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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第12回

オレネコ、ノラネコ、みんなのネコ

2007年07月25日 01時00分更新

文● 荻窪圭 (猫写真家)

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風景に溶け込む、下町のネコ

上野でみかけた飼いネコ。人通りが多いところでも平気でお散歩中 (2007年4月撮影 キヤノン『Powershot TX1』)

 ネコを撮影する上で、テクニック以外にも知っておいて欲しいことがある。今回は町にいるネコについて、少しまじめにお話したい。

 われわれが屋外でネコを見かけたとき、そのネコは3種類に分類できるのである。飼いネコノラネコ(ホームレスネコ)・地域ネコだ。

 地域ネコというのは、1997年に横浜市磯子区で誕生した概念。



よーく見てみると、違いが分かる


 ネコはもともと放し飼いにされているもので、首輪を必ず付けるという習慣もない。だから、一目で区別するのは難しいけれども、屋外を自由に歩きまわる、飼いネコには首輪を付けることが多い。首輪があれば飼いネコと思っていい。

飼いネコ

これも分かりにくいけれど、首輪をしています(2005年7月撮影 パナソニック『LUMIX FZ30』)

ノラネコ

こっちは毛並みや顔つきを見るとノラネコっぽい(2005年5月撮影 パナソニック『LUMIX FX8』)

 ノラネコは飼い主がいない、捨てられたネコだ。誰にも世話されずに、ゴミ箱をあさったりときどき人に餌をもらって生きのびている。

 地域ネコは、誰かの家で飼われているわけじゃないが、その地域のボランティアによって餌あげや去勢、病気になったときの世話などがしっかりなされているネコ。一見ノラネコだけれども、ちゃんと管理して世話をする人がいるというのが微妙に異なる点だ。たいていは公園や河原といった場所で餌を与えられている。

 例えば、ときどき耳にピアスをしているネコがいる。これはネコを虐待してるわけではなく、地域ネコであり、ボランティアの手によって去勢・避妊手術がなされてます、という印と思っていい。耳ピアスは取れてしまうことがあるので、最近では耳の内側に入れ墨をいれるなどの識別方法もある。

 ノラネコに比べるとやはり人に馴れているし、栄養が足りているので毛並みもしっかりしている。

耳にピアスをした地域ネコ

左耳にピアスをしているのが分かる。これが“地域ネコ”の印(2007年3月撮影 カシオ『EXILIM V7』)

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