このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

最新パーツ性能チェック ― 第91回

SATA 3.0対応統合型チップセット「AMD 890GX」の実力とは?

2010年03月07日 18時30分更新

文● 石井 英男

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 AMDは3月2日、統合型チップセットの新製品「AMD 890GX」を発表した。AMD 890GXは、2008年8月に発表された「AMD 790GX」の後継として位置づけられる製品であり、「AMD 785G」の上位となる。AMD 790GXは、SB750と呼ばれるサウスブリッジと組み合わせて使われていたが、AMD 890GXでは、サウスブリッジも後継のSB850になり、チップセットとしては世界で初めて、6GbpsのSATA 3.0を標準サポートしたことが特徴だ。

「AMD 890GX」チップセットと、内蔵グラフィックスコア「Radeon HD 4290」のロゴ

 統合されているグラフィックスコアも、ADM 790GXのRadeon HD 3300から、Radeon HD 4290に変更され、DirectX 10.1に対応したほか、動画再生支援機能も「UVD 2.0」対応へと進化している。グラフィックスコアのクロックは700MHzで、AMD 785Gの500MHzよりも高い(AMD 790GXも同じ700MHz)。また、外付けビデオカードとの連携機能も搭載する。従来は、「Hybrid Cross Fire」と呼ばれていたが、AMD 890GXでは「AMD Dual Graphics」という名称になり、Radeon HD 5450との組み合わせがサポートされている。AMD 890GX、AMD 785G、AMD 790GXの仕様を、以下の表にまとめたので参考にして欲しい。

チップセット比較表
ノースブリッジ(IGP) AMD 890GX AMD 785G AMD 790GX
グラフィックスコア Radeon HD 4290 Radeon HD 4200 Radeon HD 3300
DirectX 10.1 10.1 10
コアクロック 700MHz 500MHz 700MHz
シェーダユニット数 40基 40基 40基
動画再生支援 UVD 2.0 UVD 2.0 UVD
HyperTransport 3.0 3.0 3.0
サウスブリッジ SB850 SB710 SB750
USB 2.0 14 12 12
Serial ATA 3.0×6 2.0×6 2.0×6
RIAD 0/1/0+1/5 0/1/0+1 0/1/0+1/5
AMD 890GXのブロックダイヤグラム。ノースブリッジとサウスブリッジの間は、帯域2GB/sの「Alink Express III」で接続されている

USB 3.0対応のASUSTeK製マザー
「M4A89GTD PRO/USB3」で性能を検証

 AMD 890GXの発表にあわせて、各マザーボードベンダーからAMD 890GX登場マザーボードが発表されており、すでに販売が開始されている製品もある。ここでは、ASUSTeKの「M4A89GTD PRO/USB3」を利用して、AMD 890GXの性能を検証してみたい。「M4A89GTD PRO/USB3」は、AMD 890GX+SB850を搭載したATXマザーボードであり、型番から推測されるようにUSB 3.0もサポートしている。SB850でも標準サポートはUSB 2.0までなので、NEC製のUSB 3.0コントローラーを搭載することで、USB 3.0対応を実現している。

ASUSTekのAMD 890GX搭載マザーボード「M4A89GTD PRO/USB3」。USB 3.0にも対応する

 なお、AMD 890GXなどの最近のAMD製チップセットでは、ノースブリッジ側にビデオカード用のPCI Express 2.0 x16とは別に汎用のPCI Express 2.0を6レーン備えている。そこにUSB 3.0コントローラーを接続することで、PCI Expressの帯域がボトルネックとならず、USB 3.0のパフォーマンスをフルに発揮できることも利点だ(それに対し、Intel H55/H57では、PCI Express 1.0 x1経由での接続になるので、PCI Expressの帯域がボトルネックとなる)。

USB 3.0コントローラーの接続方法の比較。AMD 890GXではノースブリッジに汎用のPCI Express 2.0が用意されており、そこにUSB 3.0コントローラーを接続することでUSB 3.0の性能をフルに発揮できるが、Intel H55/H57ではPCI Express 1.0 x1経由での接続になるので、帯域が足りない

 「M4A89GTD PRO/USB3」の拡張スロットは、PCI Express x16が2基、PCI Express x4が1基、PCI Express x1が1基、PCIが2基という構成になっている。2つのPCI Express x16スロットは、PCI Express x8相当として同時に利用でき、ビデオカード2枚差しによる「ATI CrossFire X」にも対応する。PCI Expressスロットは、すべてPCI Express 2.0対応である。なお、M4A89GTD PRO/USB3には、「VGA Switch Card」と呼ばれるカードが付属しており、ビデオカードをPCI Express x16接続として使う場合には、一つめのPCI Express x16スロット(白色)にVGA Switch Cardを装着する必要がある。

拡張スロットは、PCI Express x16が2基、PCI Express x4が1基、PCI Express x1が1基、PCIが2基という構成PCI Express x16スロットのレーン数調整を行なうためのVGA Switch Cardが付属している。ビデオカードをシングルで使用する場合は青のPCI Express x16スロットを使用し、付属のカードを白のPCI Express x16スロットに差す

 このマザーボードは独自機能も充実している。「Core Unlocker」機能は、デュアルコア/トリプルコア製品で使われていないコアのロックを解除し、4つのすべてのコアを利用できるようにする機能だ。もちろん、すべてのデュアルコア/トリプルコア製品で利用できるわけではなく、AMD保証外の利用方法となるので、あくまで自己責任で試してもらいたい。Core Unlockerは、マザーボード上のスライドスイッチを動かすだけで利用できる。さらに、自動オーバークロック機能の「Turbo Key II」も搭載。こちらも、マザーボード上のスライドスイッチを動かすだけで有効になる。また、メモリーの相性問題が原因でPCが起動しなかった場合、SPDを無視して、最適な設定で起動を試みる「MemOK!」機能も搭載している。MemOK!機能は、電源をオフにした状態で、マザーボード上のMemOK!ボタンを押すことで利用できる。

マザーボード上にCore Unlocker機能とTurbo Key II機能、MemOK!機能用のスイッチやボタンが用意されているI/O部にはVGAとDVI、HDMI出力を備えている。ほかにも8chサウンド、ギガビットイーサネット、IEEE1394、eSATA、USB3.0などを装備

(次ページへ続く)

前へ 1 2 3 4 次へ

この特集の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事
ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中