使ってみて実感できる操作感のよさ
もちろんレッツノート SZ5の魅力は軽量であるだけではない。
頑丈で、長時間駆動ができ、パフォーマンスに妥協せず、必要な端子類をフルサイズで揃えるなど拡張性も犠牲にしない。こうした何重もの要素がバランスよく組み合わされているのだ。特に頑丈性能に関しては、レッツノートのアイデンティティーとも言えるポイントであり、ビジネスの現場で信頼できる1台になりうるポイントだ。
妥協がいらないのもSZ5の特徴だ。
例えばキーボード。最近のモバイルノートでは薄型化を優先してキータッチは妥協する製品も少なくないが、SZ5はその点でしていない。特に押し込みのフィーリングを左右する深さ(キーストローク)について2.0mmを確保している点は注目したいポイントだ。一般的なUltrabook(約1.2mm程度)よりも深く、確実な入力ができる。
幅に関しても(キーピッチ)横19mmとフルサイズとなっており、しかも均一ピッチである点に注目。フルサイズをうたう機種でもホームポジションに来るキーのみで、Enterキーや右シフト付近はピッチを減らしているケースがあるが、「_」「/」「>」、右シフトなどもしっかり余裕のあるサイズだ。奥行きも縦16mmを確保し非常に打ちやすい。またカーソルキーを若干手前に下げるなど、細かな改善も施している。
またWindows 10の導入に伴ってタッチパッドも見直した。レッツノートシリーズでも四角いパッドを採用する機種がふえていたが、SZ5は円形のタイプ(ホイールパッド)に回帰している。円形にする理由はデザイン性という意味合いもあるが、もちろんそれだけではない。周囲をなぞるように回すジェスチャでスクロールができるなど、独自のタッチパッド機能が得られたり、ホームポジションに手を置いた際、指が触れてカーソルが飛んでしまうといった誤動作も防ぎやすい。
2016年のノート選びで見逃せないLTE機能も
どこでもつながるLTE対応機をライナップしているのもレッツノートの特徴だ。SIMカードスロットを搭載し、パナソニックが提供する“WonderLink”をはじめとした、各社のドコモ回線を利用した格安SIMサービスを使ったLTE接続ができる。
Officeで作成したファイルをクラウドサービスで共有し、パソコン以外のスマートフォンやタブレットでも活用する。そんなシーンは仕事の現場でも増えてきた。常時接続は今後ニーズが高まってくる分野だと思うが、テザリングなどの手間なしに、用途に応じて必要な回線を必要なコストで選べるという点は大きなメリット。モバイルノートを選ぶうえでぜひ注目したいポイントだ。
高性能、高解像度、そしてフルサイズのインターフェース
もちろん、スペック面では、CPUに6000番台の型番を付けたインテルの最新第6世代Core iプロセッサーを搭載。Core i5とCore i7が選べる。特徴としてはグラフィックス性能の向上と低消費電力化。プロセッサーのプロセスルールが14nmにまで微細化したことに加え、パナソニック独自の省電力設計も組み合わせて、今まで以上の長時間駆動が可能となっている。
2016年1月発売の新モデルでは、オンボードメモリーの容量も全機種が8GBに増えた。直販モデルでは16GBも選べる。
公称スペックではバッテリーパック(S)搭載の軽量モデルでも約14時間(CF-SZ5HDLQR)、バッテリーパック(L)搭載の長時間駆動モデルでは約21時間(CF-SZ5JFMQR/SZ5JDMQR)と文字通り1日使って心配がない駆動時間を確保しているわけだ。ちなみにこれはJEITA 1.0ではなくよりシビアなJEITA 2.0測定基準によるものとなる。
解像度も1920×1200ドットを確保。縦方向の情報量が多い16:10タイプである点は、ウェブブラウズやドキュメント制作などで利点になる。インターフェースはUSBが3系統(うちひとつはスマートフォンの充電に対応)。EthernetやアナログRGB出力、HDMI出力などを標準サイズで用意している点も従来のレッツノートシリーズを踏襲しており、安心感がある。SDメモリーカードスロットはピン数が多く高速なUHS-II対応だ。
長時間のバッテリー寿命は、スマホ充電などでも有利。オールインワンの本体であることに加えて、スマホ用のモバイルバッテリーなどを含めたアクセサリー類の機能も果たすので、持ち運ぶ荷物そのものを減らせる点も利点だ。軽量で小型の本体はもちろん魅力だが、本体だけでなくカバンの中に入れるもの自体を減らせるというのはうれしい。
さらに新モデルでは、Windows 10(日本語版コルタナ対応の最新版)に加えて、まだまだ現役のWindows 7(ダウングレード権行使)モデルも用意。より柔軟な選択が可能となった。