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最新パーツ性能チェック ― 第93回

ついにAMDも6コアへ! 「Phenom II X6」はどれだけ凄い?

2010年04月27日 19時00分更新

文● 宇野 貴教

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Intelに続き、AMDも6コアのCPUを発表した。CPUの性能向上は、かつては動作クロックの引き上げがメインであったが、現在は皆様もご存じのようにマルチコア化にシフトしている。コンシューマ市場向けのCPUは長らく最大4コアが続いてきたが、今年はそれを打ち破りついに6コアの時代に突入した。パフォーマンスを追求するユーザーには、一気に性能向上を狙うチャンスが到来したと言える。

AMDが6コアCPU「Phenom II X6」を発表

 6コアCPUは、すでにIntelが「Core i7-980X Extreme Edition」をリリースしている。ただし、この製品はExtreme Editionの名を冠する超ハイエンドモデルで実売価格は10万を超えており、「この価格ではちょっと」と躊躇する人も多いだろう。これに対し、AMDは4月27日に6コアの新CPU「Phenom II X6」シリーズ2モデルの発売をアナウンスした。上位モデルの「Phenom II X6 1090T Black Edition」(3.2GHz)が実売価格約3万5000円、下位モデルの「Phenom II X6 1055T」(2.8GHz)が実売価格約2万2000円と野心的な価格設定であり、比較的手を出しやすいものとなっている。

AMDの最高位モデルとなる「Phenom II X6 1090T BE」「Phenom II X6」のダイ写真
CPUスペック表
  Phenom II
X6 1090T BE
Phenom II
X6 1055T
Phenom II
X4 965 BE
Athlon II
X4 635
コア数 6 6 4 4
動作クロック 3.2GHz 2.8GHz 3.4GHz 2.9GHz
L2キャッシュ 512KB×6 512KB×6 512KB×4 512KB×4
L3キャッシュ 6MB 6MB 6MB -
TDP 125W 125W 125W 95W

 「Phenom II X6」シリーズの基本設計は、これまでのPhenom II X4シリーズと同じで、製造プロセスも45nmと変わらない。つまり、単純にPhenom II X4のコア数を4個から6個に引き上げたものと考えてよいだろう。ただ、新機能として「TurboCore」が搭載されている。これは、6コアすべてに負荷がかかっておらず、かつ発熱量に余力がある場合に限り、3コアに対して自動的に動作クロックを定格よりも上に引き上げることで、パフォーマンスアップを図るというものだ。オーバークロックはTDPの範囲内に収まるよう調整されるので、TDP以上の電力を消費することはない。また、すべて自動的に機能するので、ユーザー側が設定を行なう必要もない。イメージ的には、IntelのCore iシリーズに搭載されているTurboBoost機能と同等のものと考えてよいだろう。

動作するコアが3つ以下の場合、3コアの動作クロックを引き上げてパフォーマンスアップを図る新機能「TurboCore」。制御は3コア単位で行なわれる

 気になるオーバークロックのレベルだが、Phenom II X6 1055Tが定格2.8GHzから3.2GHzに、Phenom II X6 1090Tが定格3.2GHzから3.6GHzになる。おおむね15~19%ほどのアップ率で、Phenom II X6 1055Tならシングルスレッド性能も最高クラスのポテンシャルを持っている。なお、このTurboCore機能を有するかどうかは、モデルナンバーの末尾に“T”が付くので、簡単に見分けることが可能だ。

3コアをアイドルにすることで消費電力を下げ、残り3コアのクロックを引き上げる。TurboCoreはTDPの範囲内でのクロックアップになるため、TDP以上の電力を消費することはない
CPU-Zで見たPhenom II X6 1055T。動作電圧は1.25~1.3Vの範囲で、AMDのハイエンドCPUとしてはやや低めだ。ステッピングはE0であるTurboCore機能を動作させたときのCPU-Zの画面。動作クロックが定格の3.2GHzから3.6GHzにアップしているのがわかる。また、コア電圧も1.44Vへと変化している
Windowsのタスクマネージャを開くと、CPU使用率の履歴が6つ表示される。さすがにこれだけコアがあると、グラフの横軸が短すぎて使いにくくなる
CPUと同時に、新チップセット「AMD 890FX/880G/870」も発表となった。AMD 890FXはAMD 890GXの上位モデルで、オンボードグラフィックスは非搭載。PCI Expressのレーン数を追加し、CrossFireなどを構築するハイエンドユーザー向けに仕上がっている

(次ページへ続く)

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