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LPO導入で用語辞典からASCII.jpへの誘導が2倍に! (4/4)

2008年11月28日 08時00分更新

文●中野克平/デジタルコンテンツ部編成課/技術部基盤研究課

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LPOでASCII.jpへの誘導が2倍に!

 用語辞典LPOを導入したのは、11月10日。当初は検索エンジン経由の場合のみリファラーに含まれる検索語を抽出して関連記事を表示する仕様だったが、下のグラフのように、前週に比べて2倍程度、用語辞典からASCII.jpへの誘導が増えた。

用語辞典のLPO対策

弊社はASCII.jpデジタル用語辞典単体のページビューなどを公表していないため、実数を示せないのが残念ですが、効果覿面です。11月17日からは検索エンジン経由でない場合でも、見出し語を含む関連記事を表示するようにしたところ、さらに2倍程度、用語辞典からASCII.jpへの誘導が増えました


 用語辞典から誘導された読者は、何かの言葉の定義を調べているはずだ。LPO導入により、セッション数が以前より2倍程度増え、ユーザーの動機である「調べる」を「読む」に変換できた。また、用語辞典は「探す」「調べる」目的で、検索エンジン経由の「一見さん」が多く、サイト平均よりもセッションあたりの平均ページビューや新規セッション率が高いのもうなずける。自社サイト内でお客さんをきちんともてなす環境を構築できた、と捉えている。

 ただし、平均サイト滞在時間、直帰率はサイト平均よりも悪い。そもそも「読む」ために訪れたわけではないので、説明を読み終えたり、期待した解説がなかったりすればすぐに帰ってしまうのだろう。情報サイトと用語辞典という異なる性質のサイトを接続した以上、こうした点は仕方がない。

 惜しむらくは用語辞典に収録されている用語がやや古めで、関連記事を表示できる用語が少ないことだ。この点は、今後、最新用語を拡充することで、ライバルサイトに追いつきたい。また、ASCII.jp側にもLPOを施したいと思っている。読者に対して、「こちらの記事の方が最新ですよ」「分からない用語があればこちらで解説を読んでください」という機能はサービス向上にもつながるし、用語辞典の利用者も増える。記事と用語間のリンクが増えればSEO対策になるかもしれない。

 課題は山積みだが、解決手段は用意できている。何より、ユーザーの反応が即座にわかるWebサイトの改善は、楽しくて仕方ない。今後もWebサイトの使い勝手を改善し、ビューやユーザーが増えるようにがんばっていくつもりである。

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