第62回 SORACOM公式ブログ

ソラコム公式ブログ

大企業からスタートアップに転職して得た3つの学びと行動の変化

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 本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「大企業からスタートアップに転職して得た3つの学びと行動の変化」を再編集したものです。

こんにちは、エンジニアの中西(ニックネーム: kaz)です。
普段はバックエンドエンジニアとして、SORACOM サービスを支える部分などの開発を行なっています。

みなさんはこの年末年始どのように過ごされたでしょうか。私はソラコムに転職して3年が経ちまして、この年末年始はゆっくりと入社以来の出来事を振り返っていました。前職はいわゆる大企業にカテゴリーされる会社で働いていた中、思い切ってスタートアップに転職したのですが、3年間を振り返っていく中でいろいろな学びや行動の変化があったことに気付きました。

このブログでは、その学びや行動の変化を3つにまとめて紹介したいと思います。今日ここでご紹介するお話しは特に転職しなければ実現できないといったものではなく、皆さんの会社内での文化変容のヒントとしてお役に立てればと思って書きました。特に技術的な話しは出てこないので、どなたでもお気軽にお読み頂けますと幸いです。

入社のきっかけは「サービス開発に携わりたい」

まず始めに私が入社した時の話しを少しさせてください。

私はもともと IoT に関わりのある分野であるクラウド・通信・ハードウェアのいずれの経験も無く、知り合いもいないどころかソラコムのイベントに参加したことも無い状態でした。仕事も B2B 向けのパッケージ開発がメインだったため、ソラコムのことは「面白そうなことをやっているけれど通信のことはよく分からないし、自分とは関わりのない会社だろう」という認識でした。

それがなぜソラコムに入社したいと思うようになったかというと、「サービスを試したら便利さに衝撃を受けたので自分も携わりたい」「マネジメントではなくコードを書き続けたい」「なんだか凄そう人たちと一緒に仕事したら成長できそう」といったところがモチベーションでした。とはいえ門外漢な自分だったので、入社当時は本当に知らないことだらけでした。

例えば、海外旅行時の英語ならば「何を話しているかは分からないけど、言いたいことはなんとなく理解できる」として、旅行や生活はできたりします。一方で、入社してから周りのエンジニアの会話を聞いていると「日本語的に何を話しているかは分かるけど、言っていることが理解できない」という、先ほどのケースとは真逆の状態になってしまい、必然的に自分自身を成長させないといけないと考えるようになりました。

学びその1 : 新しいものに触れる、試してみる

周りのエンジニアを見ていて最初に思ったのは、「みんなとにかくなんか色々知っている」というものでした。
これについて他のエンジニアに聞いたり様子を伺ったりした結果、いろんなサイトから新しいニュースに触れるのが良いのだろうと学びました。

ただ、ニュースソースは膨大なのでどのニュースに触れるかがポイントになってきます。まず最初に見始めたのは、自分が使っているサービスやツールが公開しているニュースでした。その後、社内のコミュニケーションツールとして使っている Slack 上に他のエンジニアが面白そうなニュースの記事をよく共有してくれたりするので、そこからピックアップすることで良質なニュースに触れられるようになったと思います。ニュースを読む際に特に意識することとして、時間は有限なので一つ一つの記事をじっくり読むよりは、ざっとタイトルを眺めて気になるものを参照するという形にして、なるべく多くのニュースに触れることが大事だと考えています。

他に気付いたこととして、「みんななんか便利なツールを色々使いこなしてるぞ」というものもありました。おそらく色々なサービスやツールを試したり、何か不便だと気付いたタイミングでそれを解決できるツールを探したりするなど、快適に開発作業ができるよう常に工夫されているのだなと思い、自分でもニュースを見て気になるものがあったらなるべく試してみることを意識するようになりました。

また技術的な話に限らず、日常生活の中でも何かのキッカケがあった時や、気になったものはなるべく試してみるよう意識するようになりました。店で新しい商品を見かけた時に今までは「ハズれると嫌なので止めておこう」と考えがちだったのですが、今では「アタるかもしれないから試してみよう」と考えるようになり、良いものを見つける機会が増えたと感じます。

