「LiveGuard」、「Password Manager」、「ESET HOME」などで防御力強化

セキュリティソフト「ESET」最新バージョンV15を発表、10月25日より提供開始

文●ASCII編集部

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 キヤノンマーケティングジャパンは10月21日、「ESETセキュリティソリューションシリーズ」の個人向け製品の新バージョン、「V15」を提供開始すると発表した。

 対象製品は「ESET インターネット セキュリティ」「ESET インターネット セキュリティ まるごと安心パック」「ESET セキュリティ プレミアム」の3つで、10月25日から提供を開始する。

 「ESET=防御力」というコンセプトを掲げた新バージョンV15で強化された機能は大きく3つ。

1.クラウドサンドボックス機能「LiveGuard」の搭載
2.パスワード管理機能「Password Manager」のマルチプラットフォーム対応
3.管理ポータル「ESET HOME」のモバイルアプリ対応並びにログイン方法の多様化

※「ESET HOME」は「myESET」からの名称変更

クラウドサンドボックス機能「LiveGuard」搭載

 1つ目のクラウドサンドボックス機能「LiveGuard」は、従来からESETの持つエンドポイントの多層防御に、新たな防御レイヤーとしてクラウド上のサンドボックスを用いて新種や亜種のウイルス等を検出する機能。クライアント上で、不審と思われるグレーなファイルを検出すると、クラウドにデータを自動送信し、サンドボックス内で挙動を検証。危険と判断された場合に警告を発し、攻撃を防いでくれる。クラウドでの解析は長くても数分で完了し、解析完了まではファイルの実行をブロックし、感染を防ぐプロアクティブ保護機能も搭載。また、他のユーザーが同等のファイルを送信済みの場合は、再送信はせずに即座にフィードバックされる。

 この技術は、標的型攻撃やゼロデイ攻撃対策に有効な法人向け製品「ESET Dynamic Threat Defense」と同等の防御機構。コロナ禍で増加した在宅業務などの影響で、個人端末の業務利用が増加していることを背景に、個人用のデバイス向けにもより高い次元のセキュリティを提供する。

パスワード管理機能「Password Manager」のマルチプラットフォーム対応

 2つ目のパスワード管理機能「Password Manager」は、機能面こそ従来バージョンと変わらないものの、IDとパスワードを各プラットフォーム間で横断・一元管理できるようになり、より使い勝手が向上した。

 たとえば、スマートフォンで登録した新たなサービスをPCでも利用したいと思った場合、「Password Manager」でIDとパスワードを管理しておけば、ユーザーが覚えていなくても、同じIDとパスワードを使ってログインできる。

 この機能は、PC用としてはブラウザーの拡張機能として提供されているが、本バージョンでは、Windows版ブラウザーに加え、新たにmacOS版の「Safari」と、モバイル向けには、iOS版、Android版の専用アプリが提供される。

管理ポータル「ESET HOME」

 3つ目の管理ポータル「ESET HOME」は、旧「myESET」からの名称変更が行われた、ESETの管理ポータルだ。PCのブラウザー、あるいはモバイル端末の専用アプリからアクセスが可能で、ESET製品のライセンス管理、ESETインストール済みのデバイスの管理や保護状態の可視化、紛失機材の探索、「Password Manager」の管理機能共有、Parental Controlの設定などが行える。

 本バージョンから、モバイル(iOS版、Android版)アプリ版の提供が開始され、GoogleアカウントやApple IDに紐づけてのログインが可能に。また、QRコードを使ったデバイス登録やリモートでのデバイス登録(Windowsのみ)にも対応した。