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伊藤理絵の“アフィリエイトの謎” 第1回

URLだけのアフィリサイトは儲かるのか

2007年05月10日 00時00分更新

文● 伊藤理絵 (アフィリエイト研究家)

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Q. 広告やリンクばかりが貼られたブログをよく見かけます。訪問者は少なそうだし、内容もあまりなさそう。ブログの筆者はなんのためにこんなことをしているんでしょうか?

アフィリサイト

商品リンクがバリバリ張られたウェブサイトやブログを見かけたことがありませんか? それが“アフィリサイト”です


 こんにちは。アフィリエイト研究家の伊藤です。突然ですけど、アナタは給料、いくらもらってますか? 誰しも給料のほかに「楽してあぶく銭を増やせないかなー」なんて願いますよね。そんな時代の雰囲気が関係しているのか、アフィリエイトに注目が集まっています。このネット時代ならではの収入源に対して、何回かに分けて見ていきたいと思います。



報酬ゲットのカギはページビュー、しかし読者を増やすのは難しい


 アフィリエイトの代表格に“Google AdSense”(アドセンス)があります。当たり前のように使われているので、見たことがないなんて人は、もう少数派なんじゃないでしょうか? ほら、この記事だって、下の方までスクロールしてくと………。ね、あったでしょ。“Add by Google”の見出しの下におかれた文字による広告とリンク。これがアドセンスなのです。

 アドセンスは、広告をクリックした瞬間に報酬が発生する“PPC”(Pay Per Click)というシステムが特徴です。一度カテゴリーの一覧ページを開かせて、ここからもう一度広告をクリックした場合にようやく報酬が発生するというパターンもあります。

 でもアクセスがない日記ブログに、いくら広告をベタベタ貼っても報酬が発生しないのは当たり前。アドセンスに限らず、すべてのアフィリエイトに関して言えることですが、報酬の額はページビュー×クリック率(成約率)で決まります。

 アフィリエイトは何年か前にプチブームが起こりました。自分の日記ブログに広告やアドセンスを張りまくったって経験ありませんか。私はあります(笑)。

 でも数ヵ月後に管理画面で報酬を確認して、「ご、50円……。 こんなもんで不労収入なんて、やっぱりそんなオイシイ話があるわけない!!」って思いましたよ。ええ。

 ページビューまたはクリック率のどちらかがゼロや極端に低い数字だと、やっぱり報酬も減ってしまいます。でも読者により多く読んでもらうために、魅力的なコンテンツの数をそろえるのは、個人サイトでは至難のワザではないでしょうか。



1×1000より、10×100のほうが楽


 そこで生まれたのが、「1つのブログで1日に1000アクセスを集めるのはシンドイ」けど、「100アクセスのブログを10個作れば1000アクセスになる」というという考え方。

 アドセンスは1クリックで10円くらいの報酬が相場と言われます。100回ページが表示されて、そのうちの1%がアドセンスのリンクをクリックした場合で10円。これを10のブログでやれば、個々のブログのページビューは100程度にしかならなくても、1日100円の収入が得られる計算になります。こうすれば「1ヵ月で約3000円のお小遣いがもらえるはず」って計算なんですね。

 この仕組みに目ざとく気付いた人たちは、サイトやブログの量産にせっせと励みました。これがネット上にアフィリエイトサイトが氾濫するきっかけを作ったのです。しかし、個人がブログの量産を始めると、やはりその質は下がってしまいます。内容が薄くて広告がやたらに目立つブログが、最近頻繁に目につくようになっていきている背景には、こうした事情があるようです。


*次回は5月16日に「なぜアドセンスにユニセフの広告が現れるのか」を掲載予定


筆者紹介──伊藤理絵


フリーライター。個人でもネットで気軽に稼げるオイシイ話を24時間体制でウォッチング。自分でも参入できそうな話があれば是非あやかりたいと業界事情にだけは詳しくりましたが、本業が忙しくてなかなか実行に移せない毎日です。



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