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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第57回

ニュースは鮮度より品質で勝負 「駄文にゅうす」のネタ探し術

2009年09月21日 16時00分更新

文● 古田雄介

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技――ネット巡回とGoogle検索、ストックした記事の分類が要

―― そして現在まで独特の記事選びを継続しているわけですが、ネタ集めの方法を教えてください。

From E いや、そんな特別なことはしてないんですよ。むしろ一番古典的な方法で、力技という感じです。まずはネットを巡回するわけですが、現在は定期巡回先が695件不定期にチェックするサイトが175件あります。内容は個人サイトからソーシャルブックマーク、まとめサイト、新聞社など様々ですね。

 これらのURLをジャンルごとに10~30件程度に分類したフォルダを作っていまして、そのフォルダ内をまとめて開いてひたすら読むの繰り返しです。読み込みを少しでも速くするために、JavaScriptや音楽再生などの設定はオフにしています。

 ただ、1台のパソコンだけで巡回するととにかくHDDがうるさくなるので、ブラウザのキャッシュをRAMDISKに置いて、セカンドマシンで稼働しているウェブキャッシュサーバ経由でアクセスするようにはしています。

From E氏が「こちらが確認できた中で唯一ほぼ正確に私の検索法を指摘されていました」と紹介する「Saturday evenings::Activica.」( http://activica.exblog.jp/10339716/)。小生にうずの香陸氏とぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWSのセミマル氏による定期チャットの履歴を掲載したブログだ


―― ある程度過去の記事も読んで、面白いネタをピックアップしていくわけですか。

From E 巡回しているうちに「これ面白そう」という記事やキーワードが見つかると、脳にスイッチが入るわけです。気になった単語をGoogle検索にかければ1000件くらい軽くヒットするので、検索結果の見出しや冒頭の文章を基準にバーっとチェックしていって、その中から紹介する記事を探し出すという感じです。たまに「どうやってネタ探しをしているのか」と聞かれることもありますが、多分誰もが一番最初に思いつく方法だと思うんですよね。


―― 単発の調べ物だとそうですね。でも、それを続けるとなると結構ハードルが高い気がします。

From E そうですかねえ。でも、最新の情報を含めて色々調べようとすると、この方法しかないと思うんですよ。図書館や書店に行っても探せない情報って結構多いじゃないですか。

 たとえば、先日、トキのニュースを紹介したんですよ。トキは天然記念物なので、捕獲などの事態を避けるために公式には誰もトキの居場所を伝えませんよね。それでも居場所が知りたい場合は、トキを目撃した人のブログなどを探してその画像の背景からおおよその場所を割り出すといった調査が可能です。そういった感じに、ネットの使い方ひとつで、知りたい情報に知りたい角度から近づけるわけです。

9月14日掲載の「黒部市滞在中のトキを見に行ってみたよ」。培ってきたGoogle検索術により、トキの居場所を突き止めて撮影した


―― From Eさんが望む情報のつむぎ方には現在の方法がベターというわけですね。ちなみに、ピックアップした記事は一気に公開するんですか?

From E いえ、基本的にまずは自分用にストックして、同じジャンルのネタがたまってきたら記事として紹介するというスタンスです。Windowsの再インストール情報や、ドライブ時の移動経路、日常会話からニュース、マンガやネットのネタ、簡単な夜食の作り方など、自分の趣味と実益に関係したネタを見つけると、まずはデスクトップにショートカットを作成してジャンルごとに分類して保管しておきます。その繰り返しですね。

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