ダイキン工業は10月3日、加湿ができるルームエアコン「うるるとさらら」シリーズ新製品として6〜10畳用のコンパクトモデル「うるさらmini」を発表しました。実売想定価格は6畳用で17万円前後から。同じく24万円前後からの上位モデル「うるさらX」に比べて7万円ほど安くなりました。
うるるとさららは発売20周年。外気から水分をとりこみ室内の湿度を上げるという加湿機能をもった、業界唯一のエアコンです。給水やメンテナンスの必要がないという便利さも手伝い、他社のエアコンと比べると高級ですが根強い人気をもっています。累計販売台数は300万台を超えます。
今年はシリーズ20周年を記念して、4製品をラインナップに加えました。
まず最上位機種の「うるさらX」。今年は除湿機能を室内機の洗浄機能に転換。室外からとりこんだ水分で結露水を発生させ、夏も冬も1リットルの水で熱交換器についたほこりを洗い流せるようになりました。またこれまでは暖房運転を始めたときの風圧が強めに感じられていましたが、フラップの形を変えて気流を広げたことで、風圧が落ちてやわらかい風になっています。11月1日発売。
続いて6〜10畳向けに特化したコンパクトモデル「うるさらmini」。うるさらX同様の加湿機能をもちながら、室内機は奥行き272mmに。370mmのうるさらXに比べると約100mmほど薄型化しています。無線LANアダプターを標準搭載して、専用アプリで計測した睡眠状態から室温を自動調整するという睡眠サポート機能も使えるようになっています。12月24日発売。
続いて加湿・除湿機能を持つ空気清浄機「うるるとさらら加湿空気清浄機」。「おまかせボタン」を押すだけで、一年を通して湿度をコントロールできます。加湿空気清浄機としてもコンプレッサー式の衣類乾燥機としても使えて、スマホアプリを使えばエアコンと連動運転可能。加湿機能がないエアコンであっても、ダイキンのいう「うるさら空間」が実現できます。11月1日発売。
最後は病院・保育園・学習塾・福祉施設などに向けたユニット「うるるとさららZEAS」。一般的な加湿器と違い給水・メンテナンスの手間がなく、天井埋め込み型になることで場所をとらないことを売りとします。室外から水分をとりこむ機能と室内に送りこむ機能をワンユニットに搭載していて、加湿量はルームエアコン比で約1.5倍の加湿量とのことでした。2020年春発売予定。
これまで高級機だけだったうるるとさららに中級機を加えた形です。20年前、ダイキンのルームエアコンは認知度もシェアも低く、市場撤退を検討するほどの危機的状況でしたが20年間で市場シェアは10%未満から18%まで高まりました。これからはうるさらブランドをより広範に普及させることで、空調市場トップを走るパナソニックの座を狙います。最大手を負かせるか注目です。
最近冬場はファンヒーターとエアコンを併用するため乾燥が気になっています。うちは2歳児がいることもあり加湿機能は必須なのですが、加湿器は給水とお手入れが面倒なので値段が手ごろになるなら寝室のエアコンをうるさらにするのもありですね。冬のほしいものリストに追加しとこう。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。2歳児くんの保護者です。Facebookでおたより募集中。
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