自分の作品を買ってもらえたら、嬉しいに決まってますよね
―― ウェブで発表するメリットみたいなのはあります?
HERO 人を選ばずに見てくれるってことですね。(読者からすれば)全部無料だから買わなくていいじゃないですか。見たいときに見られるし、作者にコメントも送れる。ちゃんと本になっている作品は編集者さんの目を通ってる作品ですけど、ウェブだと好きなことをストレートに描いて思ったことをそのまま描けるので、本当に個性が出ます。漫画じゃなくて、小説でもムービーでもいいんですけど。
―― HEROさんも商業として描かれてて、完全にそっちに移行してもいいのに、ウェブで書きつづけてますよね。
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浅尾さんと倉田くん 1 (ガンガンコミックスONLINE) |
HERO 見てくださっている方がいますし、商業だけだと……ええと、私の作品はお金をいただくような話じゃなくて。堀宮の書籍は1000円もするけど、出すまでは、ほんとに買う人なんているのかな、と疑ってました。でも「1人で20冊買いました!」と喜んで下さる方もいらっしゃったりして。
―― そうすると、書籍化そのものはファンの方から受け入れられたんですね。
HERO 今はそうですね。
―― ぼくは「ブロガーがライターやってんじゃねーよ!」とか言われたことがあります(笑)。
HERO 関係ないですよねえ。漫画も買いたい方だけ買えばいいですし、形に残るので個人的にも嬉しいです。
―― そりゃあ嬉しいですよね。
HERO ねえ!嬉しいに決まってますよ。
―― 今回のインタビューを見て、HEROさんが好きで頑張りたい、その道をたどりたいって方もいらっしゃると思いますけど、そういう方にメッセージなどをお願いできますか。
HERO 体調に気をつけて、ってことですね。それと、若い方はまず自分のやりたいことを優先して、吸収できることを、映画でもなんでも、興味がないことでもとにかくいっぱい見て、発表できるような腕がついたらやればいいと思います。色んな方とお話したり、充実していただいてね。
―― なるほど、若いうちに吸収するのは良いことですよね。
HERO あとは周りの反応をあんまり気にしないように。どうしても叩かれるので、叩かれたときに、なんで叩かれたのかを考える。本当に自分に非はまったくなかったのか、とか。考えて、反省すべきところは反省する。次はもっと面白い話を作って、みんなが振り向くような絵も描こうよって。
―― 反発もバネにするって素晴らしいですよね。
HERO あとは、形式にこだわりすぎないことですかね。コマが丸くてもいいわけじゃないですか。そこで目を止めてくれる人がいると思うので。今はできる限り色んなことを吸収することだと思います。それが絶対に自分の将来のビジョンになるので。こだわりすぎず、気にしすぎず。そして健康に!
著者紹介――ノトフ
老舗ニュースサイト「かーずSP」かーず氏の弟子としてライター活動を始める。ブログは「はつゆきエンタテインメント」。
自主制作番組「はつゆきラジオ」や、ニコニコ生放送などで主に活動中。最近は女装をして、ネットで顔出しをすることで一部の人に面白がられている。