私がASCIIに入ってすぐくらいの時期で、秋葉原の店舗取材を担当しているころ、メカメカしいデザインのマウスに目を引かれることがあった。それが、MadCatzのゲーミングマウスだ。2017年の3月に破産し、その姿は市場から消えていたが、香港に拠点を置くMad Catz Globalとして見事復活を果たした。
そして日本市場にも、MadCatzが帰ってくる。6月27日に、Mad Catz Global 日本復活の記者発表会が開催され、日本向けの新製品も発表された。
一度は失敗した。それでも攻め続ける
発表会では、Mad Catz Global General ManagerのBill Lo氏が登壇。Bill氏は「私たちは、倒産という失敗から様々なことを学び、その困難を乗り越えてきました。それでも、『Dare to Lead(絶え間なくリードし続ける)』というコンセプトのもと、チーム一丸となって業界をリードするために新たな取り組みに挑戦していきます」と意気込みを語った。
Bill氏は、新たな取り組みとしてマウスに搭載するレーザー式のスイッチ「Thor Switch」、キーボードの快適さを向上させる技術「Hall Effect Switch」などを挙げた。これらの技術は、将来ゲーマーのための製品のユニークな機能として研究しており、今後発表されるマウスやキーボード、ヘッドセットなどへの搭載を見込んでいるという。
なお、Mad Catzといえばアーケードコントローラーというイメージの人もいるかもしれないが、アケコンについては発売時期は未定だが、もちろん展開は予定しているとのことだ。
ゲーマーの意見を大切にする
また、ゲーマーからのフィードバックを大切にすることもアピール。同社では、製品出荷前にゲーマーやメディアなどに1度使い倒してもらって、フィードバックのもと出荷の前に改善する「Focus group」を導入しており、これを日本での実施を検討しているとのことだ。
日本ではまず、ゲーミングマウス「R.A.T4+」「R.A.T6+」「R.A.T8+」を発売。従来の「R.A.T4」「R.A.T6」「R.A.T8」のデザインを踏襲しつつ、センサーなどのデバイスを見直して搭載したモデルとなる。
R.A.T4+は、センサーにDPIレンジ最大7200の「PIXART PMW3390」を搭載。左右のボタンにはオムロン製の耐久2000万回のスイッチを採用している。また、9個のプログラム可能なボタンを備えており、ゲーム・アプリの専用プロファイルを制限なく作成可能で、ゲーマーの好みに合わせて自由にカスタマイズ可能だ。
高精度エイムボタンを搭載し、センサースピードをワンボタンで瞬時に増減が可能だという。そのほか、位置調整可能なパームレストを採用しており、掴み持ち、かぶせ持ち、つまみ持ちなどのスタイルに対応する。
R.A.T6+は、DPIレンジ最大12000の「PIXART PMW3360」を搭載。左右ボタンにはオムロン製の耐久5000万回のスイッチを採用している。プログラム可能なボタンは11個備える。高精度エイムボタンも搭載している。また、位置調整可能なパームレストのほか、ウエイトシステムにより重さの調整も可能だ。
R.A.T8+は、DPIレンジ最大16000の「PIXART PMW3389」を搭載。R.A.T6+と同様、左右ボタンにはオムロン製の耐久5000万回のスイッチと、プログラム可能な11個のボタン、高精度エイムボタンを採用している。
また、重さ調整可能なウエイトシステムに加え、パームレストは位置調整だけでなく付属の交換用パームレストにより、形状のカスタマイズにも対応している。そのほか、2軸調整可能な親指レストやパーツ交換可能な小指レストにより、究極のグリップ間を追求できるという。
日本での代理店は廣瀬無線電機が担当し、6月28日からヨドバシカメラ全店でキャンペーン価格で販売を開始。今後は、販売店舗を拡大していく予定とのことだ。キャンペーンは7月31日までで、R.A.T4+は7740円、R.A.T6+は9960円、R.A.T8+は1万2430円で販売する。
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