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週刊 PC&周辺機器レビュー 第130回

無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5

2012年03月23日 12時00分更新

文● 永野つかさ(文とイラスト)、小西利明/ASCII.jp編集部

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実用性の高いヘッドアップディスプレイ

 Intuos5の第3の特徴が、「ヘッドアップディスプレイ」と称するボタン(ファンクションキー)割り当て機能を画面に表示する機能である。仕組みとしては非常に単純で、ファンクションキーに指を触れると、パソコンの画面が暗転して各キーやホイールに割り当てられた機能を文字で表示するだけのものだ。単純ではあるが実用性は高い。視線を画面からそらさずにキーの内容を確認できるので、作業のテンポを妨げずにすむ。また、ここからタブレットのプロパティへ移動もできるので、設定を変更したいという際にもスピーディーに選択できる。

「ヘッドアップディスプレイ」を表示した状態。各キーやホイールに割り当てられている機能が一目でわかる

ホイール部分の表示を拡大してみた

 使い慣れてしまえば、どのキーに何の機能が割り当てられているかは覚えてしまえるだろうが、それまでの期間、ユーザーがまごついたり作業のテンポを妨げられることなく使えるのは利点だ。使い勝手の改善として評価できる。

 ちなみに、Intuos4ではファンクションキーを指先で判別できるように、キートップはそれぞれ異なった傾き角が付けられていた。Intuos5ではコストダウンのためか、キーはいずれもフラットになったが、キーのうち上から見て2つ目と3つ目の上には、形状の異なる膨らみが付けられている。これに触れれば、どのキーを触っているかが目視しなくても判別できるというわけだ。

Intuos5 touch mediumを真上から。センサー部とボタン、ホイールの配置はIntuos4を踏襲。左右どちらに置いても使いやすいデザイン

Intuos4では、タブレットを左右どちらに置いてもUSBケーブルが邪魔にならないように、USBポートを2つ用意していた。Intuos5ではそこも簡略化され、USBポートはひとつだが、L字のコネクター部分にケーブルを止める溝が付けられて、左右どちらに置いてもケーブルが邪魔になりにくいよう配慮している

Intuos5の付属品。ペン先入れにもなるペンスタンドが付属するのは従来どおり。ペンやペン先はIntuos4と互換があり、どちらのペンタブレットでも使用できる

 冒頭でも述べたように、Intuos5の筆圧センサーは、Intuos4で採用された筆圧感知が最大2048レベルという、高精度のセンサーの改良版となっている。筆圧感知のレベルや検知速度向上といった仕様は従来どおりで、繊細なタッチの違いも絵に反映できる優れたペンタブレットとなっている。次ページでは、Intuos4を普段使っているというイラストレーターの永野つかささんにIntuos5をしばらく試用していただいて、その感想を聞いてみた。

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