鮮やかなカラーの新型iMac
日本時間の4月21日、M1チップ搭載のiPad Proや、忘れ物防止タグAirTagと合わせて、アップルは新しいiMacを発表しました。
まるでタブレットのような薄型のディスプレーユニットを持つ、24インチのデスクトップPCです。造形は、角が立って直線的ですが、背面と全面で色合いを変えた7色のカラーバリエーションと、ホワイトの狭ベゼルを採用していることで、どこか柔らかい印象も持っています。
iPhone 12や2020年発売の第4世代iPad Airも、多色展開が印象的でしたが、それらに続いてiMacも豊富なカラーバリエーションを用意したことで、今後発売されるMacBookも多色化するかな、などと想像すると楽しいです。長いあいだアップル製品を使っているユーザーにとっては、なんとなく、iPod nanoやiPod miniの頃を、それ以上に長く使っているユーザーにとっては、iMac G3の頃も思い出されますね。
新型iMacには3.5mmジャックが残っている
ここ何世代かのiMacは、アルミの筐体に黒いベゼルというデザインが続いていましたから、まったく新しい方向性に変わったデザインや、やはりM1の搭載はすごく新鮮です。標準で4480×2520解像度のディスプレー、Touch IDを搭載したMagic Keyboard、音声品質にこだわった3基のマイクなど、新しい仕様づくしです。
そんな中、新型のiMacには“新しくない”要素もあるのです。それは3.5mmヘッドフォンジャックの搭載です。
すこし不思議に思えました。アップルは昨年にワイヤレスイヤホン「AirPods Max」を発売していますし、それ以前に発売している「AirPods」や「AirPods Pro」も大人気。さらに前の時代を振り返ると、12型のMacBookでは、端子類を極力廃してもいます(ちなみに、12型のMacBookにも、3.5mmヘッドフォンジャックは残っています)。
どちらかというと、デジタル機器のワイヤレス化を歓迎し、推奨しているかのようにも見えます。その流れで、3.5mmヘッドフォンジャックが消えてしまっても、驚きはそれほど大きくなかったかもしれません。事実、iPhoneや第4世代iPad Airからは、すでに3.5mmヘッドフォンジャックが消えました。
ですが、新型のiMacにはたしかに3.5mmヘッドフォンジャックが搭載されているのです。それも、「背面に一応ついている」という雰囲気ではなく、左側面の下部という、ひんぱんに使うことを想定している場所にです。
ここからは私の考えになりますが、前述したように、新型iMacのディスプレーユニットはすごく薄いので、ここに端子を設けるということには、「わざわざここに搭載した」という意図を感じずにはいられません。