学びその2: 改善する

入社して驚いたことの一つとして、とにかく様々なものがメンバーの手で改善されていく点です。公開している事例だと、例えば以下のようなものがあります。

ここにある事例はエンジニアによって実現されたものが多いですが、オフィスハッカソンの事例では非エンジニアの方達も改善されていましたし、改善にプログラミングは必ずしも必要ではないと思います。大事なことは、「日常的に自分が行っている作業の問題点に気付く力」「改善案を考えてそれを実現する実行力」だと思いました。周りがこういった改善を繰り返していると、自然と自分も何か改善しようという意識が出てきます。例えば

  • 定期的に同じ作業を繰り返していて面倒だと感じた
  • 手作業をしてミスをしてしまった or いつかミスをしそうだと思った
  • 全員が同じ作業をする必要があり、手順書が分かりにくい

といったことを感じた時は、まさに改善するチャンスです。改善することで、「作業効率が上がる」「作業ミスを減らす」「新しく入ったメンバーも作業しやすい」などのメリットを得られると思います。

またもう一つ気付いた点として、今まで私は自分のプログラミングのスキルをシステム開発するために使うという固定観念がありました。しかし周りのエンジニアがちょっとした便利なツールをササッと作り上げる姿を見て、プログラミングのスキルは日常の作業を便利にするためにも使えると気付けたことも大きな収穫だったと思います。

日常生活でも、例えば同じ作業を繰り返していたことに対して「この作業は改善できないかな?」と少しずつ気付けるようになったと感じています。最近ですと封筒に住所を書くのが手間だと感じ、住所と名前が入った印鑑を購入しました。2000円程度でしたが、ポンと一押しで住所と名前を記入できるのでとても気に入っています!

学びその3 : 学びの機会を作る

ソラコムのオフィスの柱に書かれたSORACOM Leadership Statementのひとつ「Just do it」

「未経験の作業」と「経験済みの作業」をした時で比較すると、前者の方が学びが多いと思います。つまり、やったことがない作業があった時に「やったことがないから分からない、やめておこう」よりも「やったことがないから面白そう!やってみよう!」と考える方が成長する機会を得られると言えそうです。

これを突き詰めると、「いかにして、未経験の作業をする機会を得られるか」が成長するポイントではないかと思いました。ソラコムはエンジニアの数もまだまだ少なく「誰の担当でも無い、すきまの作業」、即ち、やったことのない作業を得る機会はたくさんあります。さらに失敗した時に責められることは無く、むしろ問題が起きた時は全員でフォローする文化が完全に根付いているため、エンジニアが成長するための土壌としては非常に良い環境だと私は感じています。

さらにその「フォローする側」にも成長の機会はあり、サービス内部の作りそのものは知らなくても問題を再現する条件を探したり、ログを確認したりするなどの協力をすることによって学びの機会を得ることができます。個人的にはそのような時に、「あ、このサービスはこういう使い方があったのか」とか「こういう作りになっていたから、こういう問題が起きたのか」など学びのあることが多いと感じています。

日常生活ですと、たとえば自転車がパンクした時にいつもはすぐに自転車屋さんに持っていって直してもらっていたのですが、試しに自分でやってみようと修理キットを購入してチャレンジしました(結局直せなかったのですが、、)。あるいは子供が小型冷凍庫を開けっぱなしにして水浸しになってしまった時は、扉が開いている間ブザーが鳴り続けるように工作したりしました(これは先ほどの「改善する」にも当てはまりますね)。新しいことをやってみると、成功・失敗に関わらず何らかの新しい学びを得られると実感します。

まとめ

以上、私がソラコムの3年間で学んだことを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
振り返ってみると入社時のモチベーションだった3つはいずれも想像以上に満たされていて、3年経った今でも楽しく働けていると同時に、相変わらず分からないことだらけで周りのエンジニアから学びのモチベーションをもらい続けている日々です。今回挙げた3つの学びは、実際にはいずれもまだまだ十分実施できていないのが実情ですが、少しずつ学び方や行動力が身につき、またそれが日常生活にも良い影響を与えているという点では前進できたかなと感じています。

最近では入社される方の多様性もどんどん広がってきていますし、全く異なる分野から来られた方もたくさん活躍されております。このブログを読んで、ソラコムで働くことに少しでもご興味を持たれた方はぜひ一度オープンハウス(直近ですと1月25日(火)に開催予定です!)にご参加頂き、雰囲気を感じて頂ければと思います。ぜひお待ちしています!

― ソラコム 中西 (kaz)

投稿 大企業からスタートアップに転職して得た3つの学びと行動の変化SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。

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