このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

オリンパスの最新フラッグシップ機「OM-D EM-1 MarkII」

E-M1使いのプロカメラマンがMarkIIの性能を本気チェック!!

2016年11月15日 13時00分更新

文● 岡田清孝 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

豊富なサンプルで見る、E-M1 MarkIIの実力

解像度をチェック

 撮像素子は有効1628万画素(初代)から有効2037万画素(MarkII)と解像度がアップ 。さらに連続して8枚撮影した画像を合成し5000万画素相当の高解像度画像を生成する「ハイレゾショット」も搭載。

「初代」(左)と 「MarkII」(中央)の通常撮影、「ハイレゾショット」(右)を比較。使用レンズは 「M.ZUIKO 12-40mm F2.8」・絞りF7.1・シャッタースピード1/500秒・ISO 200・JPEG最高画質。;

画像の一部を等倍で切り出し。左から 「MarkII」通常撮影、 「MarkII」「ハイレゾショット」、 「初代」。なおサイズを合わせるため「ハイレゾショット」は63.53%縮小、 「初代」は112.5%拡大して掲載している。

 拡大してみると画素数がアップした分、 「初代」と比べると順当に解像度も向上している。「ハイレゾショット」は8枚画像を合成するので、三脚が必須で動いている被写体も不向きだが、ストロボを同調させることができるので、スタジオでの製品撮影などでは活躍することもありそうだ。

高感度画質をチェック

 ISO 感度は最低感度がISO 64相当に拡張し 「初代」がISO 100相当より2/3EVほど低くなっている。わすかではあるが明るい屋外で絞りを開いて撮影したい場合には有利。 最高感度は 「初代」同様ISO 25600まで設定できる。

ISO 1600からISO 12800の感度別画質を拡大して比較(サイズと合わせるため 「初代」112.53%拡大して掲載)。左からISO 1600・ISO 3200・ISO 6400・ISO 12800。上段が 「MarkII」、下段が 「初代」。

 ISO 800程度までほぼ画質劣化は無い。ISO 1600程度から少しずつノイズや解像感低下が発生してくるが、ISO 6400程度までは実用範囲といえる。 「初代」と比べるとISO 1600程度まではほとんど同等だが、ISO 3200を超えたあたりからは 「MarkII」のほうがノイズが少なく滑らかだ。

【参考】高感度撮影時の画質

ISO LOW(ISO 64相当)・ISO 200・ISO 400・ISO 800・ISO 1600・ISO 3200・ISO 6400・ISO 12800・ISO 25600。ISO 感度を1EV刻みで変えて画質を比較。 「M.ZUIKO 40‐150mm F2.8」・絞りF5.6・高感度ノイズ低減を標準に設定・JPEG最高画質。

E-M1 MarkIIの作例

ISO 200

ISO 400

ISO 800

ISO 1600

ISO 3200

ISO 6400

ISO 12800

ISO 25600

ISO 64相当

E-M1の作例

ISO 200

ISO 400

ISO 800

ISO 1600

ISO 3200

ISO 6400

ISO 12800

ISO 25600

ISO 100相当

連写機能をチェック

  「初代」から大きく進化したのが連写性能。電子シャッターを使用することで、最大解像度のままAE/AF追従で最大秒18コマの高速連写が可能。さらにAE/AF固定なら最大秒60コマ、シャッターを押した直前をさかのぼって記録することができる「プロキャプチャーモード」も新搭載された。

走っている新幹線をAF追随で撮影し、画面の一部を拡大してチェックしてみたが、すべてのカットでしかっりピントが合っていた。使用レンズは 「M.ZUIKO 40-150mm F2.8」+1.4倍テレコン・絞りF4.5・シャッタースピード1/1000秒・ISO 800・JPEG最高画質。

アザラシの曲芸を「プロキャプチャーモード」で撮影。シャッター直前が記録されるのでチャンスを逃さない。使用レンズは 「M.ZUIKO 40-150mm F2.8」・絞りF4・シャッタースピード1/500秒・ISO 400・JPEG最高画質。

電子シャッターで動きの速い被写体を撮影すると歪んで写るローリング現象が発生するが、 「MarkII」では画像処理の高速化でこれを軽減。撮り比べてみると多少歪みはあるが効果は実感できる(写真左 「MarkII」、右 「初代」)。

価格は上がったが、確実に感じる進化

 こうして 「MarkII」と 「初代」を撮り比べてみて感じたのは、、まずボディーの信頼度が増したということ。ダブルスロットなどの機能的な面もあるが、なにより本体の剛性感やグリップのホールド感など、手にしたときに伝わる安心感はフラッグシップに相応しい造りだ。また 「初代」ではやや甲高かったシャッター音が、静寂で上品な音になったのも撮っていて心地よかった。画質も解像感や高感度、連写機能など順当にスペックアップし、3年分の進化が感じられた。

 ただ少々気になるのがお値段。 「初代」は発売当初確か14~5万円くらいだったはず。それに比べると23万5440円とずいぶん高い……さらに予備バッテリー(2個は欲しい)、パワーバッテリーグリップ、ケーブルレリーズを合わせると約29万円弱だ。

 でも考えてみれば 「初代」は3年間大活躍してくれたし、 「MarkII」を購入したとしてもサブカメラとして、まだまだ頑張ってもらう予定。ならば 「MarkII」もきっと長い期間使えるカメラなるだろう。だったらこの金額でも元は取れるのかな~などど思いを巡らし12月下旬を待つことにしよう。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン