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今、買うべき春デジギア 2015第7回

ASCII.jp編集部 キタムラが「倍率アンロックモデルCPU」をオススメ

自作するならDevil's Canyonこと「Core i7-4790K」が鉄板

2015年03月26日 11時00分更新

文● キタムラ/ASCII.jp

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 「話題のFPSバトルフィールド・ハードラインが発売されたし、ちょうど春休みだし、そろそろ新しいPCを自作するか」と考えている人もいることだろう。

 2015年になってからのPCパーツ市場では、「GeForce GTX 960」が登場したり、Crucialの新型SSD「BX100」および「MX200」が発売されたりと、すでにPCパーツの話題にはこと欠かないほどの新製品が登場している。

 もうすこしさかのぼり、この1年間で考えると、PCパーツ業界を盛り上げたのは、やはりインテルとAMDの新型プロセッサーだろう。

 2014年の1月にAMD製APU“Kaveri”が発売され、1ヵ月ほど品薄が続く人気製品となった。この近年で、入荷後即完売する自作PCパーツは非常に珍しい。だが、インテルも黙ってはいない。同年5月に“Haswell Refresh”こと第4世代Coreプロセッサーを発売、続く6月には倍率アンロックモデルの“Devil's Canyon”を投入した。

Devil's Canyonこと「Core i7-4790K」

 この“Devil's Canyon”の発売を待ちわびていた自作マニアは非常に多く、とくにオーバークロッカーから熱いまなざしを受けていた。倍率ロックフリーなのはもちろん、内部の熱伝導物質TIM(Thermal Interface Material)をポリマーベース素材に変更し、オーバークロック時の限界クロックを向上させたのが特徴だからだ。

殻割りした(ヒートスプレッダを剥がした)状態の「Core i7-4790K」。左下の剥がしたヒートスプレッダに付着しているのがポリマーベース素材のTIM

 そんな“Devil's Canyon”は、PCの買い替え促進と、自作PCの醍醐味でもあるオーバークロックを楽しめるという2つのメリットを兼ね備え、直近の1年で最大の注目を浴びたPCパーツといえよう。

 なぜ2015年の春に、去年発売されたCPUの話をしているか疑問に思うかもしれない。その答えは簡単だ。Devil's Canyonこと「Core i7-4790K」以降、インテルからコストパフォーマンスの高い新CPUが発売されていないからだ。

 つまり、Devil's Canyonはかれこれ9ヵ月もの間、メインストリームのデスクトップCPUの頂点に君臨し続けているのだ。

 もちろんDevil's Canyon以降にもHaswell-EベースのCore i7 Extreme/Core i7が発売されているが、これはマザーボードとメモリーも買い替えなければならないうえ、サラリーマンが気軽に買える価格ではないので除外する。

“Devil's Canyon”ことインテル製CPU「Core i7-4790K」と「Core i5-4690K」が2014年の6月26日に販売解禁。人気は断然、というかほぼ「Core i7-4790K」に集中した

 9ヵ月も経つならそろそろ新製品が発売されるのでは? と思うかもしれないが、次期CPU“Broadwell-K”の登場は早くて8月の予定。まだ5ヵ月も先の話だ。したがって、Devil's Canyonを今買ってもまったく問題ない。そもそもこれだけ長期にわたって売れているという事実が、多くの自作マニアに支持されていることにほかならない。

 そのDevil's Canyonだが、まず名前が強烈にカッコイイ。デビルという中二病全開のワードが、「強い」「手に負えない」といった想像をかきたてる。なんだか人型決戦兵器や、腐った巨神の兵士の顔面から発射される必殺技のようでワクワクする。あっ、それだとデビルズ・キャノンか。

 キャニオンだと“谷”なので、さしずめMMO RPGによくあるレベル上限に達した廃人プレイヤー御用達の狩場といったところだろうか。中ボス級のモンスターがザコとして沸きまくるカオスなエリアにありがちな地名だ。

インテルのハイエンドモデルでおなじみのドクロマークが、悪魔(Devil)のようなデザインになっている

 冗談はさておき、この“Devil's Canyon”、名前に負けず性能もスゴイ。「Core i7-4790K」は通常クロックで4GHz動作を達成している。

 定格運用がすばらしく魅力的で、2013年の人気ナンバーワンCPU「Core i7-4770K」のオーバークロック限界に近い速度を、まがりなりにも定格で実現しているのだ。そのうえ、倍率ロックが解除されているので、オーバークロックも限界まで挑戦できる。

 通常のCPUは、倍率が固定されていてCPUのクロックを変更できない。となるとベースクロックを上げるしかオーバークロックする方法がないのだが、その場合はチップセットやメモリーのクロックも連動して上がってしまう。

 すると、CPUのオーバークロック限界に達する前に、他のパーツが先に悲鳴を上げてしまい、結果そこでオーバークロックが終わってしまう。しかしCPUの倍率変更ができると、他のパーツのクロックはそのままで、CPUのクロックだけを上げられるので、各パーツの限界性能を引き出しやすい。

 定格で使ってもヨシ。オーバークロックで限界性能を引き出すのもヨシ。どちらの利用方法でも高い性能を発揮するのが“Devil's Canyon”というわけだ。

「Core i7-4790K」(写真右)は、転送速度を向上させるためコンデンサーを追加しており、既存の「Core i7-4790」(写真左)とは裏面の構造が異なる

 「Core i7-4790K」の実売価格は約4万円。CPU単体でこの価格は、高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれだろう。だが、今PCを自作するなら鉄板となるPCパーツであることは間違いない。このCPUを使って不満に感じることはまずないはずだ。

 使う人が使えば満足度が高い製品はいくらでもあるが、誰もが使って不満を感じない製品というのは意外と少ない。まさに万人にオススメできる製品がこの“Devil's Canyon”である。

キタムラ

 ASCII.jpの自作PC担当。得意技は既読スルー。日々PCパーツを求め秋葉原のパーツショップを歩きまわるが、アニメやゲームショップに吸われる時間のほうが増えてきている。半田付けに時間がかかるようになってきたが、原因は自分の眼ではなく松ヤニの品質低下だと信じて言い聞かせるアラフォー。

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