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「ライブ配信メディア完全解剖 〜過去と今、そして未来へ〜」第3回

ビジネスや地域活性でライブ配信メディアを活用することの意義

2016年08月25日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda

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 「情報発信の手段としてライブ配信メディアを使いたいのですが……」「今度、イベントをするのでライブ中継(配信)したい……!」といった相談を受けることがあります。

 映像業界の人だけでなく、テレビのようにリアルタイムの出来事をインターネットを通じて映像や音声を伝送(配信)することができる「ライブ配信メディア」に魅力を感じ、「積極的に使っていきたい」と興味を持ってもらえる(企業や自治体の)方が少しずつ増えてきていることを実感することも。私自身、ライブ配信メディアに関わるようになって既に6年という月日が過ぎ、スマホでもライブ配信を見ることが当たり前の時代を迎え、世間一般的にも浸透しているということは(お仕事の面においても個人的には)とても嬉しいことだったりします。

 しかし、話を伺っている上で「これは、ライブ配信メディアではなく別の手段を用いたほうが良いのではないだろうか?」とケースへ発展することもまれにあり、その時々において、自分自身でも「そもそも、ライブ配信メディアを使うことの意義とはなんだろう?」を改めて振り返ることが多々あります。

 今回と次回の2回に分け、これまで私なりに経験してきた上での考察も交え、ビジネスや地域活性で「ライブ配信メディアを活用していくことの意義」を紹介してきたいと思います。

ライブ配信を利活用する目的はおおきくふたつに分類

 まずはじめに、いろいろなライブ配信メディアを見ていくと(すべて、ではありませんが)ほとんどの番組(配信内容)はこれらふたつのどちらかのジャンルに分類されてきます。

 ひとつ目は「プロモーション(企業や製品・サービス、地域によるもの)」、ふたつ目は「イベント(音楽ライブなど集客を伴うもの)やセミナー」です。

 前者の「プロモーション(企業や製品・サービス、地域によるもの)」は、例えば、携帯電話事業者の「製品」発表であったり、ゲームをはじめとしたオンライン上の「サービス」を紹介し、「利用してもらう」「加入してもらう」といったことを最終的なゴールとしたものが相当します。また、自治体などが地域の魅力を国内外に伝え、その地域へ「訪れてもらう」「移住してもらう」ことをゴールとするものもこれに含まれます。

 後者の「イベント(音楽ライブなど集客を伴うもの)やセミナー」は、主に音楽ライブであったり、セミナーや講習会などのイベントが当てはまります。

ASCIIファンにはお馴染みの、アスキー編集部で配信しているニコニコ生放送「アスキーチャンネル」の場合であれば、WEBサイト「ASCII.jp」や電子版の「週刊アスキー」「ASCII倶楽部」のコンテンツを広く皆さまに購読(登録)して頂くことがゴールである「プロモーション」のための一環と(広義的には)分類できるでしょう。

プロモーションでライブ配信メディアを活用する意義・効果、その理由

 (ビジネスや地域活性における)プロモーションでライブ配信メディアを活用することの意義は大きくふたつあると考えています。それは

1.情報発信の継続性の維持(メディアとの利害関係に左右されない)が可能
2.「好きなとき(必要なとき)に伝えたい情報を発信し続ける手段を確立」できる  ことです。

(ビジネスや地域活性における)ライブ配信を利活用する(主な)目的は大きくふたつに分類できますが、これ以外にも定点カメラのような情報カメラを目的としたものも(今回は割愛しています)

 情報発信側が企業や製品・サービス、地域のことを「(なんらかの形で)紹介して欲しい」と思ったとしても、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌のようなマスメディアで取り上げてもらうためには、メディア自身に「興味を持ってもらう」必要があったり、「メリットがある」と感じてもらうことによる利害関係の一致が必要になります。もし、その利害関係が一致しない場合には、「広告」というお金を払うことによって取り上げてもらう手段をとることもあるかもしれません。

 メディアに取り上げてもらうということは情報伝搬力はもちろん非常に大きなものです。ただ、うまくメディアで取り上げてもらったとしても、その時の効果は一過性で終わってしまったり、メディアに継続して取り上げ続けてもらうことは難しいことが多いのではないでしょうか。これも、一週間なり一ヵ月なり継続して定期的に取り上げてもらうということになれば、やはり「広告」というカタチを取らないといけなくなる場合もあるかもしれません。

 こうしたことから「情報発信の継続性の維持が可能」であり、「好きなとき(必要なとき)に伝えたい情報を発信し続ける手段を確立」できるライブ配信メディアを積極的に活用していくことは、企業や製品・サービス、地域のプロモーションしていく上でとても意義があることだと感じています。そして、さまざまな活用事例が増えていくことを期待しています。

ライブ配信メディアを活用する上で注意しなくてはならないこと

 ただし、ビジネスや地域活性でライブ配信メディアを活用していく上で、必ず気をつけなければならないことが4つあります。

(1)ここぞ!というときは「マスメディアを活用」

 「情報発信の継続性の維持が可能」であり、「好きなとき(必要なとき)に伝えたい情報を発信し続ける手段を確立」できるライブ配信メディアはもしかするとイイトコ取りのバラ色のように見てしまう人も(多少なりとも)いらっしゃいます。

 しかし、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌を見る人が少なくなっていると言われ続けているものの、マスメディアのチカラは絶大であり、マスメディアの視聴者数や購読者数を、ライブ配信メディアが超えるのは(圧倒的に強力なコンテンツでない限り)非常に難しいともいえます。

 つまり、プロモーションを行なっていくうえで、ライブ配信メディアを利活用することでマスメディアのチカラをまったく借りないのでなく、瞬間的に「ここぞ!」というシーンでは影響力が絶大のマスメディアのチカラを用い、平時の情報発信は継続性の維持が可能なライブ配信メディアを用いる、といったバランスのある手段を取っていくことが必要です。

 これは、ライブ配信メディアに限らず、Facebookページなどのソーシャルメディアにおける情報発信においても同様のことがいえます。

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