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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第85回

人気サイト「ひろぶろ」が極めた、スゴい動画を探す技術

2010年12月07日 12時00分更新

文● 古田雄介

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動画の「サビ」で一次選考

―― とはいえ、動画は再生時間があるので大量に見るには、時間の制限が厳しくなりませんか?

nejire 確かに時間はかかりますが、5分の動画があったとして、0分から5分まで全部見るということはないですね。それはやっぱり無理なんですよ。だから、歌でいうところのサビの部分だけ見るようにしてます。タイトルやジャンルでおおよその想像はできるんですね。ハプニング系だったら終盤にオチがありますし、動物カワイイ系ならずっと同じ感じが続いたりと。


―― でも、そうするとハプニングと見せかけたCM動画などが見抜けなくないですか?

nejire 1回だけだとそういうこともありますね。だから、僕の場合はまず最初に、動画サイトにある「今日の人気動画」的なコーナーに行って、上位の動画をタブで開きまくるんですよ。ストリーミングをためながらガンガン見ていって。

 「一次選考」じゃないですけど、外れと思う動画をボツにしていきます。残った動画が20~30本あるとして、今度はもう少し再生時間を増やして再生して、また候補を絞る。それを3回以上やって、最後まで残った動画のURLをメモ帳に貼り、紹介文みたいなものを書く、という流れです。

一日4本の記事のうち、2本は動画としている。画像を選ぶときも基本的には同じ流れ


―― なるほど。まずある程度注目されている動画でフィルタリングして、そこから感性で納得できるものを選ぶというスタイルですね。最初に自分の好みありきでキーワード検索するよりも、確かに速そうです。

nejire 基本はそうですね。そうした選考が終わったあとで、ちょっと気になるキーワードを掘り下げてみる、ということはたまにやりますけど。

 あと、たとえば「liveleak」に上がっている動画を選定したとして、YouTubeにその高画質版が上がっているということもけっこうあるので、掲載する前にそうしたチェックもしますね。そういう手順なので、やろうと思えば誰でもできると思います。


―― 長く続ける意志がカギでしょうね。nejireさん自身で、長く続けたことで気づいたことはありますか?

nejire 読者の反応を見ながら、どんな動画が受けるのか何となく見えてくるというのはありますね。最初の頃は自分の中で面白いと思ってアップしても、全然反応がなかったということがよくありました。

 それを繰り返していくうちに、「ああ、これはたぶんコメントがたくさん付くな」とか想像できるようになってきて。今でも外すことはけっこうありますけど(笑)。

(次のページに続く)

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