このページの本文へ

みやまスマートエネルギー「みやまんでんき」

これこそ地産地消の電力サービス、みやまスマートエネルギーの電力自由化サービス「みやまんでんき」

2016年08月18日 09時00分更新

文● MOVIEW 清水、編集●オオタ/ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 電力自由化サービスの会社紹介23社目は、みやまスマートエネルギーの電気プラン「みやまんでんき」。電力小売り自由化が開始されてから、関東にいながら九州から電気を購入するなど、地域を越えて電気を購入することができるようになった。これは逆に、ふるさと納税のように、特定の地域へお金を落とすことができるということだ。

 今回紹介するみやまスマートエネルギーは、官民が手を組んで福岡県みやま市で電気の地産地消を行なう、地方創生の新しいモデルケースとなる。それでは、みやまスマートエネルギーの電力サービスを紹介しよう。

みやまスマートエネルギーの電力自由化についてのWebサイト

電気の供給は九州電力管轄地域

 「みやまんでんき」を提供するみやまスマートエネルギーは、みやま市、筑邦銀行、九州スマートコミュニティの出資によって設立された企業。自治体による電気の売買を目的として設立された日本初の事業会社だ。

 みやまスマートエネルギーでは、九州電力から購入していた電気を集約することにより、地域外へ支払われていた費用をみやま市へとどめ、さらに法人税をみやま市に支払うことによってその利益を還元する。さらに、地域内の暮らしが便利になるようなサービスを行なっていくことによって、みやま市の活性化を図っていく。

「みやまんでんき」の地産地消についての解説図

水道代とのセットメニューなど、地域に密着したプランを用意

 「みやまんでんき」の料金は九州電力よりも約3%安く設定されている。基本料金は40Aで1166.40円が1143.00円、60Aなら1749.60円が1714.60円と数十円安い。従量部分は120kWhまでが九州電力もみやまんでんきも17.13円で変わらないが、10月1日以降、九州電力は17.19円に値上げすることになっている。120kWh~300kWhも両社ともに22.63円だが、こちらも10月以降九州電力の単価は上がる。300kWh以上については九州電力が25.57円(10月以降25.63円)、みやまんでんきが24.29円となっている。

 「みやまんでんき」では、従来よりも安い電気料金に加え、「みやまんでんき」ならではのセットメニューが用意されているのが特徴だ。

「みやまんでんき」のセットメニューは地域密着型

 まず、九州電力エリアに3親等までの家族がいる場合、一緒に契約すると毎月50円値引きされる。さらに、みやま市の水道料金とまとめて支払うセットを選択するとこちらも毎月50円値引きされる。

 そのほか、生活総合支援サービスに申し込むと毎月300ポイント(300円相当)のポイントが還元され、電気料金1000円ごとに5ポイントも付加される。この生活総合支援サービスは、高齢者の見守りや健康チェックサービスなどが計画されている。

 電気というインフラを活用し、地域への還元、市民生活へのサービス提供と、まさに地域密着型の「みやまんでんき」。大都市への人口集中によって今後ますます問題となってくる地域活性化に対する一つのモデルになる電力サービスだ。

秋から開始される、新しい電力サービス

 今回はもう1つ、今年の秋から開始される予定の電力サービスを紹介する。このサービスはまだ名称がついていないが、イーレックス・スパーク・マーケティングと兼松およびタニタヘルスリンクが手を組んだ電力販売だ。

イーレックス・スパーク・マーケティング、兼松、タニタヘルスリンクによる新サービスのティザーサイト

 まだ詳細は明らかになっていないが、タニタの健康管理サイト「からだカルテ」を使い、日々の歩数に応じてゲットしたポイントに応じて電気代が安くなるサービスだ。得られるポイント数や値引きされる金額などは不明だが、健康管理をしながら電気代が安くなるというのはこれまでにないユニークな取り組み。

 4月の電力小売り自由化に合わせて多くの電力サービスが開始されたが、この新サービスのようにこれから開始される予定となっているサービスもあり、電力自由化を通じてこれまでにない取り組みも増えていくだろう。

 電力自由化への新規参入企業・サービスの紹介は今回で一旦終了。次回は、電力自由化開始に伴って発表された、電力大手企業新サービスとして、東京電力の新プランについて紹介する。

カテゴリートップへ