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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第535回

猫撮影も上から目線と下から目線では雰囲気が変わる

2017年11月20日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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特に逃げるでも警戒するでもなく、カメラごしに見つめ合ってくれたキジシロ(2017年10月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

特に逃げるでも警戒するでもなく、カメラごしに見つめ合ってくれたキジシロ(2017年10月 オリンパス OM-D E-M1 MarkII)

 自撮りするとき、ちょっと上から撮る女子が結構いる。その方が顔が明るく、しかも可愛く撮れるからである。片手で上から自撮りするのはスマートフォンをホールドしづらくて難しいが、たぶん自撮り棒をうまく使ってるんだろう。

 まあ、もちろんその子の顔立ちや表情にもよるので一概にはいえないんだけど、少し上から撮った方が幼く(つまり可愛く)見えるし、逆に少し下から撮ると大人っぽく見える。

 私がポートレートを撮るときもいつも目線の高さは気にしてる。まあ一般的な傾向の話なので人それぞれといえばそうなんだが、彼女らは経験的にそれをわかってて少し上から撮ってるんだな、といつも思う。

 で、この連載。

 「這いつくばって猫に近づけ」っていうくらいだから這いつくばって撮るのが好きなわけである。

 這いつくばりたいんじゃなくて、猫と同じ目の高さで猫と対等に撮る感じが好きなのだが、猫もまたちょっと上から撮った方がかわいく撮れたりするのである。

 まずはこの写真。いつもと同じように猫目線で地面スレスレから撮ってみた。

段差に前足をかけたところでカメラに気づいて振り向いたの図。猫背なところが猫らしくていい。まあ、猫だからな。きれいなキジシロだ(2017年10月 富士フイルム X-T2)

段差に前足をかけたところでカメラに気づいて振り向いたの図。猫背なところが猫らしくていい。まあ、猫だからな。きれいなキジシロだ(2017年10月 富士フイルム X-T2)

 撮影場所は東京都港区。詳しくは書かないけど、都会のど真ん中で偶然出会った猫。

 いつものような猫目線の写真だ。猫がちょっとびっくりしたような顔をしてるけど、まあ気にしない。

 ではちょっと上から撮ってみよう。

 立ち上がって中腰でそっと近寄って撮ったのがこちら。

上から撮ると人と猫が見つめ合ってる感じになっていい。ちょっとニラんでる風だけど、まあそれは気にしない(2017年10月 富士フイルム X-T2)

上から撮ると人と猫が見つめ合ってる感じになっていい。ちょっとニラんでる風だけど、まあそれは気にしない(2017年10月 富士フイルム X-T2)

 這いつくばりアングルとはちょっと雰囲気が違う。身近な猫の感じ。

 冒頭の写真もそう。

 しゃがんで猫目線で撮っても良かったんだが、少し上から撮ると親近感が出る。

 ただし、ちょっと上から撮るときは「目線をもらう」こと。これ大事。

 目線が来てないと、単なる見下ろしただけの写真になっちゃう。

 上から撮るときは「人間の目線」で撮るということだから、猫との関係性が欲しいのだ。

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