80年代の日本から着想を得たコレクション「RETRO DIGITAL」
フォッシルから、1980年代の日本にインスピレーションを得たというデジタル腕時計のコレクション「RETRO DIGITAL」が登場。
1980年代といえば、自動車や家電と言ったテクノロジーが発展した年代であり、同時にパソコンやインターネットなど、いまの時代につながる技術の黎明期でもある。フォッシルの設立も1984年と、この年代だ。
外観を一見すると、なるほど、80年代らしさに溢れたレトロな色使いが印象的だ。80年代の日本のプロダクトは、どこか未来感を意識した色使いやデザインが多く見受けられ、未来への憧れが強く感じられると思う。
これは「いまになって振り返ると」という話であって、当時は本当に未来っぽかったのだと想像するが、現代のデザインに落とし込むと、「未来への憧れ成分」だけが象徴的に浮かび上がり、不思議なノスタルジーを生み出す。
より詳細に観察すると、いまの時代にはあまり使われない、風防部にあしらわれたネオンブルーの色味が、レトロ感をかもし出すことに、大いに成功している。
一方で、エッジの立ったベゼル部にヘアライン加工を施し、サイド部はポリッシュド加工でツヤツヤに磨き上げるといった、いわゆる「ラグジュアリースポーツ」の腕時計にも見られるデザインを取り入れ、モダンな印象も合わせ持っている。
80年代の雰囲気を現代の技術で再現することで、普段使いしやすいデザインに仕上げている点が、RETRO DIGITALシリーズの大きな魅力だ。