各社CPUクーラーをチェックしてみる
ここからはいち早くLGA1156ソケットに対応させた各メーカーのCPUクーラーを見ていくことにしよう。さすがに発売間もないソケットだけに、現状数えきれる程度のラインナップとなっているが、それでも積極的なメーカーはCPUの発売が噂されている段階から専用モデルを準備し、またリテンションを改良する等の方法でLynnfieldの解禁前に出荷を完了させているモデルも存在している。
サイズ
国内自作市場では絶大なる支持を得ている説明不要のサイズは、同社サイトにLGA1156(Lynnfield)対応CPUクーラーのアナウンスページを開設している。さらにインテルの“LGA系”ソケットのピッチ違いに関する画像を掲載し、非常に解りやすい解説が付けられているので、現時点でクーラーレギュレーションを確認するには、この特設ページ(http://www.scythe.co.jp/etc/lga1156.html)を見るのが一番の得策かもしれない。
さて、対応状況を確認すると、サイズオリジナル既存ラインナップの内、「VTMSクリップ」や「4Wayクリップ」が採用されているモデルに関しては、そのままLGA1156に装着する事が可能だ。
なぜピッチが違うLGA1156にも装着できてしまうのかと言うと、デフォルトでプッシュピンがスライドできる設計になっているためで、当初はLGA1366とLGA775のユニバーサル仕様として設計されたものが、その中間ピッチをLGA1156が採用している事により装着を可能としているという訳だ。
これにより、サイズのCPUクーラーの多くがLGA1156に対応している。これが偶然の産物なのか、先見の明があったのか定かではないが、マルチソケット対応の方法としてはシンプルながら的を射ていると言える。
ただし一部製品は重量があるため、推奨できない製品がある旨注意書きがなされており、さらにピッチは装着時に自ら調整する必要がある。
KABUTO(兜)クーラー(型番:SCKBT-1000)
4Wayクリップ方式を採用するトップフロータイプ。「M.A.P.S」と呼ばれる多重エアフロー透過構造を採用し、小型ヒートシンクデザインの受熱ベース部とアルミ製放熱フィンで構成され、両者は6mm径で6本のヒートパイプで熱移動を可能としている。
ファンはオリジナル設計静音12cm「KAZE-JYUNI」PWM仕様カスタマイズモデルが搭載され、回転数は0~1300rpm、騒音値は0dBA~26.5dBA。全体寸法は123×133×高さ132mmで、重量は730g。
鎌アングル・リビジョンB(型番:SCANG-1100)
4Wayクリップ方式を採用するサイドフロータイプ。ヒートシンクは、エアフローベクター構造を採用し、その特徴的L字レイアウトにより理想的なエアフロー排出方向を可能とした。なおヒートパイプは6mm径×4本を搭載。 ファンは回転数324~1200rpm、騒音値6.4~24dBAのPWM可変に対応し、全体寸法は123×123×高さ160mmで、重量は755g。
BIG Shuriken(大手裏剣)(型番:SCBSK-1000)
ワンタッチ交換式クリップシステム「改良版VTMS」を採用する全体寸法125×135×高さ58mmの超ロープロファイルモデル。圧巻なのは低い全高ながら6mm径ヒートパイプが4本が使用され、さらにオリジナル「風拾弐スリム」を採用する事で大口径120mmファンが搭載されている点。
なおファンスペックは回転数650~1600rpm、騒音値12.91~28.89dBAで、ヒートシンクの放熱面積が限られているだけに、若干最大回転数が高めに設定されている。
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