気になるキーボードとタッチパッドをチェック
パソコンを利用するうえで気になるのが、キーボードやタッチパッドといった入力部分。ここに不満があると、いくら性能面で満足いっても使いにくく感じてしまうからだ。とくにノートパソコンはキーボードを別のものに交換できないため、重要度が高くなる。
N1502K-310T/OFのキーボードはテンキーも備えた大きなもの。サイズが妙に小さいキーはなく、キー配列も悪くない印象だ。ただし、キーストロークがやや浅い点、キーの押し心地が固めだという点から、若干底打ち感があった。デスクトップの深いストロークに慣れている人だと、最初は違和感がありそうだ。とはいえ、これはノート全般にいえることなので、しばらく使っていれば慣れてくるだろう。
少し困ったのが、BackSpaceキーのすぐ隣にNumLockキーがあり、タッチタイピング時に何度か押し間違えるというミスがあった点だ。テンキーと通常のキーとの間に隙間がないためだが、スペースの限られるノートではこの隙間を作るのは難しかったのだろう。幸い、押し間違えたところでNumLockなので、とくに問題はない。慣れてくればこのミスは減ってくると思われるので、それほど気にしなくても大丈夫だろう。
タッチパッドは本体の中央ではなく、キーボードのホームポジションに合わせた位置に配置されているので使いやすい。最初、指先だけでなく手のひらでも反応してしまい、キー入力中にポインターが動いてしまって使いにくく感じたが、タッチパッドの設定から感度を変更すると手のひらでは反応しないように調整できた。
Synapticsのタッチパッド設定はかなり高性能で、こういった感度設定やマルチタッチ時の動作、エッジのスクロールといった機能を細かく設定できるのが魅力。自分好みにカスタマイズできるという点で、非常に使いやすい。
入力での特殊な機能として、「Fn+F1」キーを押すとタッチパッドの有効/無効を切り替えられるというものがある。手早くタッチパッドを無効化できるため、とくにマウスを使う場合に便利な機能だ。自分の机の上ではマウスを使い、移動先ではタッチパッドで操作する、といったようにシーンによって入力デバイスを使い分ける場合に活躍してくれる。ちょっとしたものだが、こうした気の利いた機能があるのは大歓迎だ。
必要十分なインターフェースを装備
続いてインターフェースを見てみよう。インターフェースは左側面に有線LAN端子、D-sub 15ピン、HDMI出力端子、USB 3.0端子×2、右側面に音声入出力、USB 2.0端子×2、前面にSDカードスロットを装備している。できれば右側面もUSB 3.0だとよかったが、右側面はマウスを接続する場合が多いので、実質問題ないだろう。
映像出力はHDMIだけでなく、D-sub 15ピンにも対応。今でこそD-sub 15ピンの出番は少なくなっているものの、古いプロジェクターとの接続や、セカンドディスプレーを使う場合などで重宝する場合も多い。
また、忘れてはならないのがDVDスーパーマルチドライブを内蔵している点だ。最近では出番が少なくなり、光学ドライブを搭載していないノートも増えているが、ソフトのインストール、ファイルの受け渡しなどではまだまだ現役。光学ドライブがあっても困らないが、なくて困るシーンはいくらでもあるだけに、最初から内蔵しているのはありがたい。
コストパフォーマンス重視でOfficeが必須であれば超お買い得!
十分な性能と使いやすさを備えたN1502K-310T/OFだが、ひとつだけ気を付けておきたいのが、ディスプレー。映り込みの少ないノングレアというのはうれしいポイントだが、その代わり色の鮮やかさに欠けてしまう。写真など、画像を扱う用途での使用を考えているのであれば注意が必要だ。なお、視野角はあまり広くないが、正面から見れば色変化なども気にならないので、一人で画面を見るぶんには問題ない。
メインマシンとして使うのであればメモリーを8GB以上に増やしておきたいが、Core i3-7100Uを採用し、Officeソフトまで付属しながら7万円半ばというのは間違いなくお買い得。コストパフォーマンスに優れた製品を探しているのであれば、満足できる1台となってくれるだろう。