最新パーツ性能チェック 第68回

CUDA＋TMPGEncで爆速エンコード!?

CPUとGPUの使用比率

　GeForce 9400～9800 GTはパターン3程度のフィルタ負荷ではCUDAを無効にした方が速いという結果となったが、これを視覚的に見てみよう。
　フィルタ別エンコード時間の項目でも使ったCPUとCUDA（GPU）の使用比率は、TMPGEnc 4.0 XPressがエンコードを終ったときに表示されるものを抜き出している。あえて書くが、これはあくまでも使用比率であってCPU、GPUの稼働率ではない。TMPGEnc 4.0 XPressが処理をCPUに振っているのか、あるいはGPUに振っているのかというものを見るものなのだ。
　グラフ6～11はGPU別の使用比率だ。 グラフ6～9まで、ビデオカードのスペックが上がるにつれ、CUDAの使用比率が高まっていく様子が分かる。そしてGeForce GTX 260、GTX 280 OCでは一気にCUDAの使用比率が90%を超え、他のビデオカードとまるで違っているのは、GPU別エンコード時間（グラフ4、5）でも見た通りだ。

【グラフ6】GeForce 9400使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

【グラフ7】GeForce 9500 GT使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

【グラフ8】GeForce 9600 GT使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

【グラフ9】GeForce 9800 GT使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

【グラフ10】GeForce GTX 260使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

【グラフ11】GeForce GTX 280 OC使用時のCPUとCUDAの使用比率（％）

　今回の結果はあくまでも現時点でのTMPGEnc 4.0 XPressを使った場合の例であり、CUDAの能力はこれが全てではない。とは言え、CUDAの効果は予想以上に大きい。最も差が開いたケースでは。ソースが10秒なのに対しGeForce GTX 280 OCでは31秒、約3倍の時間で済んでいる。これが15分のソースなら45分、1時間のソースなら3時間で変換を終える。しかしCUDAを使わない場合、184秒、つまりソースの18倍の時間がかかる。15分のソースなら4.5時間、1時間のソースだと実に18時間かかる計算だ。

(次ページへ続く)