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ポイントを速習!「Azureの基礎(AZ900)」をみんなで学ぶ 第7回

コンテナーやサーバーレスも簡単に扱えるクラウドサービスのメリット

「Azure VM」などAzureの幅広いコンピューティングサービスを知る

2020年09月15日 08時00分更新

文● 石川順平/FIXER 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 本連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」では、FIXERの若手エンジニアたちがマイクロソフトの「Azureの基礎(AZ900)」公式ラーニングパスに沿いつつ、Azureを使ううえで覚えておくべき基礎的かつ重要なポイントだけをわかりやすくまとめます。実際に手を動かして学ぶハンズオンのコーナーもありますので、皆さんもぜひ一緒に学んでいきましょう。
(※ 本連載はAZ900試験の受験対策を目的としたものではなく、出題範囲すべてを網羅するものではありません)

はじめに

 連載「ポイントを速習!『Azureの基礎(AZ900)』をみんなで学ぶ」の第7回では、「Microsoft Azure」(以下、Azure)で提供されているさまざまなコンピューティングサービスについて概要を紹介し、そのうち代表的なサービスである「Azure仮想マシン(Azure VM)」の詳細を説明します。そしてハンズオンとして、実際にAzure上にコンピューティングリソースを作成してみましょう。

Azureにおけるコンピューティングの選択肢

 Azureにはアプリを実行するための基盤として、仮想マシン(VM)をはじめとする複数種のコンピューティングサービスが提供されています。ユーザーは、これらの中から用途に応じたものを選択してシステムを構成していきます。

 どのような用途にどのコンピューティングサービスが最適なのか、マイクロソフトの公式サイトでは以下のフローチャートで説明しています。また、こちらのページでは表形式で紹介されています。

コンピューティングサービス選択のためのフローチャート(マイクロソフト公式サイトより

 とはいえ、初心者にとってはややわかりづらいフローチャートですし、いきなりたくさんのコンピューティングサービスを覚えるのも大変です。そこで本稿では、よく使われる代表的なサービスだけを順番に見ていきましょう。

仮想マシン:Azure Virtual Machines(Azure VM)

 Azure VMはAzureで提供されているIaaSサービスの1つで、現在最もよく利用されるコンピューティングサービスです。

 このサービスでは、WindowsまたはLinuxの仮想マシンを作成することができます。手元の物理マシンを触るような感覚で扱うことができ、ユーザーがOSの管理者権限を持てるので、他のコンピューティングサービスよりも 今回紹介する他のコンピューティングサービスよりも柔軟に使うことができる特徴があります。

 WindowsやLinuxがインストールされた仮想マシンイメージは、標準的なものはあらかじめAzure側で用意されています。また、ユーザーが独自に作成した仮想マシンイメージをアップロードし、利用することも可能です。

 また、仮想マシンには多様な「サイズ」が用意されています。たとえばコストを最小限に抑えたい、大量のCPUコアやメモリを使いたい、GPUが必要など、多様なニーズにきめ細かく対応できるようになっています。このサイズは仮想マシンの作成時に選択しますが、作成後も柔軟に変更が利くため、たとえば「一時的に高性能な仮想マシンにする」といったこともできます。

 Azure VMの利用料金は、仮想マシンのサイズや使用OSに応じて1時間単位で設定されています。ただし、利用時間は1分単位でカウントされて請求されるので、たとえば仮想マシンを30分間だけデプロイした(起動した)場合、料金は1時間ぶんの半分で済みます。仮想マシンを停止すれば課金されないので、たとえば開発/テスト環境などではこまめに停止すればコストの節約につながります。

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