Ryzen7 1800X搭載「LEVEL-R0X3-R8X-VNR」のカスタムモデルをチェック
4.0GHz常用は狙える! iiyama PCのRyzen搭載BTOモデルでOCして遊ぶ
2017年03月30日 11時00分更新
Ryzen MasterでOC。純正クーラーでもなんとなるが、
ちょっとうるさいので水冷ユニットを使ってチェック
というわけで、OC。UEFIから調整することもできるが、AMDからRyzen MasterというOCツールが登場しているので、今回はRyzen Masterを使用してみよう。Ryzen Masterは実質CPUクロックと電圧を上げるだけでよく、逆にメモリー関連の項目を設定するとほぼOSが落ちる。これはRyzenがメモリーに対して厳しいお方であることの影響が大きい。冷却をしっかりする必要はあるものの、設定する項目が少ないため、比較的エントリー向けといえるだろう。
Ryzen 7 1800Xのベースクロックは3.6GHzで、ブーストクロックは4.0GHzとスペックシートに記載されているが、ブーストクロックの最大値になるのは2コア以下がアクティヴのときだけである。そのため、全コアが動作している場合は、3.7GHzが上限。そこをRyzen MasterでOCすると、全コアブースト時のクロックを引き上げられるため、よりパワーを必要としたい場合は効果的だ。ただし、サポート対象外となるケースもあるので、例によって自己責任になる。
標準搭載のクーラーの場合、いちおう4.0GHzまでOCすることができたが、フルロード時には表示で90度以上になるため、あまりオススメできない。そこでパソコン工房に確認してみたところ「クーラー交換してもイイっすよ!」とのことなので、簡易間接水冷ユニット「Corsair H110i、CPUグリスはThermal Grizzly Hydronaut」を用意した。まず4.0GHzまで上昇させてみたところ、CINEBENCH R15の温度は最大で表示76度。オフセット分を差し引くと、問題なく常用可能な温度だ。ラジエーターのファン回転数を落とすと、60度台に入りそうだが、それでも十分に冷えている。
4.0GHzはOKとして、そこから先である。Ryzen 7 1800Xは4.01GHz以降の壁が大変分厚い。Ryzen Masterの場合は電圧マシマシになるため、冷却重点でもあり、あまりオススメできない。ただ今回はCINEBENCH R15を1セットクリアできればよしとしてトライしてみた。やり方は実にカンタンである。CPU電圧1.55Vにして冷やすだけだ。
スタート当初は1.4V後半で様子を見ていたが、電圧変更直後に落ちたり、CHIBENCH中に落ちたりしたため、電圧を少しずつ上昇させていたったところ、その値になった形だ。UEFIから調整したほうが精神的に安心できるコースだ。なお、4.11GHz以降に行ける気配はまったくなかった。
4.1GHzにOCした状態で「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を録画したもの。タスクマネージャーでは4.09GHz、ベンチマーククライアントでは4.1GHzとなっているが、HWiNFO64 v5.46では3992MHzとなっていた。なんかもどかしい。各設定は、先動画と同じだ。
4.0GHz常用は狙える!
結果からすると、4.1GHzにする意味はほとんどなく、OCしたい場合は4.0GHz常用を考えてみるといいだろう。ただし、ゲーム中心の場合は、効果的なゲームタイトルは少ないため、逆にクロックを下げ、さらに電圧も下げて、静かでパワーのある路線を検討したほうがいいかもしれない。
Ryzen MasterはCPU電圧を下げられないようなものなので、UEFIからの設定になるが、自分のゲームライフにあった設定を模索してみるのもいいだろう。もちろん、とくにOCしなくても、LEVEL-R0X3-R8X-VNRはわがままな運用にも耐えてくれるため、今回のテストを耐久性もあるといった視点で見てもいい。
(提供:ユニットコム)