スマートファクトリー化を進めるパナソニック神戸工場
「レッツノート」実装工程には自律型汎用ロボットを採用
パナソニック コネクテッドソリューションズ社は、モバイルPC「レッツノート」や「タフパッド」などを製造する神戸工場の見学会を開催した。同工場はスマートファクトリー化を進めており、実装工程に自律型汎用ロボットを採用。さらに完成工程では人とロボットの協業作業が実施されている。
見学会に先立って開催された同社の事業説明には、パナソニック株式会社コネクテッドソリューションズ社モバイルソリューションズ事業部 事業開発部部長の鈴木宏記氏が登壇。鈴木氏は「我々の事業ミッションはモバイルワーカーの業務改革に貢献すること」とコメントした。
パナソニックのモバイルソリューションズ事業は「レッツノート」を製造するモバイルソリューションズ事業部に加えて、決済端末やハンディターミナル、フィーチャーフォンなどを製造するパナソニック モバイルコミュニケーションズと、配送や倉庫の“見える化”ソリューションを提供するZetesで構成される。
続いて登壇したのは、モバイルソリューションズ事業部神戸工場工場長の清水実氏。清水氏は「PCの製造は9割以上が中国で、さらにODM(Original Design Manufacturing)ユーザーが製造しているが、我々はジャパンクオリティーでユーザーとダイレクトに話をしながら製造している」と語る。
神戸工場はメイン基板の実装から製品完成まで行うワンフロアオペレーションを採用しており、加えて生産計画はユーザーの要望に合わせて毎日見直ししているとのこと。スマートファクトリー化については「メインボードの実装工程は24時間稼働で、ほぼ人がいないラインを実現している」と語る。
各種試験装置の評価で耐久性・信頼性を保証
工場内には10mの電波暗室のほか各種の信頼性評価設備も用意される。特に「タフブック」シリーズは国内だけでなく海外の過酷な環境で使用されることが想定されるため、砂漠の環境などを再現する熱衝撃試験機も設置される。