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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ”第558回

ミラーレス一眼に合うオールドレンズ3本で猫を撮る

2018年05月05日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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1950年代にドイツで作られた中古レンズで猫の仲良しを。見た感じ、親子かな、とも思う。左に写ってるのが子猫っぽい(2017年12月 富士フイルム X-E3+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)
1950年代にドイツで作られた中古レンズで猫の仲良しを。見た感じ、親子かな、とも思う。左に写ってるのが子猫っぽい(2017年12月 富士フイルム X-E3+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)

 わざわざ古い昔のレンズを使って写真を撮って何が楽しいのか……なぜなんだか知らないけど、わざわざ古いレンズを使って写真を撮る人たちがいるのである。

 前回、ロモグラフィーが現代のカメラ用に復刻した「Petzval」レンズを使って猫を撮った話を書いたけど、あれは、昔の設計音レンズを現代に蘇らせたもの。

 一般にいう「オールドレンズ」趣味は、昔作られて中古市場に出回ってたりじっちゃんが昔使ってたりなぜだか家に転がってたりする古いレンズを今のデジタル一眼に装着して撮影するのが好き、ってのを指す。

 なぜそんな趣味が今脚光を浴びてるかというと、いや浴びてるってほどではないけど、確実に今のカメラに古いレンズをわざわざ付けて撮影してる人たちが結構いるからで、なぜそんな趣味が成り立つのかというと、実は「ミラーレス一眼」って古い大昔のレンズを装着して撮影するのにものすごく都合がいいのだ(その理由を詳しく解説すると長くなるので割愛するけど、まあ、構造上都合がいいのである)。

中央が前回使った「Petzval」。向かって左がCarl Zeiss Jenaの「Biotar 58mm」、右がペンタックス(当時はアサヒペンタック)の「SMCタクマー 200mm F4」。さらにここに写ってないけど、ニコンの「Ai Nikkor 24mm F2.8」もある
中央が前回使った「Petzval」。向かって左がCarl Zeiss Jenaの「Biotar 58mm」、右がペンタックス(当時はアサヒペンタック)の「SMCタクマー 200mm F4」。さらにここに写ってないけど、ニコンの「Ai Nikkor 24mm F2.8」もある

 で、せっかくなのでそれらで撮った猫写真である。

 手持ちのレンズで一番古いのが、Carl Zeiss Jenaの「Biotar 58mm F2.0」。かのライカと並ぶレンズブランドのカールツアイスであるが、何しろ1950年代の代物。60年以上前に作られたレンズだ。

 単純に見た目がカッコいいので買ってしまったのである。状態はあまり良くないんだが、この1950年代に作られたレンズを、マウントアダプターを介して最新のデジタルカメラに装着すれば冒頭写真のようにちゃんと撮れちゃうってのがまた面白い。

 このレンズ、絞り開放で撮ると前景背景がすごくいい感じにボケてくれるのであるが、ディテールの解像感が落ちる。F4くらいまで絞るとシャキッとして写りは格段によくなる。

 冒頭のラブリーな猫写真はちょっと絞ってキリッとさせたもの。

 絞り開放に近くなると全体に描写が柔らかくなり、背景のボケに特徴が出てくる。

冒頭写真に続き。手前にいた子猫が上方の何かに気を取られて上を向いて身体を伸ばした瞬間。絞り開放なので背景のぐるぐるしたボケが表われている。それもまた面白い(2017年12月 富士フイルム X-E3+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)
冒頭写真に続き。手前にいた子猫が上方の何かに気を取られて上を向いて身体を伸ばした瞬間。絞り開放なので背景のぐるぐるしたボケが表われている。それもまた面白い(2017年12月 富士フイルム X-E3+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)

 お次は近所のおうちのガレージの奥にちょこんと座ってた猫。ちょっと絞って撮影。

 58mmのレンズを富士フイルムのXシリーズにつけると、87mm相当になり、いい感じの中望遠レンズとして使えるのだ。

前後にボケを入れて不思議そうな顔でこっちを見てる猫を逆光で。X-T2はマニュアル操作に向いたデザインなのでオールドレンズでも使いやすい(2018年1月 富士フイルム X-T2 +Carl Zeiss Biotar 58mm F2)
前後にボケを入れて不思議そうな顔でこっちを見てる猫を逆光で。X-T2はマニュアル操作に向いたデザインなのでオールドレンズでも使いやすい(2018年1月 富士フイルム X-T2 +Carl Zeiss Biotar 58mm F2)

 なんかいい感じではないか。もうひとつ、近所の路上にちょこんとすわってたチャトラも。1950年代に作られたレンズをチルト式モニターを使って猫アングルで撮るってのもなかなかである。

絞り開放なので全体に柔らかい描写に。今のレンズではなかなか出ない背景のボケ方が楽しい(2018年1月 富士フイルム X-T2 + Carl Zeiss Biotar 58mm F2)
絞り開放なので全体に柔らかい描写に。今のレンズではなかなか出ない背景のボケ方が楽しい(2018年1月 富士フイルム X-T2 + Carl Zeiss Biotar 58mm F2)

 モノクロで撮るとまた味わい深い。

めちゃ昭和っぽい感じになったけど、つい最近撮った写真。毛繕いしてる姿を猫アングルでモノクロで狙ってみた(2018年4月 富士フイルム X-T2+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)
めちゃ昭和っぽい感じになったけど、つい最近撮った写真。毛繕いしてる姿を猫アングルでモノクロで狙ってみた(2018年4月 富士フイルム X-T2+Carl Zeiss Biotar 58mm F2)

 マニュアルフォーカスなのでピント合わせに手間はかかるけど、その分合わせたいとこにぴしっと合わせられるし、イマドキのミラーレス一眼は「部分的に拡大してピントを合わせる」とか「ピーキング」とかでマニュアルフォーカスをアシストする機能を持ってるので、結構何とかなるのである。

 自分でピントを合わせるって意外に楽しい。

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