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林信行のマイクロトレンド 第5回

アルファブロガーを魅了する“ミニブログ”

2007年04月06日 21時30分更新

文● 林信行(ITジャーナリスト)

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 最近、世界のトップブロガー達がハマっているサービスに“ミニブログ”がある。

 ミニブログとは、筆者が便宜的に命名したものだ。自分の近況や気になった情報を書き込んで掲載するという点ではブログに似ているが、より手軽かつ気楽に投稿できる仕組みになっているのが特徴だ。特に人気のあるのが、“twitter”(トウィッター)と“tumblr.”(タンブラー)という2つのサービスである。

 twitterは、日本のブログ普及に貢献した伊藤穣一氏や、シックス・アパートで『Movable Type』などの日本語化に貢献した平田大治氏が利用している。一方、tumblrを愛用するのは、日本を代表するブロガーのひとり“ネタフル”のコグレマサト氏や、ブログマーケティングの開拓者である(株)カレンの四家正紀氏などだ。



今の気持ちを140字で表現


“twitter”

“twitter”の画面。英語ベースのサービスだが、一応、日本語も入力/表示できる。うまく入力を受け付けてくれないときは、最後に半角スペースをいくつかいれておくとよい

 twitterは“いま何をしているか?”(What are you doing?)という情報をみんなで共有して楽しむのがコンセプトだ。

 パソコンをやりながら聞いている音楽から、楽しい、寂しい、お腹がすいたといった今の気持ちなどを、短い言葉で表現できる。投稿できるのは文字だけで、ちょうどインスタントメッセンジャー(IM)のステータスを使う感覚に似ている。文字数は最大140字までだ。大抵の人は二言三言の短い文に抑えている。

 ブログ“いい感じ”の筆者、kwmr氏は

ただのチャットステータスのようなものなのに、それを書くことだけのことがこんなにまで楽しいとは思わなかった

と驚いている。

 チャットのステータスと違うのは、過去に入力した文が蓄積されていくところと、文を入力するたびにそれが新着情報としてRSS配信される点だ。2つともまさにブログの特徴である。



チャット感覚でサクっと更新


チャットで投稿

Skypeのテキストチャットや、AOL Instant Messenger(.mac)、GoogleTalk、Jabberといったメッセンジャー経由で、ステータスを投稿/閲覧できる。チャット感覚の楽しさだ

 twitterには、ほかにも気の利いた機能が備わっている。まずIMを使って更新できるということ。twitterの“ボット”をIMの会話相手に設定して、一言メッセージを告げると、その内容が自動的に投稿される。

 また海外では、携帯電話のSMSからの投稿も可能だ。SMSはNTTドコモのショートメール、auのCメール、ソフトバンクモバイルのスカイメールなどに相当するサービスだが、残念ながら日本の携帯電話機からtwitterは更新できなかった。

 もうひとつの注目すべき機能は、RSSが数種類用意されているということ。自分の入力したステータスだけを確認することもできれば、自分と自分のステータスを合わせたRSSを受信することもできる。優れたRSSブラウザーなら、複数のRSSを選択できる。



自分のブログに貼り付けられる


Badge

ブログにtwitterに書き込んだ自分(あるいは友達)の近況を表示するためのブログパーツ“Badge”も用意されている

 さて、「ミニブログということは、ブログを持っていない人用?」と誤解する人もいるかもしれないが、そんなことはない。

 twitterにハマっているアルファーブロガーの中には、ブログに大勢の読者がついていて、なかなか気軽に自分のブログを更新できないという人も多い。twitterでは、そういうブロガー用に、自分のブログのサイドバー(左右のエリア)に貼れるJavaScriptのブログパーツも用意している。

 このパーツをブログに貼っておけば、ひとつのエントリーを書くのはちょっと腰が重いが、ちょっと今の気分や近況を書きたいといったときに役立つだろう。

(次ページに続く)

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