パナソニックは、同社のノートPCブランド「レッツノート」の2017年モデルを都内で発表。レッツノート初となる着脱式2in1 PC「レッツノート XZ6」を発表しました。
「レッツノート20周年の集大成」となるXZ6
新しい市場のニーズに応え、更なるシェア獲得を目指す
登壇したパナソニックの坂元事業部長はまず、2016年は過去最高の販売数となったことで国内のモバイルPC市場のシェアを広げたこと、同社シリーズの「TOUGHBOOK」「TOUGHPAD」により北米での販売状況も拡大傾向にあることに触れ、2016年は好調に推移していると述べました。
さらに、レッツノートとTOUGHBOOKが、昨年で20周年を迎えたこととを改めて紹介。TOUGHBOOKは作業現場を改善するツール、レッツノートはビジネスに携わる人のためのツールであると違いを述べ、その両方をパナソニックとして今後もサポートしていく意志を明らかにしていました。
そして、今回発表するXZ6を世に送り出すのに2年間もの年月を費やし、さまざまなユーザーの意見を反映したことを述べ、XZ6を「レッツノート20周年の集大成とも言える製品」と意気込みました。
ドローンで浮かせるほど軽いタブレット部と
多彩なインターフェイスと堅牢なキーボード部
XZ6の名前の発表後、記者の目の前に表れたのは1台のドローン。その上には、新製品「レッツノート XZ6」の本体であるタブレット部が配置され、タブレット部の重量が約550グラムであるというその軽さをアピールしながら壇上を飛び回りました。
詳細なスペックは既報のとおり。ディスプレーは12型QHD解像度(2160×1440ドット)液晶で、重さはキーボードを装着したノートPC状態でもわずか約1.019キロ。キーボード部は交換式バッテリーを採用し、本体のバッテリーとあわせることで約9〜16時間の駆動時間を確保しています。
2in1 PCでありながら、「レッツノート」らしい使い勝手も維持。キーボードはストローク2ミリ、横ピッチ19ミリという同SZシリーズと同等なものを採用。同社独自のホイールパッドや、VGA出力端子、HDMI出力端子なども搭載。さらに、キーボード装着時は自立可能なので、スタンド式の2in1 PCが苦手とする膝上や狭い場所での操作性も確保しています。
堅牢性という面でもXZ6はレッツノートの名に恥じない性能を保持。ノートPCの状態では動作時での76cm落下試験や非動作時での100kgf加圧振動試験をクリアー。タブレット単体においても動作時76cm落下試験を実施し、どちらの状態でも一定の頑丈性能をほこります。
また、レッツノート初の着脱式2in1 PCということで、本体とキーボード部の橋渡しとなるドッキング機構と新コネクターも新たに開発。すでにTOUGHBOOK・TOUGHPADでは着脱式を採用していたため、そのノウハウを生かして繰り返しの着脱にも耐え、本体へ効率よく信号を送れるものになっています。
タブレット、2in1 PCらしい新しい特徴も搭載。レッツノートシリーズでは初となるアクティブペンにも対応。オプションの専用ペンを使うことで、Windows 10の手書き機能「Windows Ink」などを利用でき、筆圧検知やパームリジェクションにも対応。筆圧は1024段階となっているため、文章やプレゼンテーション資料などへの書き込みやメモ取りに最適です。
そのほかにも、画面上にホイールパッドを仮想表示させて操作する「ホイールパッド・タッチLite」(プリインストール)は、大画面タブレットの新しい使い方を提案。LTEモデルは新たにnanoSIMを採用。国内限定のSIMフリーPCとしても活躍します。
なお、XZ6のブラック筐体およびカラー天板やカラーホイールパッドへの変更は直販サイトであるパナソニックストア限定。さらに、XZ6以外にも2017年春モデルとしてXZ6と同様のnanoSIM仕様のLTEモデルや最新CPUを搭載した「CF-RZ6シリーズ」「CF-SZ6シリーズ」「CF-LX6シリーズ」も同時に発表されました。
会場には、インテル江田社長や製薬会社の営業ソリューションをリリースしているイットアップの小坂部長が登壇し、新製品の祝福とパナソニックとの今後の更なる連携を表明。さらに、3年間イメージキャラクターをつとめる女優の比嘉愛未さんも登場し、今後展開される新しいプロモーション映像もお披露目になりました。
パナソニックはXZ6を2月17日から順次発売予定(ほか3シリーズは1月20日)。同社は2019年までに、法人向けの着脱式PCカテゴリーにおいてシェア35%達成、法人向けモバイルPCカテゴリーにおいてもシェア1位を目標としており、今後の施策にも注目です。