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ほぼ実録?広告部はkintoneで生まれ変わった!第2回

Cybozu.comの導入からExcelファイルのアプリ化まで

Excelファイルから顧客データベースが簡単に作れた!

2013年10月09日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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「なんでこんな数字しかとれないんだ!」普段は笑顔のモウリ部長の叱責が飛ぶ。ここはAMWの広告部会議。コンシューマー系広告に続く柱として期待されたビジネス系広告専門の通称B2B(B2B:Business to Business)チームができて、すでに3ヶ月が経つが、実績は上がらない。「いったいなにが悪いんだ?」 B2Bチームマネージャーのイシダが手を伸ばしたのが、サイボウズの「kintone」。これはB2Bチームがkintoneを使って、生まれ変わるまでの汗と涙のストーリーである。

登場人物

 

オオタニ TECH.AMW.jpの編集長。編集部の売り上げに直結するB2Bチームの営業効率を上げるため、イシダにサイボウズ「kintone」の導入を提案する。座右の銘は「なせばなる。なさねばならぬ何事も」。歴史小説が好き。








 

イシダ 第1広告営業部主任。部長モウリの命を受け、法人向け広告売り上げアップを目指すB2Bチームの数字を上げるべく、日夜奮闘する。座右の銘は「禍福はあざなえる縄のごとし」。ビジネス書が好き。








 

あーみん ある時はアルバイト、ある時は営業マン。オオタニが困ったときにいつの間にか現れ、ヒントをくれる女子。実はkintoneの中の人。なぜかカラーで、見た目の厳しいモノクロビジュアルばかりの現場を潤してくれる。ドーナツが好き。


edge

コンシューマ市場を主戦場にしてきたAMWの広告営業部が法人向けの広告案件を新たに獲得すべく、4月に結成されたB2Bチームだが、なかなか数字に結びつかず、困っている。B2BチームのイシダとTECH.AMW.jpのオオタニがその原因を調べてみると、さまざまな問題が浮き彫りになってきた。これらの問題を解決すべく、オオタニが考えた手段とは?

*本記事の内容はあくまでフィクションで、登場人物や会社名などは実際のものではありません。本当です。

B2Bチームの秘密兵器?kintoneってなんだ?

 前回、栗きんとんを見て、オオタニがひらめいたのは、B2Bチームの営業効率を上げるためのツールの名前だ。もちろん、正解はサイボウズの「kintone(キントーン)」。まったくもってベタだが、本当にそれでひらめいたんだから、しょうがない。

そうだ!営業効率を上げるツールなら「kintone」だああ!

 腐ってもIT媒体の記者の端くれ。実はオオタニは、もともとこのkintoneを知っていた。kintoneはサイボウズ Officeで高いシェアを誇るサイボウズのクラウドサービスで、ビジネスに最適な業務システムをWebブラウザ上から”チャチャッと”作れるという。情シスじゃなくても簡単に設計できるという点から、サイボウズでは「ファストシステム」を謳っている。まさにクラウド時代のニューアプリというわけだ。

 とはいえ、kintoneのようなアプリケーションは他社からもあまり出ていないので、正直評価はさまざまだ。ある人は、「あれはWebブラウザで使えるExcelですわ~」と言い、別の人は「複数のユーザーで使えるAccessのようなデータベースなりよ」という。また、仲の良い記者は「Google Appsにお客が流れて困ったサイボウズが久しぶりに気合い入れて作った新作だね」と評し、別のライターは「Webデータベースの『デヂエ』を、お色直ししたんでさあ。旦那」と訳知り顔で話す。

 論より証拠。オオタニはkintoneを30日間試用してみることにした。確かにkintoneの実態はなかなか見えにくい。だが、今回のように営業向けの顧客データベースを作るとか、案件管理を行なうとか、数値目標を見える化するといったら、試してみる価値はある。まずはシンプルな顧客データベースを作り、それをイシダに見せて意見を聞いてみよう。なにごとも「なせばなる」だ。

さっそく試用!kintoneアカウントを作成

 試用といっても、なんてったってクラウドなので、敷居は低い。「cybozu.com」や「kintone」のサイトの「30日間試用」のメニューをクリックし、「サイボウズドットコム ストア アカウント」を作成する。ストアアカウントとはcybozu.comの共通アカウントで、1つ作ればkintoneのみならず、サイボウズ OfficeやGaroon、メールワイズなどでも利用できる。kintoneはあくまでcybozu.comの中のアプリケーションの1つだからだ。

 メールアドレス、パスワード、試用するサービスなどを登録し、利用規約に同意。試用開始の準備ができると、ログイン用のURLが記載されたメールが飛んでくるので、リンクをクリックし、先ほどのアカウントでログイン。サイボウズドットコムストアの管理者ページにログインできる。契約管理には仮のドメインが用意されるので、そこをクリックすると、cybozu.comの管理画面に行き着く。

「30日間試用」をクリックし、「ストアアカウント」を作成メールのURLをクリックすると、サイボウズドットコムストアで試用ドメインが発行
メールに記載された管理者アカウントとパスワードでログインサイボウズの管理画面。あとは左のkintoneボタンを押すだけ

 あとは左にあるkintoneボタンを押せば、さっそくkintoneを試用できる。嗚呼、なんて敷居が低いんだろう。途中、「お試し環境の準備ができました」「ユーザー追加」などさくっとポップアップが出てくるので、操作を迷うこともない。デスクトップPCにサーバーOSと巨大なアプリケーションをCDからインストールし、評価が終わったら、元に戻すという作業を月刊誌時代にやっていたオオタニからすれば、夢のような時代だ。

