スマートフォンやタブレットなど、モバイルデバイスやサービスのセキュリティ・プライバシーに関わるテクノロジーは、日々進化を続けています。一方で、最近はiPhoneの「App Store」やAndroidスマホの「Google Playストア」など、プラットフォーム事業者が運営するアプリストアに公正な競争とイノベーションを呼び込むためとして、世界各国でアプリストアに対する法規制が検討されています。日本国内でも、内閣官房デジタル市場競争本部(DMCH)により、サードパーティによるサイドローディングを促進する議論が交わされています。
サイドローディングとはプラットフォーム事業者が運営するストアを使わず、外部決済システムの利用も含めてユーザーにアプリやサービスを提供する方法のことです。
DMCHが2022年4月に取りまとめた「モバイル・エコシステムに関する競争評価 中間報告(案)」(外部関連資料)を読むと、今後アップルやグーグルなどアプリストアの運営事業者に対してサイドローディングの許可を義務付ける方向で政策成立に向けた検討が進んでいることがわかります。
スマホやタブレットは、もはや私たちの日常生活に欠かせないデバイスです。ユーザーとしては、より多くの便利なアプリを出来る限り安く手に入れたくなるものですが、入手する手段の「安全性」についても意識を高く持つことが肝要ではないでしょうか。アップルのApp Storeを例に挙げながらサイドローディングの必要性を考えてみたいと思います。