本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「業務に使えるAIカメラ、活用事例5選!」を再編集したものです。
目次
活用を始めやすい、S+ CameraとはAIカメラ活用事例:AIアルゴリズムから自作
AIカメラ活用事例:汎用的なアルゴリズムをベースにカスタマイズ
AIカメラをはじめたい方は
3/16 開催: AI カメラの事例や活用方法が得られるセミナー「AI Camera NOW」
AIカメラの最新動向をご紹介するオンラインセミナー「AI Camera NOW ~アルゴリズムマーケット活用編~」が2022年1月に開催されました。ソラコムのS+ Cameraプロダクトマネージャ五十嵐と、AI Dynamics Japan 代表取締役社長の石川氏のセッションについて、AIカメラの実践事例を中心にレポート形式でご紹介します。
活用を始めやすい、S+ Cameraとは
S+ Camera(サープラスカメラ)シリーズは、Linuxベースの小型コンピューターを搭載したAIカメラです。AIカメラ側にAIアルゴリズムをインストールして使えるほか、市販の汎用マウンタに対応しており、細かな角度調整も可能、セルラー通信(LTE)内蔵でWi-Fiなどのネットワークのない場所でも取り付けて電源を入れればすぐに使い始められます。
さらに、SORACOMのリモート管理サービスにより、カメラに自作のAIアルゴリズムをリモートインストールすることが可能です。1台5万円程度で入手でき、用途に合わせたAIソリューションが開発できるという特徴から、様々な場所で利用が拡がっています。
AIカメラ活用事例:AIアルゴリズムから自作
ソラコム 五十嵐からは、S+ Cameraに自作のAIアルゴリズムをインストールしてご利用頂いているお客様活用事例をご紹介しました。
Intelligence Design社は、独自の解析技術により、AIカメラでビルの前を通る人々の交通量調査を実現するソリューション「IDEA counter」を提供しています。新型コロナ感染症の影響で、非常事態宣言が発令された際も、わずか数日後に実際の人流の増減について、データを公開しました。
Intelligence Design様の活用事例詳細:https://iot-usecase.com/intelligencedesign/
CES様では、冷蔵庫内の在庫数をAIカメラを用いて自動的に取得、不足時にはアラートを表示することで、補充のタイミングを促すシステムを開発されました。
日本瓦斯(ニチガス)様では、営業所業務のデジタル化の一環として、AIカメラを利用して、無人荷受け、入退館システムを実現しました。さらに、後述の「Package20」を利用し、短期間で駐車場管理システムを開発、駐車数を計測し利用状況を分析されています。
ニチガス様活用事例詳細:https://iot-usecase.com/nichigas2/
AIカメラ活用事例:汎用的なアルゴリズムをベースにカスタマイズ
AI Dynamics Japan 石川氏は、汎用的なアルゴリズムをベースにしたAIカメラを活用する方法を紹介しました。同社の「Package20」は、通行人カウント、滞在時間の計測、車や人の物体検出、OCRによるナンバー検知など、ビジネスでよく使われるAIアルゴリズム20個をパッケージ化した製品です。S+ Cameraに対応しており、製品購入後、AIカメラにインストールしてお使いいただけます。一部のパラメーターをカスタマイズすることも可能です。
ビル管理システムを構築をされているアンカードシステムズ様では、「Package20」をカスタマイズして、店舗内の混雑状況を可視化しています。エリアごとの混雑状況をサイネージで表示することで、来店されているお客様に安心してショッピングしていただけるようにしています。
さらに、商業施設の入退店数をリアルタイムで計測し、データを店舗運営にも活用されています。
その他に、VIPのお客様の車のナンバープレートを「OCRのアルゴリズム」で把握し、商業施設への来店時に店長などに通知することで、お客様のスムーズなお迎えに役立てています。
吉銘様では、AIカメラを用いて木材加工工場の遠隔監視を実現されています。「Package20」の、物体検知のアルゴリズムをつかって、検知した際には作業員のスマートフォンにLINEで通知します。これにより、少人数での現場管理を可能にしています。
石川氏は、業務効率化に使われるアルゴリズムにはパターンがあり、いちからアルゴリズムを開発しなくても、「Package20」のアルゴリズムをベースにカスタマイズすることで、様々な分野に応用可能だと説明しました。
例えば、研究機関では、電子顕微鏡の撮影映像から「物体検知」アルゴリズムをベースに、特徴毎にカウントする仕組みを作っています。自動車整備工場では、作業員の体の動きをデータ化し分類することで、ベテランと初心者の動きの違いからベテランのノウハウの可視化に取り組んでいます。
昨今、目視でのチェックを要していた点検業務にも、規制緩和でデジタル化される大きな流れがあります。たとえば、国土交通省はいち早く道路交通量調査のAIカメラ置き換えを推進しています。AI Dynamics Japanでも、交通量調査のアルゴリズムを開発しており、この分野でも今後AIカメラの利用が増え、データ活用が進むだろうと石川氏は締めくくりました。
AIカメラをはじめたい方は
カメラ購入前に試せる「トライアル」機能
AIカメラの購入前に、お手持ちのパソコンからリモートでS+ Camera Basicの実機にアクセスし、実際の操作の流れや使用感を無料で体験できる「トライアル」機能をご用意しています。
トライアル機能の中ではソラコムが提供しているアルゴリズムに加えて、「Package20」のうち、17種類のアルゴリズムがご利用いただけます。
操作方法の詳細はユーザーガイドにて公開していますので、AIカメラの開発が初めての方も安心してお試しいただけます。ぜひお試しください。
わずか10分で完成!会議室の混雑度計測システムの開発手順書を無料公開
「Package20」を利用して、AIカメラ「S+ Camera Design」と、ダッシュボード作成・共有サービス「SORACOM Lagoon」を組み合わせて作る会議室の人数を可視化する手順をまとめたIoT DIYレシピも公開しています。こちらもご覧ください。
AIカメラ、AIアルゴリズムの詳細は以下からご覧いただけます。
- 「S+ Camera」の詳細:https://soracom.com/ja-jp/service/spluscamera
- 「S+ Camera」トライアル機能:https://info.soracom.com/Splustrial
- 「Package20」の詳細:https://aidynamics.jp/services/package20
ぜひ、お試しください。
3/16 開催: AI カメラの事例や活用方法が得られるセミナー「AI Camera NOW」
ソラコムの AI カメラを通じて「AI カメラ活用の “今”」を知る・学べるセミナーが「AI Camera NOW」です。
最新情報をお届けするため定期的にお送りしていますが、3/16(水)に開催が決定しました!今回のテーマは屋外向け「防水 AI カメラ」特集です。AI カメラの事例を知りたい、活用方法を学びたい方は、ぜひご参加ください!
概要やお申し込みはこちらのページをご覧ください。
― ソラコム 広報 田渕
投稿 業務に使えるAIカメラ、活用事例5選! は SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。
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