 さっそくkintoneボタンをクリックすると、「ポータル」にアクセスできる。ポータルはいわばkintoneのトップページのようなもので、ログイン後最初にアクセスするページだ。左には「ポータル」、未読や未処理のアイコンが表示された「通知」、部署やプロジェクトごとの「スペース」、参加メンバーをリスト化した「ピープル」というメニューが並ぶ。一方、最上部にはcybozu.comやポータルへのリンクのほか、検索窓、ブックマーク、参加中のスペース、管理者のアカウント詳細、メニューバーなどが並ぶ。

kintoneのトップ画面にあたる「ポータル」

 ポータルではチュートリアルが用意されており、「未処理」に表示されるアイコンをクリックすると、kintoneの基本操作がわかるようになっている。「自分のプロフィール画像を設定しよう」「自分のページのカバー画像を設定しよう」「入門用スペースを作ってみよう」など全部で10の課題がToDoリストとして並んでいる。

チュートリアルを兼ねた10の課題

 ここで出てきたのが、「スペース」という用語。「kintone入門用スペース」に書いてある説明には、「部署やプロジェクトチームごとに、スペース(場)を作ることができます。スペースでは、アプリ内のデータやグラフと、ディスカッションのためのスレッドを一つの画面にまとめることができます」とある。個人用の「ポータル」に対して、部署やプロジェクト用の「スペース」か。ということで、オオタニは右のメニューから「スペースの追加」で、「B2Bチーム」というスペースを作ることにする。B2Bチーム自体が、広告部内のプロジェクトだし、編集部のオオタニも入っている。部署の壁を簡単にまたいで情報共有できるわけだ。

B2Bチームのスペースを作成する

Excelファイルから顧客データベースを作る

 次にオオタニがチャレンジしたのが、「Excel/CSVファイルからアプリを作ってみよう」だ。前回話したとおり、B2Bチームの課題の1つは、営業先がわからないこと。そこで、オオタニがもともと持っている法人顧客のExcelファイルをアップロードし、B2Bチームで顧客データベースを共有しようというわけだ。顧客データベースを見ながら、会議で営業先を検討するだけでも、イシダにとってはプラスになるはずだ。

 「Excel/CSVファイルからアプリを作る」という表現に違和感を持つ人も多いだろうが、ご存じの通り、Excelをデータベースやレポートツールとして使っている企業は多い。顧客データベースやスケジュール管理、業務報告などリスト化や箇条書きできるものはおおよそExcelが用られたりする。業務ロジックに基づいたSUM関数が埋め込まれていたり、企業独自の出力形式が定義付けられている場合は、もはやExcelファイルが1つのアプリケーションだ。ファイルがアプリになるというkintoneもこうした例を想定しているのではないだろうか?

 ToDoリストから「Excel / CSV ファイルからアプリを作ってみよう」を選択すると、詳細な手順が説明されている。まずは左のメニューから「ポータル」に戻り、「お気に入りのアプリ」の横にある緑の「+」ボタンをクリックすると、「kintoneアプリストア」というメニューがポップアップする。ここには「アプリストアから選ぶ」「テンプレートから選ぶ」「Excel/CSVから作成」「はじめから作成」「ほかのアプリを再利用」といったメニューが並んでいる。kintoneではイチからではなく、基本ありものを再利用することで、スピーディな導入が可能になるらしい。

アプリの作成は「Excel/CSVから作成」で行なう

 「Excel/CSVから作成」を選択すると、ファイルのアップロード画面が登場するので、「参照」ボタンを押し、Excelファイルを選択する。Excelファイルだと最大1MBで1000行×50列、CSVファイルであれば、最大100MBで10万行×50列までをインポートできる。ファイルの内容を最初の5行目まで見られるので、それを確認しながら、フィールド名に対応するフィールドタイプを選択する。「文字列」「数値」「日付」「リンク」などの入力文字列の定義ほか、「ドロップダウン」「ラジオボタン」なども選択できる。終わったら、右上の「作成」ボタンを押せば、アプリは完成だ。

あっという間に顧客データベースが完成!

 完成したアプリは表形式で表示される。フィールド名をクリックしたり、条件を設定することで、ソートできる。もちろん、検索も可能なので、担当者やクライアントなどでクライアントの詳細を探すことも簡単だ。実際に使ってみると、表計算ソフトというより、データベースのビューというイメージが強い。Excelファイルをメールで添付するのに比べて、最新の情報を共有でき、バージョン管理も容易だ。なにより、Webブラウザ経由でアクセスすることが可能なので、kintoneの数字を共有しながら、各メンバーでコミュニケーションできるという点が大きい。さっそく、来週のB2B会議で使い方を提案してみよう。

今週のあーみんの一言

 

さすがオオタニさん!kintoneに気がついてくれたんですね。ご覧いただいたとおり、kintoneはアプリを作って使うまでのステップが とっても簡単なんです。Excelを読み込んでアプリを作るパターンなんか、マウス操作だけで業務アプリができちゃいます。アプリを作った後も自由自在にカスタマイズができるんですよ。

それにしても、オオタニさんはB2Bチームをうまくkintoneに巻き込めるのかな? 次回もお楽しみに!


(提供:サイボウズ)

※本連載ではビジュアル作成に「漫画カメラ」(スーパーソフトウェア)を採用しております。

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