Ryzen 7搭載「G-Master Spear X370A-DTN-STR」なら高画質配信も余裕でこなせる
8コアCPU搭載PCの実力!ゲーム実況に本当に強いのか大検証
2017年10月12日 19時00分更新
コア数の多さが実力に直結
高画質配信ではRyzen 7が断然有利
まずは画質設定を軽めのveryfastにした場合から。Core i7-7700Kの自作PCでは、HOMEではCPU負荷が60%前後程度だったが、輸送機に乗り込んだ直後で90%前後にまで跳ね上がっていた。ただし、配信そのものは滑らで問題なく、しっかりと視聴可能だった。
これに対してRyzen 7 1700ではどうだろうか。同じくveryfastに設定して試してみたところ、HOMEではCPU負荷が30%前後と低いだけでなく、遊んでいる論理プロセッサがあるというのに驚いてしまった。続いて輸送機に乗り込んだ直後を見てみると、こちらはさすがに遊んでいる論理プロセッサはなくなっていたが、余裕の60%前後。最後の2つの論理プロセッサは負荷にかなりの波があり、CPU負荷以上に余裕がありそうな雰囲気だった。もちろん、スマホからの視聴も問題ない。
続いて、画質をmediumへと上げた場合で比べてみよう。Core i7-7700Kではveryfastでも厳しかっただけに結果は見えているようなものだが、やはり画質を上げるとさらに厳しくなっていた。実際、HOMEでは75%でなんとか踏ん張っていたものの、すでにスマホでの視聴では微妙なカクツキがある状況に。輸送機ではついにCPU負荷が100%となり、スマホでの視聴は画面がガタガタ。ゲーム画面もフレームレートがかなり落ちてしまい、ガクガクした動きになってしまっていた。
気になるRyzen 7 1700だが、こちらも負荷は上昇しているもののHOMEで45%、論理プロセッサは遊びがあるという状況だ。さすがに輸送機では73%にまで上がるが、まだ余裕があるということに驚きだ。スマホからの視聴も滑らかで、問題らしい問題はなかった。
これらの実験からわかることは、高画質の実況配信をしたければ、多コアCPUの方が断然有利だということだ。ゲームそのもののプレイにはあまり影響がない部分だが、実況を考えているなら、CPUパワーに余裕があればあるほどいい。
ちなみにさらに画質を上げるとどうなるのかが気になり、Ryzen 7 1700で配信解像度を1920×1080@60fpsへ変更、画質をmediumにして試してみたところ、HOMEで60%、輸送機で91%という結果になった。さすがのRyzen 7でもこの設定では厳しく、まともな配信はできていなかった。
攻略動画を見ながらのプレイや録画などでも活躍
ここまでは実況配信するというのを前提とした実験だったが、みんながみんな実況するわけでもなく、かなり特殊な用途といえるほどだ。では、こういった特殊な場合を除くと、ゲーミングPCで多コアCPUを選ぶメリットはないかといえば、実はもっと実用的な部分でのメリットがある。CPU性能に余裕があればソフトの同時使用、バックグランド処理に強くなるため、例えば攻略動画を見ながら同じようにプレイしてみる、といったことがゲームに影響することなくできるようになるわけだ。また実況はしないにせよ、自分のプレイを動画として録画して、攻略動画や珍プレイなどとして、後でアップしたいという人もいるだろう。こういったゲームプレイ中の録画でも、CPU性能の余裕が重要となる。
動画の再生や録画がどのくらい影響するのかは、ゲームによって変わるので何とも言えないが、試しに「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」を使ってスコアーがどのくらい変化するのかを見てみよう。まずは基準スコアーとして、他のソフトは何も動かさず、「1920×1080、最高品質、ウィンドウモード」で測ってみたところ、スコアーは12218。これを基準のスコアーとした。
再生する動画はYouTubeで、シンプルにMicrosoft Edgeで開いて再生しただけだ。解像度は720pとなっていたので、負荷としてはかなり軽めなものとなっている。これをFFベンチ中の画面に重ねて置き、スコアーを測ってみた。
スコアーがどのくらい落ちるのか気になっていたが、結果は12185。その差はわずか33で、誤差の範囲でしかなかった。続いてWindows 10のゲームモードを使ってベンチ中の画面をすべて録画してみたが、スコアーは12001までしか下がらず、その差は2%未満。ほぼ影響がないといっていいレベルだ。
どんなソフトを使っても大丈夫というわけではないが、ちょっとブラウザーで動画を再生しながらとか、プレイ画面を録画しながらといった“ながらプレイ”でもゲーム性能に影響が少ないというのが多コアCPUのいいところといえるだろう。