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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第488回

知られざる”猫がいっぱいいる街”をそっと散策してみる

2016年12月16日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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公園で見つけた三毛系ハチワレの美猫。ちなみに「ハチワレ」の語源は「鉢割れ」。鉢がかぱっと割れたようなおでこの模様をさす(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

公園で見つけた三毛系ハチワレの美猫。ちなみに「ハチワレ」の語源は「鉢割れ」。鉢がかぱっと割れたようなおでこの模様をさす(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

 先日、とある雑誌から猫の特集をするので、一緒に歩いて猫の写真を撮りながら、野良猫や地域猫の現状について聞かせて欲しいという依頼があったので、猫がいた場所を公にしないという条件で引き受けたのである。

 これがなかなか難しい。猫に会える場所としてそれなりに知られているスポットはあるのだが、特に東京23区内は数年前に比べて出会える猫が減っている。

 理由はいろいろあるのだが、猫ブームが災いしてか、そこに猫がいると下手に知られるようになると地元の人にとっても猫にとってもいい結果を生まない、のは確かなようだ。

 私が街をぶらぶら歩いていて、家と家の隙間や電柱の裏や公園のやぶの中からひょっこり猫が顔を出して目があって「やぁ」って感じが楽しいのであるから、出会えなくなるのは寂しい。

 いろいろ考えた結果、どことはいわないけど、最近もっとも猫遭遇率が高い街を案内することにした。

 ではぶらぶら歩きながら行きましょうか、と野良猫と地域猫の違いなどを話ながら歩いてたら、いきなり遠くの塀の上に1匹発見。

 期待を裏切らない街でなんともうれしい。

 遠かったので小さくしか撮れなかったけれども、佇まいがいい。古い一軒家と一軒家の間の塀の上にちょこんと座ってる様子が非常にさまになる。

 遠目からでも片方の耳がカットされている(=去勢済のしるし)なのがわかる。

墓地を挟んだ向こう側の塀にちょこんと座っていた猫。200mm相当の望遠でこの大きさなのでかなり離れていたのだが、互いに目が合ったのだ(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

墓地を挟んだ向こう側の塀にちょこんと座っていた猫。200mm相当の望遠でこの大きさなのでかなり離れていたのだが、互いに目が合ったのだ(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

 自治体によりけりだけれども、ここには区が公式に認定した地域猫のエリアがあり、公認の猫ボランティアの人が定期的に世話をする場所がある。

 世話をする時間は決められているので、そのときには何匹もの地域猫が集まってくるのだが、猫的には居心地がいい公園であるらしく、そうじゃない時間でも人目を気にせずくつろいでる猫たちが見られる。

 この季節は隅に集められた枯れ葉をベッドにしてぬくぬくとしてる猫は定番。枯れ葉のベッドは暖かいのだ。

 手前に簡単な柵があって人が邪魔しに来ないのもポイントが高い。

冬の風物詩、猫の枯れ葉ベッド。カサカサしてるけど、身体がいい感じに埋まって暖かいに違いない(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

冬の風物詩、猫の枯れ葉ベッド。カサカサしてるけど、身体がいい感じに埋まって暖かいに違いない(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

 比較的人を怖がらないのが2匹いた。

 1匹は歯が抜けちゃってるようで、あくびするとすぐわかる。

あくびをするとわかる歯なし猫。実はうちの猫も片方は歯が全部ぬけちゃってるのだが、当人的には特に問題ないらしい

あくびをするとわかる歯なし猫。実はうちの猫も片方は歯が全部ぬけちゃってるのだが、当人的には特に問題ないらしい(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

 もう1匹の三毛と連動してたのが面白かったので2枚どうぞ。

2匹が連動してこっちを見るの図(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

2匹が連動してこっちを見るの図(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

2匹が連動してあっちを見るの図(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

2匹が連動してあっちを見るの図(2016年12月 オリンパス OM-D E-M1)

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