このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

kintoneカスタマイズを競う名物企画 今年は若手の台頭と生成AI活用がポイント

kintone show+case unlimited開催!今年は老若男女どころか海外からも登壇

2023年11月13日 12時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 kintoneのカスタマイズを競うサイボウズデイズの名物企画「kintone show+case unlimited」が今年も開催された。登壇者の面子は例年になくバラエティ豊かで、初めて海外からの登壇もあり、英語でのプレゼンも披露された。kintone猛者たちの負けられない戦いがいま始まる。

登壇者たちを待つ幕張メッセのメイン会場

kintoneにも神の視座を(Kintone Corporation 山下さん)

 好天に恵まれ、多くの参加者が訪れた先週のサイボウズデイズ2023。初日11月8日もいよいよ最後のプログラムである「kintone show+case unlimited」の時間が訪れる。会場で配布されたドリンクを片手にした参加者が、メインステージの席を次々と埋めていく。そして定刻である16時50分、会場の空気を揺るがす爆音BGMでショーがスタートした。

壇上に集まる登壇者たち。今年は昨年チャンピオン+6組

 kintone show+case unlimited(旧称:kintone hack NIGHT)はkintoneの可能性を拡げるカスタマイズコンテストだ。毎年、腕に覚えのあるkintoneエンジニアたちが、自身の設定したテーマで、既存のkintoneの限界を超える使い勝手や機能拡張にチャレンジ。6分間のLT(ライトニングトーク)に魂を込め、聴衆たちからの投票で一位を決する。毎年、数々の名勝負が行なわれ、会場を大いに湧かせてきた。

 今年のトップバッターは昨年チャンピオンとなったKintone Corporation(米サイボウズ)の山下竜さん。「To Introduce New Type of Data」と題されたセッションは、初の全編英語&日本語字幕で披露され、会場に驚きが走る。しかも、中身はなんとkintoneアプリでの衛星の活用。山下氏は「今回このデモを見せられるのは、今この地上で私だけだと思います」と語り、衛星の利活用についてまず説明した。

いきなり英語でプレゼンテーションを始めた昨年のチャンピオンであるRyu Yamashita

 日本ではまだまだ認知度は低いが、宇宙はこれまで以上に身近な技術領域となっている。今まで衛星の利用用途というと気象観測くらいしか思いつかなかったが、衛星インターネットStarlinkを提供するSpaceXは、今年すでに70回ものロケットの打ち上げを達成しており、現在は4000を超える衛星を稼働させている。そして、一部の衛星に関しては、個人でもアクセスすることが可能になっている。

 なぜこうした衛星の民主化が起こったのか? 山下氏は、衛星とデータをやりとりする地上局のコストを理由に挙げる。これまではパラボラアンテナからのデータを、「見るからに高そうな」専用の送受信機、コントローラーで処理していた。しかし、2018年に発表されたAWS Ground Stationでは、衛星との通信制御やデータ処理などをサービスとして提供している。

 今回、山下氏はこのAWS Ground Stationを利用し、受信機能とアプリケーションをクラウドで構築。「God's Eye」と名付けられた今回のkintoneアプリを使えば、衛星から見た地上のさまざまなデータを得ることができる。「店舗ビジネスの担当者は人の流量の把握に、都市開発の担当者はより効果的な計画の立案に、考古学者は未知の遺跡の発見に、この神の視座を活用できるかもしれない」と山下氏は語る。

 いよいよデモ。AWSが提供する地上局は世界中に9箇所あるので、メニューから衛星を選び、予約と申請ボタンを押すと、承認プロセスが走る。さすがに今回はダウンリンクを待つ余裕がないため、昨日セットしたデータを利用することに。衛星画像をkintoneにロードし、港周辺を切り抜いたイメージから航行している船舶を検出するというデモを披露。画像解析を用いた船舶検出が無事成功すると、会場にいた同僚や北米チームからエールが送られる。

地上局の受信側のシステムはクラウドで実現できる

AWS Ground Stationから衛星を予約し、まさに神の視座からの画像をゲット

港の画像データを切り取り、船舶を検出する

 最後、山下氏は「宇宙は近い将来みんなのものになります。宇宙のテクノロジーをkintoneで楽しみましょう」とアピールして、プレゼンとデモを終了。衛星からほしい画像を撮影するのは試行錯誤で、コストもえらくかかってしまったらしいが、そのかいもあって迫力満点のプレゼンだった。宇宙や衛星というスケールの大きなテーマを、あえて全編英語で説明するというチャレンジングな内容が素晴らしかった。

まさに「God's Eye on Kintone」! カッコイイ!

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