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最新パーツ性能チェック ― 第81回

今までのCore i7とは似て非なる新CPU「Core i5」の性能は?

2009年09月08日 13時01分更新

文● Jo_Kubota

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 2009年9月8日に発表されたインテルのデスクトップ向けCPU「Core i5-750」(以下i5-750)は、新しいインテルの“Core i”ブランド戦略発表後の第1弾となるCPUだ。インテルは現在複数のブランドを展開しているが、以前発表されたように、今後は Core iシリーズに集約(あるいはリネーム)していくという。Core i5の登場により残るは「Core i3」だけとなったが、これも遠くない将来に発表される見込みだ。

インテルの新CPU「Core i5-750」(2.66GHz)。コードネームはLynnfield

 i5-750と同時に発表されたのが「Core i7-860」(以下、i7-860)および「Core i7-870」(以下、i7-870)の2つだが、Core i7というネーミングから従来のCore i7-900シリーズとの互換性が連想されるが、残念ながら物理的な互換性はない。i5-750、i7-860、i7-870の3つはいずれも、新しいCPUパッケージ「LGA1156」を採用し、まったく新しいプラットフォームを構築することになる。
 またCore i7-900シリーズと同様にDDR3 SDRAMメモリインターフェイスも内蔵されている。Core i7-900シリーズとの相違は、メモリクロックがDDR3-1333MHz(i7-900シリーズは1066MHz)に向上し、メモリチャネルは2ch(デュアルチャネル)となった点だ。もっともi7-900シリーズ対応マザーボードはDDR3-1333MHzに対応しているものがほとんどなので、メモリ周りの違いはアクセスチャネル数の違いとなる。

CPUソケットはLGA 1366からLGA 1156へ変更となった。また、メモリチャネルもトリプルチャンネルからデュアルチャンネルに変更されている

 組み合わせられるチップセット「Intel P55 Express」(以下、P55)も同時に発表された。こちらはLGA1156専用となる。従来のチップセットが流用できないのはLGA 1156となったことに関係している。それはCore i5-750およびCore i7-860/870に、PCI Express 2.0 x16インターフェイスが内蔵されたためだ。このインターフェイスはx8+x8としても使用でき、ATI CrossFireXをサポートする。またNVIDIA SLIもサポートされるが、マザーボードごとにNVIDIAのライセンスが必要となるため、対応はマザーボードメーカー次第だ。
 P55の話をもう少ししておこう。X58ではSATAを接続するためにサウスブリッジとなるICH10Rを必要としたが、P55は自身にICH相当の機能を取り込み、その結果1チップでマザーボードの主要な機能を提供することができるようになった。またX58ではIOHと呼ばれていたが、P55ではPlatform Controller Hub「PCH」と名づけられたことも覚えておきたい。
 ここまでのことをまとめると、次のようになる

・CPUソケットがLGA 1156になった
・i7-860/870はi7-900シリーズと互換性がない
・メモリインターフェイスが内蔵された
・使用できるメモリはDDR3 1333(PC3-10600)
・メモリチャネルは2ch
・PCI Express 2.0 x16インターフェイスが内蔵された
・CrossFireXをサポート
・対応チップセットは現時点でP55のみ
・NVIDIA SLIはマザーボードごとに異なる

 現在のCPU/プラットフォームを比較したのが次の表だ。

プラットフォームの比較
CPU Core i5-750
Core i7-860
Core i7-870
Core i7-900
Series
Core 2
Series
CPUソケット LGA 1156 LGA 1366 LGA 775
対応チップセット P55 Express X58 Express P45 Express
メモリインターフェイス CPUに内蔵 CPUに内蔵 チップセットに内蔵
PCI Express I/F CPUに内蔵 チップセットに内蔵 チップセットに内蔵
PCI Express Graphics 16レーン
x16 + x0
x8 + x8
32レーン
x16 + x16 + x0
x16 + x8 + x8
チップセットに依存
CrossFireX サポート チップセットに依存
SLI サポート チップセットに依存
SATA2 6ポート 6ポート(ICH10) 6ポート(ICH10)
RAIDサポート ICH10Rにて対応 チップセットに依存

 では、もう少しCPUについて解説しておこう。Core i5-750、i7-860/870はコードネーム「Lynnfield」(リンフィールド)と呼ばれていたCPUで、メモリインターフェイスとPCI Express 2.0 x16インターフェイスを内蔵しているのは前述したとおり。
 いずれもネイティブなクアッドコアで、L2キャッシュ容量が256KB×4、L3キャッシュ容量は8MBと、Core i7-900シリーズとスペックは共通だ。ただしCore i5-750はHyper-Threadingに非対応。i7-860/870はHyper-Threading対応で、論理CPU数は8となる。
 またCore i7-900シリーズと異なる点として、Intel Turbo Boost機能がある。基本的にCore i7-900シリーズの場合、Intel Turbo Boostを有効にすると3コアの倍率が1つ上がり、残る1コアの倍率が2つ上がる。これを1-1-1-2と表現するが、Core i5-750の場合は1-1-4-4となり2.66GHzが、2.8/2.8/3.2/3.2GHzとなる。これに対し、Core i7-860は1-1-4-5、2.8GHzが2.93/2.93/3.33/3.46GHzと大幅にアップする。そして、Core i7-870は2-2-4-5となり、2.93GHzが3.2/3.2/3.46/3.6GHzとなる。いずれも常時最高倍率にまで高められるというわけではなく、あくまでもTDPの範囲、Core i5-750の場合は95Wに収まる中でという条件がつく。よってコアを満遍なく使い、負荷の高いアプリケーションを実行するようなケースでは、あまりCPUクロックは上がらない場合もあるだろう。

CPUの比較
CPU Core i7-860 Core i7-870 Core i5-750 Core i7-900
Series
Core 2 Quad Q9550
CPUソケット LGA 1156 LGA 1156 LGA 1156 LGA 1366 LGA 775
CPUクロック 2.8GHz 2.93GHz 2.66GHz 2.66~3.33GHz 2.83GHz
Intel Turbo Boost -
Boost時の加算クロック倍率 1-1-4-5 2-2-4-5 1-1-4-4 1-1-1-2 -
物理コア数 4 4 4 4 4
Hyper-Threading - -
論理CPU数 8 8 4 8 4
L2キャッシュ容量 256KB×4 256KB×4 256KB×4 256KB×4 6MB×2
L3キャッシュ容量 8MB 8MB 8MB 8MB -
メモリ I/F 内蔵 内蔵 内蔵 内蔵 -
メモリチャネル 2ch 2ch 2ch 3ch チップセットに依存
PCI Express I/F 内蔵 内蔵 内蔵 - -
TDP 95W 95W 95W 130W 95W

(次ページへ続く)

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