コロナ禍以降、初めての日本を訪れているアップルのCEOティム・クック氏の立ち寄り先がSNSに投稿され、連日話題を集めている。
そのなかで、今後のアップル製品の部品調達において大きな役割を担うであろう場所を訪問している。それはソニーセミコンダクタソリューションズ熊本テクノロジーセンターだ。ソニーはアップル対して、日本における最大のサプライヤーであり、2011年以降iPhone用のイメージセンサーを製造・供給してきた。
We’ve been partnering with Sony for over a decade to create the world’s leading camera sensors for iPhone. Thanks to Ken and everyone on the team for showing me around the cutting-edge facility in Kumamoto today. pic.twitter.com/462SEkUbhi
— Tim Cook (@tim_cook) December 13, 2022
訪問後、クック氏は「iPhone 14のラインアップには、世の中を今までにないほど鮮明にとらえるカメラシステムを含め、強力な新機能が詰め込まれています。本日、吉田 憲一郎CEO、そして彼のチームと共に熊本にあるソニーの最先端の施設を訪れ、世界最高水準のカメラセンサーと、絶え間ないイノベーションの推進に向けたお互いのチームの協力を目にすることができました」とコメントをしている。
クック氏の訪問にあわせソニーグループは、「2030年に向けて、直接排出と電力関連の排出を含むApple社関連の製造を完全に脱炭素化することを確認しました。これによりソニーは、Appleが近年推進しているグローバルサプライチェーンの脱炭素化に賛同する最初の日本企業となりました」とニュースリリースで公表した。
iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxは好調な需要にもかかわらず、当初の予想を下回る出荷台数となっている。これは中国政府の厳しいコロナ対策に対して、iPhoneシリーズの組立を担う鴻海精密工業の中国鄭州市工場に勤める労働者たちが抗議活動や暴動による影響といわれている。
今回、ソニーがアップルが推進する脱炭素化に賛同したことで、アップルはこの先のイメージセンサーの入手先が約束され、クック氏も安心しているのではなかろうか。