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池田信夫の「サイバーリバタリアン」 ― 第12回

mixiは「オープン」になれるか?

2008年04月15日 09時00分更新

文● 池田信夫(経済学者)

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歴史は繰り返す


CompuServe
米大手パソコン通信の「CompuServe」(コンピュサーブ)。現在はAOLの子会社となった

 コンピューターネットワークの歴史は、分裂と統合を繰り返してきた。1980年代にはCompuServeやAOLなどのBBS(パソコン通信)が数多く存在していて、電子メールも互いに読めない状態だったが、そのうちインターネットに統合されるようになった。

 インターネットのサービスも、初期にはFTPやネットニュースなど、いろいろあったが、1993年にモザイクが登場すると、ほとんどのサービスはウェブに吸収された。検索サービスも、最初はYahoo!だけだったが、そのうちAltavistaやHotBotなどが競争し、最終的にはGoogleとYahooとMSNに統合された。

 そのオープンなウェブで、またmixiやMySpaceのようなBBSと同じクローズドなシステムが広がっているのは面白い。人間にはオープンにしたい部分と、そうでない部分があるのだろう。SNSは、BBSとほとんど同じだ。



mixiも「NiftyServe」と同じ


 私は日本で最初のBBS、アスキーネットの68番目のユーザーだったが、これはそのうちNiftyServeやPC-VANに負けて姿を消し、最後はこれらもそれぞれNiftyとBiglobeというISPになった。NiftyServeでは「フォーラム」という場で、特定の話題に関心をもつ人々が集まった。これはmixiの「コミュニティ」とほとんど同じだ。違うのは、mixiがウェブベースだという点だけである。

 SNSの中の情報は、検索エンジンにも引っかからない。それはオープンなウェブを「バルカン化」し、ユーザーを囲い込んでいるのだ。しかし、これまでの経験則が正しいとすれば、こういう状態はそう長くは続かないだろう。

 SNSの強みは、「マイミク」のように友達の輪で情報を広げていくところだ。ブログのように不特定多数に見られるものは、何が起こるかわからないし、読むほうもどこに大事な情報があるのかわからない。だから「○○のブログは更新されたら見る」と決めて、RSSリーダーに登録する。

バルカン化 欧州東南部のバルカン半島に由来する用語で、ある地域などが小規模に分裂する状態を指す

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