本記事はFIXERが提供する「cloud.config Tech Blog」に掲載された「Azureの基礎を学ぶ。ストレージサービス編」を再編集したものです。
開発未経験な僕でも入社前から知っていたこの言葉。ストレージ。
なんかデータを保存しとく場所なんでしょ…?
その通りです。
特にひねりがあるわけでもなく、“ストレージはデータを保存しておく場所”。この理解でいいと思います。
でもデータって言っても世の中いろんな種類のデータがあるわけなんです。
重要なデータ、何回もとったりいれたりしたいデータ、そんなに見ることはないんだけど消したくはないデータ、などなど…
内容の機密性や使用用途によってもデータをわけて保存しておく必要がでてきます。
そんなデータの種類、重要性に合わせたストレージサービスというのがAzureにはあります。
ひとによってはそんなん知ってて当然だよってレベルの内容になるかもしれません。
ただこれからクラウドを学びたい人へ
クラウドの機能の多さ、スケールの大きさに驚きうつむく前にぜひとも比較的イメージのしやすいストレージの話から入っていただこうではないか。
そんな想いを胸にいま、こうしてペンを握っています(タイピング)
… 改めましてこんにちは行澤です。前回5月24日に出したブログの最後のほうで宣言した、“3ヵ月以内にAZ-305をとる”を既に成し遂げました。
ってなわけでまだ実務経験は少ないかもしれませんが、まぁ知識はある程度つけた身として少しは説得力のある文章になればなと思っております。
さて、本題に入ります。
ストレージサービスをつかうにあたって、どのストレージサービスを選ぶか、今回はその中でも大きく2つの要素をご紹介します。
それはデータの種類、可用性です。
順に説明していきます。
データの種類ってなに?
Azureではデータの種類に応じて大まかに5つのストレージサービスを展開しています。
Azure Blob Service → キングオブ汎用性。迷ったらこれみたいなとこありそう
Azure Files → SMBファイル共有またはNFSファイル共有を作成する。
Azure Queue Storage → 異なるアプリケーション間のデータ交換場所であるキューを提供する
Azure Table Storage → テーブルデータを格納する。表で表すことができるやつ
Azure Disk → データを永続的に格納するやつ
特に中でもBlobはよく目にします。読み方は”ブロブ” Binary Large Objectの略らしい
Blobならテキストデータやバイナリデータ(コンピュータがよみとるデータ)などの大量の非構造化データを入れるのに適しているだけではなく、画像や音楽データなど本当に何でも入れれちゃう優れもの。
BlobといってもBlobにも種類があり、ブロックBLOB、追加BLOB、ページBLOBとあるらしいのですが今回はそこまで深堀せず、ただデータの種類でわけられてんだなBlobってやつが汎用性高いんだなでクラウドを知らなかった人より数枚上手になったことでしょう。
もちろんBlob以外にもしっかり役割はあるわけで、それぞれの用途は公式のドキュメントを参考にしてみましょう。
データは安全に保管せよ
いきなりですが皆さんは可用性、信頼性、安全性。これらの言葉の違いをきちんと説明できますか?
ちなみに僕はできていませんでした。このブログをきっかけにちゃんと調べ、判別がつくようになりました。
可用性とはシステムがどれだけ継続して稼働していられるかの指標です。
信頼性とは、システムの壊れにくさを表す指標です。
安全性とはシステム内のデータに対して、どれだけ高いセキュリティで維持されているかを表す指標です。
上記3つ以外にもシステムがどれくらい容易にその機能や性能を維持できるかを表す保守性、データが一貫しており、誤操作などによってデータの破壊や不整合が起こりにくいかを表す保全性の5つを合わせて「RASIS」と呼びます。ぜひこれを機に皆さんも調べてみてください。
そしてその中でも可用性という言葉、今回のストレージサービスに関わらずクラウドにおいて非常にキーな言葉です。
ではいかに可用性を高めるか(停止しないか)、根本的な考えは保険をかけておくということです。
言い換えると、ひとつだけに頼らない。これが割とどのクラウドサービスにおいても言えることだと思います。
具体的にはAzureでは大きく3つの可用性オプションがあります。
それは
LRS(ローカル)
ZRS(ゾーン)
GRS(ジオ)
です。
LRSはひとつのデータセンター内でデータを3つのディスクにそれぞれコピーするようなオプションです。
なので3つのディスクのうちどれかが壊れたとしても、他があるので引き続きデータを使うことができます。
LRSが一番コストが安いという側面も持ちます。
ZRSはひとつのリージョン(データセンターの集まる地域、日本では西日本と東日本がある)の中の3つの別のデータセンター内でそれぞれコピーするオプションです。これによってひとつのデータセンターがなにかしらの理由によって停止した場合でも、別のデータセンターにあるデータを使うことができます。そしてこの同じリージョン内で複数のデータセンターにわけることを可用性ゾーンなんて言い方もします。
最後にGRS。GRSではまずLRSと同様にひとつのデータセンター内にデータが3つコピーされます。その後別のリージョンのデータセンターにも同様に3つLRSの形でコピーされるので合計6つのコピーが2つのリージョンにコピーされることとなります。GRSでは大規模な災害などによってひとつのリージョンにアクセスできなくなった
としても、2つめのリージョンにアクセスすることでデータを利用することができます。
今回はストレージサービスの中でも大きく種類と可用性についてご紹介しました。
それ以外にもどのくらいデータのやりとりがあるか、データを読み取ることはできるけど編集はしてはいけない設定だとか、秘密にしたいデータの暗号化であったりだとかストレージサービスだけでもまだまだ覚える必要のあることは多いです。
それでも少しずつ、もしこの記事が少しでも理解していただけたのならストレージサービスに関わらず他のAzure周りのサービスを調べてみたり、Azureの資格の勉強を始めたりしてみてください。
そうすると何かしらの分野で面白いと思えるところが出てくると思います。結構面白いので。
そこを重点的に学んでみると、それに関しては自分に任せとけと言える組織内のスペシャリストになれるかもしれません。
僕も引き続き頑張りますので一緒に頑張りましょう。
ではまた次のブログで。
※再度加筆を行いました。(2022/08/02 10:00 編集部)
行澤 拓/FIXER
はじめまして
株式会社FIXER22卒の行澤 拓(なみさわ たく)と申します。
苗字が読めないってよく言われます。
好きなものはサッカーとサウナ
好きなサッカーチームはマンチェスターシティ、来年こそCL優勝へ
[転載元]
Azureの基礎を学ぶ。ストレージサービス編