シーンに合わせてフィルターを最適化する
デジタルノイズキャンセリング
X1060には音楽再生をサポートするものとして、付属のイヤフォンと組み合わせて使う「ノイズキャンセリング」機能が搭載されている。付属イヤフォンに内蔵されたマイクで集音し、逆位相の音を出力することでノイズを打ち消す仕組みだ。
ノイズキャンセリングはデジタル式で、集音した音をデジタルに変換し、キャンセル用信号を作り出した後にアナログに戻すという複雑な処理でノイズ除去を行なっている。
デジタル式のメリットは、ソフトウェアによる制御ができること。これによってあらかじめ複数用意したノイズフィルターを場面に応じて切り替えられる。
この仕組みを利用し、X1060では「バス/電車モード」「飛行機モード」「オフィスモード」という3つの設定(フィルター)を環境に合わせて切り替えられる。
実際に電車の中でバス/電車モードで使ってみたところ、ノイズの音源(電車の音)が遠ざけられるような印象。完全に騒音が消されるわけではないが、「ガタンゴトン」という音に邪魔されずに音楽に集中できる。
効果が高いと感じたのは室内で、「オフィスモード」に設定するとパソコンのファンが回る音やプリンターの低音のノイズが打ち消されていることをハッキリと実感できる。
ちなみに、デジタルノイズキャンセリングは、先に発売されている同社のヘッドフォン「MDR-NC500D」にも採用されている。
両者の違いはモードが自動的に選択されるかどうかで、X1060では手動でモードを選択しなければならない。モードによって効果は変わるため、つねに最適な状態でノイズキャンセリングを利用する意味でも、自動モード切り替えを実現して欲しかった。
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