きく上回り、しかも評価は「普通」。多少画面表示につまづくシーンは目立つとは思うが、一応遊べるレベルにまで達していることに驚いた。解像度を落とせば実用的といえる性能なので、ゲームタイトルによっては十分遊べるといっていいだろう。内蔵グラフィックス性能の向上は、かなりのものだ。

ストレージ性能をチェック

 PCMark 10で大きくスコア差がついたが、これはCPU性能だけによるものではない。その要因のひとつが、メインストレージ、つまりSSDの性能だ。

 PCIe接続で512GBのSSDを搭載しているという点は同じだが、QVではPCIe 3.0×4となっていたものが、QRではPCIe 4.0×4へと高速化している。実際どのくらい速度が違うのか、「CrystalDiskMark」を使って調べてみよう。

「CrystalDiskMark」から、シーケンシャルとランダムの性能を比較

 最大速度となるシーケンシャル性能は、リードで約1.9倍、ライトで約1.6倍と大幅に高速化。小さなファイルのコピー速度に影響あるランダム性能も、リードで約1.4倍、ライトで約1.2倍と性能差が大きい。これだけ違えば、PCMark 10のスコアにも影響が出て当然だ。

 条件を変えたテストとして、プログラムファイルが含まれるフォルダー(PCMark 10をインストールしたフォルダー、17049ファイル、約3.73GB)の圧縮と展開にかかる時間でも比較してみた。これはSSDの速度だけでなくCPU性能も影響してくるため、よりPCの性能差が実感できるはずだ。

SSDの速度とCPU性能が合わさるだけに、圧倒的にQRが速い

 結果は見ての通りで、QRの圧勝。予想できたこととはいえ、1.5倍以上も時間差があるとは思っていなかったので、素直に驚いてしまった。

 プログラムファイルを圧縮するような使い方をすることはほとんどないが、展開は、ソフトのインストールで行われる作業そのもの。待ち時間が長くなる作業だけに、これが短縮できるのは素直に喜びたい。

 もうひとつ、圧縮と展開テストとして、デジカメの撮影データ(216ファイル、約2.79GB)でも試してみよう。含まれているのはRAWとJPEGファイルだ。

圧縮時間の差は縮まったが、展開にかかる時間は若干延びていた

 大小さまざまなファイルが混じるプログラムファイルの場合と比べ、数MB~数十MBのファイルが並ぶデジカメの撮影データの場合は、少し傾向が違っているのが面白い。具体的には、圧縮時間の差が縮まり、展開時間の差が開くという結果になっていた。

 圧縮時間の差が縮んだのは、数百MB単位のファイルがなく、SSDやCPU性能の差があまり出にくいテストとなったことが考えられる。また、展開時間の差が開いたのは、ランダムアクセスとなる小さなファイルがないため、SSDの性能差が大きく影響したためだろう。

 傾向に差はあるとはいえ、QRが圧倒的に速いというのは変わらない。それだけ、CPUとSSDの性能が高い証拠といえる。

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